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バクーからイスタンブールまで、意地でも陸路で目指した理由|コーカサス #1

3年前の旅について書きます。

前回のインド旅の翌年、会社を辞めて無職だった私は、かけだし自営業(とはいえほぼ無職)になっていました。

33歳の夏。

上海から始めたユーラシアの旅の続きをするため、今回はアゼルバイジャンのバクーからイスタンブールまで、バスで駆け抜けました。

約2,200kmをバスだけで移動した
3ヶ国を巡る陸路旅。

9日間の旅を振り返ります!


上海から始めたユーラシアの旅

「上海からロンドンまで陸路で行く」というのが、『深夜特急』に影響を受けすぎた私の目標でした。

もはや呪縛とも言える『深夜特急』

これは陸路を繋がないとユーラシア大陸内を移動してはならないという制約でもあります。それゆえ、私はまだヨーロッパに行ったことがないです。新婚旅行でギリシャの島に行きましたが、島は(大陸ではないので)セーフです。

上海からカザフスタン西端の街アクタウまでは到達。
カスピ海の味はちょっと塩っぱい。

そんな面倒くさいマイルールを守りながら歩みを進め、上海からカザフスタン西端の街アクタウまで来ました。これまでの話は以下のマガジンにまとめています。

アクタウからバクーまではフェリーで行こうと思ったけど、情報が少ない上に時間がかかりそうだったので断念。

アクタウ→バクーはいつか船で渡りたい。

アゼルバイジャンのバクーから旅を再開します。

かけだし自営業(ほぼ無職)、バクーから旅を再開する

そんなわけで、ドバイ経由で(初めてエミレーツに乗ってテンション上がった)バクーに到着したのは3年前の夏。

バクーに到着。
旧市街の雰囲気よき〜

会社員を辞めて、自分で会社を始めて、ちょこちょこ仕事が入るようになった頃で、時間はあるが金はなかったです。ほぼ無職みたいなもんです。焦燥感はあるものの換えがたい自由がありました。

ロープウェイに乗って、
カスピ海がよく見える高台に登った。

バクーには1泊しました。

アクタウで見たカスピ海をまた見たくて、ロープウェイに乗って高台に登ると、街とカスピ海が一望できて素晴らしかったです。この時期のバクーは暑かったけれど、天気がよくて最高。

あてもなく旧市街を歩いたり、海沿いを散歩したり。

バクー旧市街。玄関前の椅子が良い。
カスピ海沿いを歩く!緑が多くて素敵!
地下鉄の出入り口。重厚な石造りに惹かれた。

ハマムにも行きました。
300年の歴史を誇る「Ağa Mikayil Hamamı」。

強烈なスチームで汗を流したあと、地元のおじさんたちに混じって紅茶をすすりました。隣の人の真似をして、大きな結晶の角砂糖を紅茶に浸してそのまま口に放り込む。めっちゃ甘い!けれど、その甘さがフライトで疲れた体にじんわりと染みこみ、不思議とこの街の懐に少しだけ入れてもらったような心地よさがありました。

私が「バス旅」に執着する理由

やっぱりバスが好きなのは、風景に連続性があるから。

バクーの朝、晴れてこそのバス旅です。

翌日はバスに乗って、アゼルバイジャンの古都シェキへ。

バクーのバスターミナルに着いたのが8時45分だったので、9時50分発の便に乗れたらいいなと思っていたら、なんと満席…

カウンターで聞いても「ニエット」とロシア語(だったはず)で突っぱねられました。

バクー西のバスターミナル。
時刻表を眺める。

次の便が11時発で、「どうやって時間を潰そうか…」と外のベンチで途方に暮れていると、さっきとは別の職員さんが走ってきて「1席だけキャンセルが出たぞ!」と。おお!ありがたい!

