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260504 愛を運んで

今日のプレイ・リストから 561
"Bring Your Love"
マドンナ
共演:サブリナ・カーペンター
ポップ/R&B/ジャズ


日本経済新聞の文化欄は今も裏一面にあります。裏一面は、通常、TV番組欄です。なぜそんな構成にしているのか?

私見があります。昔々、電車の中で多くの社会人が新聞を読んだ風俗の名残です。電車で一面を読むと、周囲には裏一面が見えています。きっと、「俺様はこれほどの文化を楽しんでいるんだぞ~」というハッタリを効かせるために違いありません。

そんな冗談を思いつくほど日経の文化欄は面白い。駅の売店で買って、つい最初に読み始めてしまうほどです。そうすると、一面の財務省の提灯記事を宣伝してしまうことになる。。。あ、本当の狙いはこっちか。まぁ、ボクは「謙虚」だから、縦2分の1にたたんで読んでいたんですけどね。

  ☆

その文化欄の左肩に「私の履歴書」があります。今年で70年の歴史を刻む、人気の読み物コラムです。各界の著名人が、毎日1,000字以上、1ヶ月間の長きにわたって自分の半生を語ります。各紙に自伝コラムはありますが、3万字を優に超える分量のものは日経だけです。

功成り名を遂げた人には、人生のトピックが必ずあります。常人ではない習慣や思考回路、決断や行動が面白い。ただ、成功した人だから、多くの場合、どうしても途中から自慢話になるのが玉にきず。そんな中、まれに最後まで読ませる人がいます。例えば、今年の3月の村木厚子さんのは全部スクラップしています。

5月になって鳳蘭さんの「履歴書」が始まりました。今朝で第4回ですが、毎回、つい声を出して笑ってしまいます。スクラップし始めることにしました。さて、何回まで続けることができるでしょうか。いや、ここまで、旺盛なサーヴィス精神が大好きだと言いたいだけの前振りです。

  ☆

40年近く前、マドンナの"Like A Virgin"のMTVには度肝を抜かれました。メイプルソープの写真集のように猥褻物として取り締まられないのか?と要らぬ心配をしたものです。

復習しておくと、50年代にアーヴィング・クロウやベティ・ペイジが、最初にボンデージ・ルックでのポージングを売り出したと思っています。その過剰さをロックに取り入れたのがNYドールズです。彼らはドラァグ・ルックも提案した先駆者です。

そして、ボンデージをポップに持ち込んで大衆の目にさらし、消費財にしたのがマドンナでした。同時に、彼女が"Dumb Blondeバカな金髪女"を記号化してセット売りにしたのは必然だったのでしょう。ヴェネツィアのゴンドラや宮殿のフロアの上で、金髪を振り乱し、身をくねらせて踊る姿は商業音楽のアイコンとなりました。

  ☆

4月17日、カリフォルニアのコーチェラ・フェスティヴァルで、サブリナ・カーペンターのステージにマドンナがサプライズ出演しました。デビュー当時を彷彿とさせるボンデージ・ルックで、本曲を歌い、踊りました。サブリナは、ドリー・パートンとマドンナという、アメリカの現存する二大"Dumb Blonde"から継承者として選ばれたことになります。

今年、マドンナは67歳です。クイーン・オブ・ポップは退屈なエイジズムに強烈な肘鉄をくらわせました。たった35ドルを握りしめてデトロイトの家を飛び出したぐらいの頃の話から、彼女の「履歴書」をぜひとも読みたいんですが。