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28卒のIT就活は大変になる?|27卒が考えてみた

こんにちは、四工大学生です。四工大の大学院で情報系を学びながら、AIを活用した就活に取り組んでいます。「高学歴じゃなくても、考え方とツールの使い方次第で戦える」をテーマに発信しています。詳しい自己紹介はこちらをご覧ください。

27卒として就活を終えた今、28卒のIT就活がどう変わりそうかを考えてみました。


1年前とは別の景色

僕が就活を始めたのは、2025年の春でした。

そのころもChatGPTやClaudeは使っていたし、AIを就活に活かすこと自体は珍しくなかった。でもいま振り返ると、当時といまでは「AIにできること」のレベルがまるで違います。

この1年でLLMの品質は、大幅すぎるくらい発展しました。コードを書く、資料をまとめる、文章を推敲する。こうした作業のクオリティが、明らかに上がっています。

ずっとAIの動向を追っていた僕でも少し驚いています。

この変化は28卒の就活にも確実に影響します。ただ、「27卒より大変になる」という言い方はちょっと違うかなと思っていて。大変になったというよりも、求められるものの性質が変わった。この記事では、その中身を書いてみます。

何が変わったのか

いちばん大きいのは、「AIにやらせればいい仕事」が急速に広がったことです。

1年前は、AIに任せられるのは文章の下書きや情報の整理くらいでした。いまはコードの生成やデータ分析、レポート作成、さらには設計の一部まで、かなりの精度でこなせます。

企業側もこの変化に対応し始めています。

アカリク社が2025年に人事担当者に行った調査があります。88.4%の企業が、生成AI時代を受けて採用戦略を見直したと回答しました。求める能力が「変化した」と答えた企業は84%。プログラミングスキルの重視に加えて、創造性やAI活用スキルを求める声が増えています。

就活生の側も変わりました。27卒のAI利用率は97% です。26卒の66.6%から一気に跳ね上がりました。

つまり「AIを使えること」は、もう差別化にならない。みんなが使っている前提で、その上で何を出せるかが問われる時代に入っています。

わかりやすいのがESです。

AIを使えば、誰でもそれなりに整った文章が書けるようになりました。以前なら文章力の差がそのまま選考結果に影響していたのが、いまはAIによって全体の品質が底上げされています。

ただ、これは「ESが楽になった」という話ではありません。むしろ逆です。

全体のクオリティが上がったぶん、「そこそこ整ったES」では埋もれるようになった。AIで書いた文章は読みやすいけれど、どうしても似たような構成、似たような言い回しになりがちです。企業の人事もそれをわかっている。だからこそ、自分の経験や考えがちゃんと反映された、その人にしか書けないESが求められるようになっています。

AIはあくまで道具です。土台となる「自分がどんな経験をして、何を考えたか」は自分で持っておく必要がある。AIはそれを文章として整えるのは得意ですが、素材そのものを生み出すことはできません。

さらに、ESのクオリティが全体的に上がったことで、面接の重要度も上がっています。その人がどう考えるか、どう話すか、予想外の質問にどう対応するか。書類だけでは見えないこうした部分を、面接で見極めようとする流れは今後さらに強まると思います。

つまり28卒に求められるのは、「AIで整えたESを出せばOK」ではありません。ESはさらにクオリティの高いものを出した上で、面接にもしっかり対応できる状態を作る。やるべきことが減ったのではなく、増えています。

従来求められていた力——論理的思考、技術の基礎、コミュニケーション力——がいらなくなったわけではありません。でも、それだけで十分だった時代とは変わってきています。

従来のスキルは土台として残りつつ、新しい力が加わっている

ここで正直に書いておきたいことがあります。

海外のテック業界では、新卒の状況がかなり厳しくなっています。大手テック企業の新卒採用は前年比で25%減。パンデミック前と比べると50%以上減ったというデータもあります。

AnthropicのCEOは「1〜5年以内にエントリーレベルの50%がAIに代替される」と発言しました。Anthropic自体も、求人の多くが5年以上の実務経験を求めています。

一方で、日本のIT業界はいまのところ逆の動きです。

NTTデータは2026年卒の採用を前年比+100人の900人に増やしました。日本IBMも+50人、日立も+45人。求人倍率は1.66倍で、依然として売り手市場です。マイナビの調査では、企業の9割が「AIが浸透しても採用数は変わらない」と答えています。

少子高齢化による構造的な人手不足が、海外とは違うバッファーになっているのだと思います。

では28卒は安心していいのか。僕は、そうとも言い切れないと考えています。

「大丈夫」の中で何を考えるか

日本の市場に乗っかるだけでも、いまのところ就職自体はできると思います。

でも海外で起きている変化が、数年遅れで日本に来ないとは限りません。

実際、その兆候はすでにあります。日立製作所は2026年卒からジョブベース選考に完全移行しました。「とりあえず入社して、配属は後から」というオープンコースはもうありません。

DeNAやNECは、AI人材に限って新卒で年収600〜1,000万円を提示しています。「全員を同じ条件で採る」という前提が、少しずつ崩れてきています。

僕のスタンスはこうです。
海外の動きに合わせて備えておけば、日本がどちらに転んでも生き残りやすい

具体的に何をすべきかは人それぞれだと思います。ただ、少なくとも「AIにできないことで自分の価値を出せるか」は意識しておいたほうがいいです。対人でのコミュニケーション、課題を設定する力、不確実な状況での判断。こうした領域は、いまのAIにはまだ難しいところです。

おわりに

28卒のIT就活が27卒より「大変」かと聞かれたら、そう単純な話でもないと思います。

変わったのは難易度というよりも、ゲームのルールです。

従来のやり方を否定する必要はありません。論理的思考も、技術の基礎も、コミュニケーション力も、引き続き大事です。ただ、それだけに頼らないほうがいい。

もし1年前の自分にひとつだけ言えるとしたら、「AIの動きだけは常に追っておけ」と伝えると思います。変化のスピードがいちばん速い領域で、知らないうちに前提が変わっていることがあるからです。

この記事が、これから就活を始める28卒の方にとって、少しでも考えるきっかけになればうれしいです。


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