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大学野球の投手コーチ1年目|チーム優勝までの裏側

2025年1月から、外部指導ではなく常駐の投手コーチとして杏林大学野球部に採用していただき、無事に1シーズンを終えることができました。
まずは、このような貴重な機会を与えていただいた関係者の皆さま、そして現場で共に戦ってくれた選手たちに、心から感謝しています。


1年目の結果について

結果としては、

  • 春季リーグ戦:4位

  • 秋季リーグ戦:優勝(初優勝)

  • 関東大会(横浜市長杯):優勝(初優勝)

  • 神宮大会:出場(ベスト8)

という、指導者1年目としては出来すぎと言っていいほどの結果を残すことができました。

ただ、決して順風満帆なシーズンではありませんでした。


春季リーグ戦での苦しさと課題

春先から投手陣は順調に仕上がっていましたが、春季リーグ開幕直前に大きなアクシデントがありました。
右のエースである松本(4年・細田学園高)が怪我で離脱してしまったのです。

左のエースである岩井(4年・東京成徳大高)が軸となって奮闘してくれましたが、
最終節を除き、ほとんどのカードで2戦で決着をつけることができず、3戦目までもつれ込む展開が続きました。

その結果、投手陣としてスタミナ切れを起こし、
疲労の蓄積によってコンディションが悪化したり、怪我人が出てしまうなど、チームとして非常に苦しい状況も経験しました。

春季リーグ戦は4位という結果に終わりましたが、
この時に露呈した「投手陣のスタミナ、戦闘力」「シーズンを戦い抜くための設計」は、
秋に向けて取り組むべき明確な課題となりました。


秋に勝つため、夏に取り組んだこと

春の反省を踏まえ、秋季リーグ戦で勝つために、酷暑の夏に取り組んだことが大きく3つあります。

1つ目は、
「3球で1ボール2ストライクを作ること」

2つ目は、
「フィールディングアウトを狙うこと」

3つ目は、
「それぞれの投手が得意な変化球を作り、確立させること」

投手が長いイニングを投げ切るためには、球数を減らし、試合をコントロールする力が必要です。
そのための共通認識を、夏の間に徹底して作っていきました。


秋季リーグ戦、投手陣の成長

秋季リーグ戦では、右のエース松本が復帰し、左右のエースが揃いました。
結果として投手陣は、

  • 松本(4年・細田学園)

  • 岩井(4年・東京成徳大高)

  • 内野(1年・東村山西)

  • 古宇田(1年・聖光学院)

この4人を軸に戦う形が固まりました。

特に左のエース岩井は、下半身の粘りが強くなり、横の時間が作れるようになったことで、打者にタイミングを取らせないピッチングができるようになってきました。

秋は「3球で1ボール2ストライクを作る」という意識が定着し、試合運びが非常にスムーズになりました。
また、フィールディングに関しても、難しい打球を先の塁でアウトにできた場面や、タイブレークで封殺できた場面は、試合の流れを大きく引き寄せました。

試合後、選手たちから
「あの打球は練習でやったやつです!」
という言葉が自然と出てきたことは、指導者としてとても嬉しい瞬間でした。

リーグ戦初優勝

初優勝と、左右のエースの存在

その結果、秋季リーグ戦は初優勝
右のエース松本が最優秀投手のタイトルを獲得しました。

松本(4年・細田学園)

さらに関東大会(横浜市長杯)では、
左のエース岩井が最優秀投手のタイトルを獲得します。

岩井(4年・東京成徳大高)

結果として、
リーグ戦と関東大会で、右と左のエースがそれぞれ最優秀投手のタイトルを獲得する
という、チームとしても非常に価値のある出来事が起こりました。

投手陣全体の底上げと、役割の明確化が実を結んだ結果だと感じています。


横浜市長杯での投手陣の躍動

横浜市長杯では、バッテリーが躍動しました。

  • 1回戦:松本、古宇田、内野による完封リレー

  • 準決勝:岩井の完封勝利

  • 決勝:古宇田のマダックス完封

大会史上初となる無失点優勝を達成することができました。

正直、このときは感動しました。
「この選手たち、本当にすごいな……」
そう思い、優勝の瞬間に自然と涙が出てきました。

横浜市長杯のベンチ入り投手
右から、古宇田(1年)、金崎(2年)、松本(4年)、関(3年)、岩井(4年)、内田(2年)、内野(1年)

もちろん、リーグ戦から通じて投手の特徴を理解し、上手にリードしてくれた正捕手・酒井(4年・青森山田)には、心から感謝しています。
横浜スタジアムで本塁打を放つなど、守備だけでなく攻撃面でも完封勝利に大きく貢献してくれました。

頼もしい正捕手の酒井

初めての神宮大会

初出場となった神宮大会は、惜しくもベスト8敗退となりました。

先発の松本は、要所をしっかり抑える粘りのピッチングを見せてくれましたが、
神宮大会特有の「指名打者なし」により打席に立ち、長打コースへのヒットを放ったことで、普段慣れない走塁で足を攣ってしまい交代となりました。

続いて登板した岩井も何とか踏ん張りましたが、やや苦しい投球となります。
最後は古宇田に託しましたが、9回2死から相手主将打者に粘られ同点。
タイブレークでは自身のナイスバントでチャンスを広げるも得点できず、裏の攻撃で逆転打を許し、サヨナラ負けとなりました。

遠かった全国大会での勝利

選手たちへ、心からの感謝と誇りを

このメンバーで、リーグ戦から神宮大会まで戦えたことに、心から感謝しています。
そして選手たちには、ぜひ誇りを持ってほしいと思います。

これらの結果は、指導者の力だけで達成できるものではありません。
選手一人ひとりが、考え、努力し、成長してくれたからこそ掴めたものです。

本当にすごいことです。
本当に素晴らしい1年でした。

指導者生活2年目も、
この1年目で得た成功と失敗の両方を糧にしながら、
選手と真摯に向き合い続けていきたいと思います。

関東大会優勝の胴上げ
選手からサプライズでウイニングボールのプレゼント

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