【探本記】★5.0:百年の子
通勤時間、なんと地獄の片道2時間。
そんな私がオーディブルに出逢った。
勇気を出して月額1500円。
オーディブルで聴いた本の感想をド正直に記します!
著者 : 古内 一絵
朗読 : 石田ひかり
良かった度 : ★★★★★ (5段階)
本当に面白かった。
女優の石田ひかりさんの朗読も話題性があり、聴きやすく本当にお上手だなぁと素直に驚きました。
とある出版社に勤める主人公の明日花。不本意な人事異動、自分が異動させられた理由(疑念)、同期で友人だと思っていた社員からの思いがけない裏切り。その中でも与えられた任務に自分なりの価値を見出そうと奮闘する明日花。
お仕事小説としても面白いのですが、さらに話は一気に家族の話に変わる。
母との確執、可愛がってくれた祖母、そして明日花自身のルーツ。
不本意と思っていた仕事や、家族、登場人物達のそれぞれのストーリーが、段々と結びついていく過程には本当にワクワクさせられ、驚かされ、快感すら覚えます。
大小様々な伏線が仕込まれ、その回収が実に見事で巧みだなぁと感動します♪
百年の歴史。
大震災、太平洋戦争、戦後の復興、バブル期、新型コロナ、温暖化、気候変動、ロシアのウクライナ侵略戦争、そのほかにも様々な時代背景が近代史に基づいて描かれていることにも興味を唆られます。
明日花の勤務先である出版社が歩んだ百年、明日花のルーツたる親子4代の百年、子供達の扱われ方(人権)が現在の形になるまでの百年、女性達の歩んできた百年。
1つだけ不満を言えば、相反した人達との和解・雪解けパートには、そんなことでチャラ?と納得いかない点が多く共感できなかったです。
本書が小学館からの刊行されたことを匂わせる描写が多く(多分この舞台は小学館?猫型ロボットや三本毛のお化けの登場などはクスッと笑えました)
※実際、小学館の設立百年アニバーサリー的な意味で執筆されたのだと思います。
読み応えがあり、日本が歩んできた百年の歴史に思いを馳せ、深く考えさせられ、自分人身の生き方を見直す機会を与えてくれる1冊でした。
