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ルート66を行く 02イリノイ州北部

2025年春、久しぶりにルート66をシカゴからサンタモニカまで20日間かけてレンタカーで走破してきた旅の続きです。今回は始点のシカゴの街を出発した後、イリノイ州リンカーンまでをお届けします。

前回の記事↓

Joliet
ジュリエットは、まだシカゴの商業圏ですが、どこか地方都市の面影を残します。それは、大きな刑務所があるからだと思います。現在はこの刑務所は使われてませんが、かなりの長い間放置されています。この刑務所で撮影された映画「ブルース・ブラザース」は、今でのこの街の観光資源となっていて、至る所に「ブルースブラザース」のアイコンがあります。
刑務所跡地は、一部はお化け屋敷になっていたり、パーティをする場所になっていたりしています。ただ、寂れた感の方が強い街でした。

今もブルースブラザースが観光の目玉

Launching Pad Drive Inがなくなっていた
ジュリエットから53号線(ルート66)を南下するとWilimingtonという街に入ります。街に入るとすぐラウンチパッド・ドライブインとドライブインの看板となるジェミニ・ジャイアントがあったのですが、そこにはジャイアントがなくなっていました。ここにあったドライブインが閉店し、しばらくはそのまま放置されていたのですが、その土地を誰かが買ったそうです。地元の不動産屋が観光資源として数千万円でジャイアント含め土地の購入を申し出たのですが、持ち主はそれを拒否。ジャイアントだけ町に売却されたそうです。
あのルート66の象徴であったジャイアントはどこへ?この街をしばらく走ると街の公園にジャイアントは移設されていました。新しく造られた台座の上に綺麗に再塗装を施されたジャイナントがありました。

残っていたジャイアント

地元の人に話を聞くと、ラウンチパッド・ドライブインを購入した人は街の性犯罪に加担している人物で、街の住人とは打ち解けていないそうです。常に敵意を向けているので、店に近づくと何をされるかわからないと語っていました。確かにジャイアントがあったドライブインの建物の周りには警告文がたくさん表示されていました。これからルート66を観光する方は、くれぐれもドライブイン跡には近づかないで、街の公園にあるジャイアントを見学しましょう。

かつてジャイアントが立っていた台座部分

こうして、ルート66の名所がひとつ失われました。この後もルート66の名所がなくなっていることをたくさん目にしました。州なのか街なのかわかりませんが、貴重な観光資源を簡単に失っていく光景はとても残念に思いました。おそらく地元の人は見慣れているルート66の面影をなんとも思わないのでしょう。

ルート66沿いにあるダイナー

The Polk a Dot Drive In
ウィルミントンを出てすぐ、懐かしい看板が見えてきました。昔からルート66沿いにあるドライブインです。こちらは今でも営業しています。地元のお客さんが訪れてハンバーガーやポテトを買って食べていました。

ドライブインのメニュー(2025/04)

かつてはこのレストランも反映していたであろう面影がたくさん残っていました。店内にはレコードを使うジュークボックスなど60年代からの家具や機械が並べられていて、それらは現役で使われていました。

かつては、ローラースケートでサーブを行なっていた?

このドライブインは、ルート66が華やかし頃の面影を維持しています。まるでタイムトラベルしたかのような不思議な感じを体験できる貴重な場所です。

The Shop o  Route 66

Gardner
ルート66の旧道をゆっくり走っているとガードナーという街に入りました。ここにはThe Shop on Route66という個人経営のお土産物屋さんがありました。何気なく入ると、ご主人が熱心にこの街の歴史やルート66の見どころなどを話してくれました。ご主人はかつてキャタピラ社で働いていたそうで、現在はリタイアして趣味でこの店を経営しているようです。
ご主人は、目の前にあるTwo Cell Jailを見ていくよう勧めてくれました。この街は古くからある街ですが、治安が良く犯罪は皆無だそうです。それでも警察と留置場を作る必要があったため、このたった2部屋の留置場が造られたそうです。

ガードナーにある、ほとんど使われなかった留置場

Riviera Restaurant
Two Cell Jailの前に不思議な形の建物を見つけました。
これもルート66の見どころのひとつだそうです。今は営業していませんが、当時の内外装がそのまま残っています。ここ営業していて欲しかった。観光地として素晴らしいのに。と写真を撮りました。

ルート66が華やかの頃に営業していたレストラン

Dwightの古いガソリンスタンド
ドワイトの町外れに、昔のガソリンスタンドが保存されています。現在は使われていませんが、当時の建物をきれいに維持しているドワイトの町には感心させられました。これから旧ルート66沿いにはたくさんの古いガソリンスタンド跡を目にしますが、ここのガソリンスタンドが、当時の雰囲気含め一番きれいに保存されています。

