見出し画像

「WBGT?」暑さと付き合っていくために知っておきたい指標のこと

最近「WBGT」とよく聞くことがあります。

WBGTは「暑さ指数」のことで、湿球黒球温度
Wet Bulb Globe Temperature」の略です。

熱中症に大きく影響する
・気温
だけでなく、
・湿度
・日射・輻射熱(地面や建物からの熱)
・風(気流)
以上の4要素から計算される、人体の体感温度に近い指標です。

暑さといえば、天気予報で流れる「気温」や「湿度」、参考にしますよね。
特に気温というのはわかりやすい暑さの指標ではありますが、昨日と今日は同じような温度なのに、体感が全然違うなーと思うこと、ないですか?
湿気があるからかなーなんて話したりもする、この「体感」。もちろん個人差がありますが、昨今のこの暑さは個人の感覚ばかりにも任せてられません。
命を脅かすような暑さとはよく聞くようになった言葉で、特に自分だけでなく誰かと一緒に仕事をしたり、スポーツをしたりする場合は、その場の責任ある立場の人は目の前にいる人の安全を確保するため具体的で客観的な指標が必要とされます。これは義務でもあります。

ということで、今回は「暑さ指数」についてお伝えします。

1945年

WBGTは熱中症を予防することを目的として1945年にアメリカで提案された指標です。
すごく前からあったんだなーって感じですよね。

ただ指標自体は1945年からあっても、ここまでの暑さが毎日続く夏というのはほんのここ数年のこと。改めてこの指標が広く注目されているのもありますし、最大の理由として「労働環境での暑さ対策」についての法律の施行なども関係しています。※これについてはまた後程。

まずは、身近なところではどこで最近よく使われているかと言うのからお伝えしますね。

スポーツとWBGT

私自身の身近なところで言うと、陸上競技の試合を行う際に、試合アナウンスで1時間に1回グラウンドコンディションが放送されるのですが、その際に天候・気温・風向き・風速、そしてWBGTを読み上げます。

グラウンドコンディションを何度も伝えるスポーツもあれば、危険な指数になった時にだけ伝えるスポーツもあるかもしれませんが、
スポーツの場では、プロ・アマチュア関係なくこのWBGTが身近になりつつあり、
特にここ数年の酷暑の中では自発的に伝えたり測定器を持つ関係者や指導者もいます。

WBGTに限らず、スポーツの世界でも暑さ対策が本格化し、今回のサッカーワールドカップでのハイドレーションタイムは話題になりましたね。


スポーツ分野ではこのWBGTについて、法律で直接中止基準が定められているわけではありません。しかし、学校や指導者には学校保健安全法に基づく安全配慮義務があり、また、労働現場(体育の授業や部活を指導する教員、スポーツインストラクター、プロスポーツ選手など)であれば、労働安全衛生法の対象となり、事業者には熱中症予防の法的措置が求められます。

このあたり、法律で考えるとどこまでが対象でどこからは対象でないかというのはやや複雑ですが、スポーツというのは安静時より身体に負担がかかっている状態ですので、WBGTをしっかりと気にして対処していくのは当然のこととなっています。

強め太陽

労働とWBGT

さて、スポーツの現場では暑さ対策は先に書いたような状況なのですが、2025年6月から職場では暑さ対策が法律化されています。
例えば建設業や農業のような、外での作業が必須な職場については、暑さ対策を成されているのが目に入ります。
ぜひ、大きめの建設現場なんかを外からちらっと見られる場合、見てみてください。
水分補給のためのスペースや、貼り紙を見ることが出来ます。
※念の為記載しますが、現場に侵入は絶対しないでくださいね。邪魔になるような行為や、話しかけるなども、迷惑な上に危険なのでしないでください。あくまでも外からサラッと見られたら、です。

具体的な数値について

では実際、WBGTの数値はどのように使うのか。具体的には以下になります。

・WBGT 31以上(気温35℃以上): 運動は原則中止
・WBGT 28〜31(気温31〜35℃): 厳重警戒(激しい運動は中止)
・WBGT 25〜28(気温28〜31℃): 警戒(積極的に休憩をとる)

この数値は、環境省熱中症予防サイトが発表しています。

・スポーツの場合:
「安全配慮義務」。指導者や学校は、生徒や選手が熱中症にならないよう適切な環境管理、水分補給、体調確認を行う義務を負う。
・労働の場合:
労働環境での罰則義務」。労働者(※スポーツの指導員や選手もここに含まれる)を対象とした環境では、WBGT値が28以上等の条件で連続1時間以上の作業を行う場合、連絡体制の整備や身体の冷却、医師の診察の手順などの対策が法律で義務付けられています。
違反した場合は罰則が科される可能性があります。

WBGT(暑さ指数)はどうしたらわかるのか

さて、ここまで読んできっとこう思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「WBGTってどうやったらわかるの」

WBGT(暑さ指数)は「気温・湿度・輻射熱(日差し)」から算出される熱中症予防の指標です。

一番は「黒球付き熱中症計」を使用すると手軽で、計測器を床上0.5〜1.5mの高さに設置し、数分〜15分ほど置いて数値を読み取ります。

計測器はTANITAなど信頼できるメーカーから出ていて、Amazonでも数千円で気軽に購入出来ます。セールで3,000円以下になっていることもありますし、外で活動する方で特に自分だけでなく複数人で仕事やスポーツをされる方は1台持っていると安心かもしれません。

私の測定器です

計測器にはカラビナが付いているものも多く、バッグなどに下げておいて、地面や床から0.5〜1.5mの高さになるようにバッグを置いておいたら良いですよ。

ちなみに計算式もあり、
・屋外(太陽照射あり):
WBGT = 0.7 × 湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度
・屋内(または屋外で太陽照射なし):
WBGT = 0.7 × 湿球温度 + 0.3 × 黒球温度

また、環境省の熱中症予防サイトで予想値やリアルタイムの測定値が確認できるようにもなっており、計測器がない場合はこちらも参考に出来ますね。

まずは日常生活と重ね合わせて

35度超えたら暑い!という時代から、当たり前に35度を超えるような夏が続いています。
これ以前の記事で熱中症対策や暑熱順化について記載していますが、自分自身の対策は勿論のこと、
共に働いたり運動をしている人が普段どんな生活をしているかというのはわかりきれませんし、管理しきれないので、責任ある立場の人は多くの可能性を考えておく必要があります。

前の日にお酒を飲んで二日酔い状態の、朝から熱中症一歩手前の方もいるかもしれません。
二日酔いだと熱中症リスクとしても危険な状態というのが知識としてあるか無いかでも対応は変わってきますよね。

大変ですが、ぜひ暑さ対策についてはご自身と重ね合わせながらいろんなことを覚えたり試したりして、そのうち周りの人を助けられる知識として積み重ねていけたら良いのでは無いでしょうか。


◼️関連記事


▼ホームページ

▼活動報告ブログ(ameba)

https://profile.ameba.jp/me


奥から影千代9歳・獅子丸0歳

いいなと思ったら応援しよう!