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「なんとなく嫌な予感」は、スピリチュアルじゃない。脳内のビッグデータが弾き出した「システムエラー(警告)」だ。

■「直感」はオカルトではない

よく「直感で決めました」と言うと、適当に決めたように思われるか、スピリチュアルな話だと思われる。 でも、俺にとっての直感は、そんなふわふわしたものじゃない。

それは、過去数十年分の経験データ(ビッグデータ)を、脳が無意識下で高速検索し、「過去の失敗パターンと酷似している」と判断した瞬間に出す、緊急のアラート(警報)だ。 だから俺は、「根拠はないけど、なんか変だ」という違和感を、論理的な証拠以上に信用している。



■1. 違和感の正体は「バグの尻尾」

人と会った時、契約書を見た時、ほんの少しだけ「ん?」と引っかかることがある。

  • 笑顔だけど目が笑っていない。

  • 話はうまいけど、細かい数字を誤魔化した。

  • 良い条件だけど、相手が焦っている気がする。

多くの人は「まあ、考えすぎか」とスルーする(これをエンジニア用語で「ワーニングの無視」と言う)。
だが、俺はこの小さな違和感を絶対に見逃さない。
なぜなら、システム開発において「小さなバグ(違和感)の裏には、必ず致命的な設計ミスが潜んでいる」ことを知っているからだ。

「違和感」は、バグの尻尾だ。 尻尾が見えているのに、「本体はいない」と希望的観測を持つのは、セキュリティ担当者として職務怠慢だと言わざるを得ない。

■2. 「監査(Audit)」のプロセス

だから、違和感を感じたら、即座に「監査(Audit)」モードに入る。 ここでさっきの「Ifの演算」が役立つ。

「なぜ、俺は今、嫌な感じがしたんだ?」と、自分自身に問い詰める(デバッグする)。

  • Q: 相手の言葉遣いが引っかかったのか?

  • Q: 提示されたスケジュールの矛盾か?

  • Q: 過去に騙された詐欺師と雰囲気が似ているのか?

感情的な「好き・嫌い」で判断するんじゃない。
「言語化できない違和感」を、徹底的にロジックで掘り下げて「言語化できるリスク」に変換する作業。
これが俺の言う「直感の監査」だ。
監査が完了して「ああ、ここは安全だ」と判子が押せるまで、俺は絶対にGOサインを出さない。



■3. 脳内会議:警備員たちの対話

この時、脳内ではセキュリティ会議が開かれている。

  • 感情(センサー): 「警報! こいつ、なんか生理的に無理! 近づくな!」

  • 論理(解析班): 「『無理』ではデータ不足だ。具体的にどのパラメータが異常値を示しているか報告せよ」

  • 武士道(責任者): 「疑うことは非礼にあたるかもしれぬ。だが、主(自分)を守るためだ。非礼を承知で、懐(ふところ)を探らせてもらえ」

感情がサイレンを鳴らし、論理が原因を特定し、武士道が覚悟を決めて撤退(または追及)を指示する。 この連携が取れている時、俺の防御力は最大になる。

■結論:自分というシステムを守るために

これもまた、「誰かを見抜いてやろう」なんていうマウントの話じゃない。 俺はただ、「自分のシステムがウイルスに感染して、ダウンするのが怖い」だけだ。

「なんとなく」で進めて、後で大事故(炎上)になった時、「あの時、違和感があったのに」と後悔するのは、エンジニアとして一番ダサい。

だから俺は、今日も誰にも気づかれないように、笑顔の裏で静かに「監査」を実行し続けている。

それは、自分というOSを正常に稼働させ続けるための、地味だが不可欠なセキュリティ・パッチなのだ。

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