見出し画像

江西メシ [江西]三杯鶏(サンベイジー)

[日] 三杯鶏《サンベイジー》
[中] 三杯鸡《sānbējī》

江西省贛州の鶏肉料理。味付けに米酒(濁り酒)、ごま油か茶油(カメリア油)、醤油を一杯ずつ計三杯入れるので三杯鶏。これが台湾に伝わり台湾式三杯鶏に改良されたと言われている。

江西式三杯鶏

言い伝え

1283年、江西省出身の抗元の英雄、文天祥が捉えられ死刑に処されたと聞いたある老婆が、文天祥を弔おうと、杖を片手に、鶏一羽と酒の壺を牢の外まで持ってきた。獄卒はそれを見て、文天祥はまだ処刑されておらず明日処刑されると伝えた。老婆は文天祥がまだ生きている事を知り、鶏を料理して来なかった事を後悔した。この獄卒も江西省出身で、文天祥を敬愛しており、老婆の思いと行動に感動し、この日のうちに老婆と一緒に老婆が持ってきた鶏と酒で料理を作って文天祥に振る舞おうと考えた。
2人は陶器の鉢を探して来て、鶏を絞めて、酒三杯と塩を入れて煮込むと、周囲に香りが立ち、鶏はホロホロになった。2人はそれを文天祥に泣きながら送り届けて食べさせた。
その後、獄卒は故郷に帰り毎年文天祥の命日にはこの料理を作り供養した。

しかし、台湾料理史研究者、郭忠豪台北医学大学助理教授(助教)によれば、江西省の明代以降の地方志を探しても三杯鶏は無く、似た料理は多くあった。料理の由来を文天祥に仮託したと思われる。

文天祥(1236-1283年)  

吉州廬陵県富川(江西省吉安市)人。状元。右丞相兼枢密使。南宋末期、頑強に元に抵抗を続けたが、1278年に捕らえられ大都(北京)に送られた。才能を惜しんだクビライが何度も配下になるように迫ったが首を縦に振らず『正気せいきの歌』を詠んだ。1283年に処刑された(南宋滅亡までを描いた陳舜臣の『小説十八史略』の最後)。

いいなと思ったら応援しよう!