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「南天の赤に、お正月を想う。(11月29日)」

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毎年、12月を迎える頃、わが家のお庭では「南天(ナンテン)」が赤い実をつける。

植物図鑑には、その名前が難を転じるを連想させることから、古くから縁起木や魔除けとして庭に植えられ、冬の赤い実はお正月飾りにも使われると、ある。

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図鑑の言うとおり、わが家でも玄関のお正月飾りに南天を飾りはするが、それは、おばあちゃまが年末年始を仕切っておられた頃のこと。私が後を引き継いでからは、お花屋さんで買って来ることが多くなった。

それというのも、いつも目ざとい鳥たちに、早々に持ち去られてしまい、私が南天の枝に手を伸ばす頃には、わずかな実りを目にするだけなのだ。

だが、今年は野に生きる者たちに先手を打てた。

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すぐそばで幅を効かせる銀木犀へ、遠慮がちに茂みを広げるわが家の南天の樹。

なにせ、わが家の銀木犀は、"おばあちゃまがご実家から嫁入り"の時、一緒に移って来た最古参である。
新参者の南天は、さぞ居心地が悪かろう。

けれど、南天の木は、たくさんの光を求めて大きく樹体を広げる銀木犀に比べ、日陰にあることを意に介さない。むしろ、酷暑の夏に咲かせる小花には、銀木犀がその巨体で、強い光から守ってくれるのは、好都合なのだ。

中秋に銀木犀が、大きな体に似合わない小さく可憐な花を咲かせ、控えめな香りを辺りに漂わせる。
そこから1ヶ月ほど遅れて、南天が赤い実をつけるのである。

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南天の実りの頃には、お庭の花々たちは、ほぼ咲き終わり、日毎に寒さを感じる景色は秋枯れに落ち着き払っている。
その中にあって"南天の赤は鮮烈"である。

わが家の植物群では最も樹齢が若く、いつも居並ぶ古老たちのまえでは、遠慮がちに木陰へその身を置く南天が、ここぞとばかりに自己主張をしているのだ。

さて、師走は間際である。
そろそろ私も、来たるお正月に想いを向けるとしよう。

今日も、良い一日になりますように。
(🎹MIYABI)

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