完璧な乾杯の挨拶
友達におすすめされた『本日は、お日柄もよく』という小説。
主人公が、幼馴染の結婚式ですばらしいスピーチに出会い感動し、そこからスピーチを学んでいく……みたいなお話(私のあらすじが下手すぎて、面白いから、ぜひ調べて……)。
この物語を読んでから、主人公と同じく私自身も「スピーチって奥が深いんだなぁ」と感動した。というか、感動的なスピーチ、私もしたいかも、かっけぇ、と思った。
とはいえ、いざその立場になると緊張でパニックになるタイプだし、そもそもこの人生でスピーチを頼まれるポジションでもないだろうと自負している。
でも万が一スピーチを頼まれるようなことがあったとしたら、もう一度この小説を読んでお手本にしよう。ぐらいまでは決めている、ひっそりと。
で、だ。この小説を読んでから、人の結婚式は元々楽しみであるが、結婚式のスピーチがより楽しみになったわけなのです(勝手に誰かのハードルを上げてしまっている)。
小説の序盤、主人公はダラダラと長いスピーチの途中に眠くなり、そのままスープに顔をつっこんでスープまみれになるシーンがある。私も今回早起きで参列したので、最悪の場合、知らない人のスピーチでスープまみれになる可能性もある、と結婚式に望んだ。
スピーチはみんなよかった(まじで何様)。すごく感動した、というかたぶん誰がどう喋っても私は感動するタイプの人間だろうとは思った()
んだけど、あの結婚式、私は乾杯の挨拶が素敵すぎて脱帽でしたっていう。やっと本題。
(わかりやすくするためと、一応本名を隠したほうがいいかな、の2つの観点から偽名を使う。けれど名前以外はすべて本当の話)
新郎の名字が、胡蝶なんですよ(note上の偽名です)。私は最初に名前を聞いたときから「鬼滅や……」のイメージ。そしてなんといっても、かっけぇ名前である。いとこの名字も元々かっこいいんだけど(ニュアンス的に道明寺)次の名、胡蝶だと……?道明寺からの胡蝶だと?どんな人生。
今回の乾杯の挨拶を任されていたのは、新郎の友達。例のごとく「ただいま紹介に預かりました〜……です」が始まった後、ちょっとしたエピソードをはさみ、話は終了し乾杯かな〜〜のところ。
「あ、そういえば最近今大ヒット上映中の映画を観に行ったんですよ」
会場は視線からなるざわつきが起こる。私も頭の中で、今やってるのなんだろ、近畿地方かMERか……
「その映画で、彼と同じ名前の戦士が懸命に戦っておりまして〜……」
ここでひとウケ。みんなが「あ〜〜笑」の空気に包まれる。彼がその名前なのは、会場にいる全員当たり前のことと思いすぎて、パッと鬼滅が出てこなかったわけです。
「その戦士は仲間を守るために必死で戦う柱でした。さて、これからは彼も〇〇さんを守る一家の柱として〜〜()………乾杯!」
おお〜〜〜〜〜〜〜、
えぇ、うまぁ。
なになに、うま。(味を知らずに飲んだシャンパンはまずすぎた。)
柱と大黒柱を掛けるって何なんだ。これ思いつきたとき「キタ〜〜〜」って思ったかな、この友達。きれいすぎる、素敵。こういう、人を笑顔にさせられる技術は、私は一生かけてもできないタイプの人間なので、こういうのにいちばん感動する。
こういうのって、その人のキャラというか、人柄もまず大事じゃん。その上にこのきれいなまとまり方というか……脱帽でした。
鬼滅だけは私の家族、両親含め全員観ているので、家族で笑えたこともすごく嬉しかった。父も「ついていけてよかった〜〜(笑)」と笑顔だった。今後私が出会う乾杯の挨拶で、これ以上きれいな乾杯はあるのだろうか。
乾杯にしろ、スピーチにしろ、自分が考えた言葉を自分で伝えて、誰かを笑顔にできたり、感動させられるのは本当にすごいことだなぁと改めて実感させられた。
私といえば、人前に出たら緊張で顔が赤くなって終了〜〜〜だと思うので、こうやって紙やら画面という媒体を通して、これからも誰かが楽しくなったり共感してくれるような文章を書いていけたらなぁ、と思う。
お日柄良かったわ〜〜結婚式の日。
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