きれいに保存されているガソリンスタンド

ついに購入! Funks GrooveのPure Maple Sirup
ファンクス・グローブという町にあるシロップは、ルート66を旅する人の間で有名だったので、これまでも何度か店に立ち寄ったのですが、いつもクローズしていました。今回もダメモトで、店に向かうと、「OPEN」の看板が!ついにシロップを購入することができました。

オープンしていたシロップの店

店の周りには大きな森が広がっていて、木々には傷がつけられ、この下の方にホースが取り付けられていました。この樹液を集めシロップが作られているそうです。樹液を出す木々は森の奥の方まで続いていました。一体何本の木々から樹液を集めているのでしょう。
店の前に車を止め、店内に。小さいながらも綺麗で可愛らしい内装でした。こんな辺鄙な場所なのに、お客さんは次々と訪れていました。基本的にメープルシロップしか売っていませんが、私は普通のシロップとウィズキーバレルで熟成させたシロップを購入しました。

正真正銘のピュア・メープルシロップ

*コラム*
Funks Grooveのシロップ。実はシロップというスペルは2つあり、樹液を単に煮詰めた本物のシロップはSirup、砂糖や他の添加物を加えたものはSyrupなんだそう。こちらの店で作るシロップは店の周りで採取されている原液を使っているのでYではなくIです。味は、確かにスーパーで売ってるメイプルシロップとは異なり、とても優しく丸みがあります。
丁寧に作っているのと、木から出る樹液には限界があるそうで、生産量が限られてしまい、3月から6月しか販売していないと聞きました。どうりで、ここを通るといつもクローズしていたわけです。
今回は、なんとかいくつかのシロップを購入し、自宅でゆっくりと楽しんでいます。

トラックドライバーの聖地

Dixie Trukers Homeが大きくなっていた
Dixieは、Family Restaurantという名前で大きくなっていました。相変わらずトラックドライバーが利用客の中心であることは変わりません。こちら、全体的にお値段が上がっていて味は変わらずといったところ。日本人の舌にはちょっと厳しい味です。

アトランタのメインストリート

Atlanta
アトランタの町は地元の農家が集まるレストランがいくつかある小さなメインストリートがあります。他の町なら通り過ぎてしまうような場所ですが、こちらにあるレストランが素晴らしく、いつも立ち寄ります。
最近は、アメリカの都会に古いレストランをイメージした現代風のダイナーみたいな洒落たレストランがあります。内装は古き良きアメリカの時代を模倣していて、洗練されたアメリカ料理を提供するのです。都会のダイナーはあくまで模倣ですが、ここのダイナーは昔からある本物です。そして料理が素晴らしいのです。

メインストリートのジャイアント

Giantがたくさん!
アトランタのメインストリートには、他の場所で放置される運命にあったジャイアントが集められていました。ルート66をめぐる旅では欠かせないジャイアントたち。元々ガソリンスタンドやレストランの看板の役割を果たしていましたが時代と共に消え失せる運命です。それらジャイアントを熱心に集めて並べているのです。こちらもアトランタの必見ポイントとなっています。

複数のジャイアントが保存されています

JH Hawes Grain Elevator
アトランタのもう一つの目玉は、穀物エレベーターです。この辺りで作られた麦が鉄道脇にあるタワー型の穀物倉庫に貯められ、そこから鉄道の貨物車に麦を落とすといことができる施設です。

穀物倉庫


今では、もっと巨大な穀物倉庫がたくさんできていますが、昔は木造の倉庫がたくさんあったそうです。ここにある穀物倉庫では、当時どうやって麦を集め、出荷していたのかを見学できます。まだ機械がそれほど発達していなかった時代のアメリカの重要な歴史遺産です。

巨大なリンカーンのジャイアント

Lincoln
リンカーンの町には、リンカーン大統領のジャイアントがあります。これは地元の有志によって造られたもので町の名前にもなったリンカーン大統領を讃えるものです。元々ホテルの前にあったそうですが、ホテル自体はクローズしてました。道の脇にぽつんと置いてあります。

イリノイ州を半分旅してきました。ルート66の名所がなくなっていたり、むしろ盛り上がっていたりと様々ですが、全体的に遺構は少なくなっている感じがしました。せっかくの観光資源ですが、地元の人にとってはそれほど魅力的に感じないのかもしれません。こういった歴史的価値のあるものを見直すことも重要な気がしました。

次回は、Lincolnの隣町、Springfieldからイリノイ州とミズーリ州の州境となるミシシッピ川までを旅します。

過去のイリノイ州北部の記事↓



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