おかげで、9時50分発の便を確保することができました。バクーの人の温かさに救われてほっこり。

チケットが買えてひと安心。
朝食代わりのコーヒーは1マナト(約80円)。

安堵して口にした売店のコーヒーは、角砂糖が2つも入ってて甘〜い!けど旅の始まりには最高の味でした。

バスは定刻通りに出発。
古びた座席はリクライニングが壊れたまま。まあ安上がりなバス旅なんてこんなもんでしょと特に気にせず。それより景色が楽しみだ。

バクー発のバスの車内。
けっこう広々!けどエアコンは付いていない。
バクーのバスターミナルから出発!

バクーの市街地を抜けると、すぐに剥き出しの荒野へと変わりました。ただ外を見るだけの、逃げ場のない暇な時間っていいですね。これだけでわざわざアゼルバイジャンまで来た甲斐がある。

吸い込まれるようにずっと景色を見ていました。
だんだんと緑に変わっていく。バス旅の醍醐味。

進むにつれて草を食む牛の群れが現れ、景色はだんだんと緑を増していきました。空の旅では味わえない、窓の外の風景が少しずつ変わるグラデーション。

こんな何もないところで休憩。

冷房のない車内での熱気に耐えかねた頃、古都シェキに到着。バクーから5時間でした。

ソ連風の無機質な建物が残る静かな街。
売店で買った冷たいエナジードリンクで喉を潤し、「移動こそが私の旅の目的なのだ」と、あらためて実感。

BIZONというエナドリ。美味しかった!
シェキの中心地。
私の大好物、ソ連風の建物が残っていて素敵だ!

図らずもドラマ『VIVANT』ロケ地

シェキにも1泊だけしました。

アゼルバイジャンをたった2泊で駆け抜けるなんて…と思ったけれど、今回の目的は「陸路でイスタンブールまで行くこと」なので先を急ぐ。

まずは名所「キャラバン・サライ」へ。

キャラバン・サライの内部。
『VIVANT』第2シーズンのロケ地らしい?

かつてシルクロードの要所として栄えたシェキには、商人たちが利用した隊商宿キャラバン・サライが残っていて、今でも宿泊することができます。

で、このキャラバン・サライが『VIVANT』第2シーズンのロケ地になっているらしい。来月(2026年7月)から放映されるので楽しみですね〜

旧ソ連製の車に乗って哀愁を感じる

キャラバン・サライを後にして住宅街を歩いていると、タクシーのおっちゃんに「キシュ村の古代アルバニア教会へ行かないか?」と声をかけられました。

しきりに「車はロシア製のラーダだ、キシュに行こう」と言うので、ラーダだからどうなんだ?速いのか?と気になりましたが、まあせっかくなので乗りました。

乗った感想は、「ただのボロい旧車やん」でしたが、後で調べてみるとラーダはめちゃくちゃ頑丈だそうです。ソ連時代から走り続けているのかも。

キシュ村の古代アルバニア教会

古代アルバニア教会は、高台にあって景色が最高でしたが、これといった感想が思い浮かばず。ホテルに戻って、廊下にさっき見てきた教会の写真を見つけたときに「あ〜、これこれ」と、ようやく答え合わせができたような気持ちになりました。

泊まっていたホテルに飾られていた
古代アルバニア教会の写真。

さて翌日。

シェキの朝。草を食む羊たち。

出発する前にシェキの街を一望したくて、早起きして丘に登りました。石畳のきつい坂道を登っていくと、街がちょっとだけよく見える場所に着きました。

坂の途中で見つけた古い車。これもソ連製。

もっと登ればもっといい景色が見られそうだったのですが、マルシュルートカの出発時刻が迫っていたので断念。このへんで良しとします。

シェキの街。1泊だけだったけど楽しめました!

国境へ!満員のマルシュルートカでしか得られない旅情がある

来た時と同じ、シェキ中心部のバスターミナル。10時10分発バラカン行きのマルシュルートカに乗ります。

シェキのバスターミナル

次回はアゼルバイジャン→ジョージアの国境越えです!お楽しみに!


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