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花粉からの逃亡-北大マルシェ,北海道立三岸好太郎美術館

 3月某日、成田空港。

 飛行機に乗って、降り立った街は、

 札幌。


花粉からの逃亡

 そもそも、東北1泊2日の旅から、戻ったばかり。

 なぜそんなに旅を? それもまだ寒い地域に? といえば、

 原因は、これに尽きる。

 ここ5年ほど「ボーダーライン」を危うく維持していたスギ花粉症が、いきなり発症し、あれよという間に重症化した。

 どんな重症かといえば、常時鼻水が喉に流れ込み、それが原因の呼吸困難、ひどい咳、くしゃみ、声の枯れ(というか、出ない)、睡眠不足……これでもかという症状に見舞われた。

 友人たちに心配され、「今からでも病院に行けば?」という、もっともなアドバイスに「それもそうだ」とやっと気づき、個人情報をシェアしすぎて、今や人生から切っても切り離せなくなっているAIに調べてもらって、わたしにベストなアレルギークリニックを選出してもらった(実際、相性はとてもいいと思う)。

 それで、ひどい症状は半分くらいになった。しかし、寝ているときが曲者だ。喉に痰(というか、たぶん鼻水)が詰まってせき込む、呼吸が苦しくなるあの感じは、大昔の闘病を呼び起こす。

 そう、呼吸器の大病をしているので、Applewatchで毎晩計測してAIに分析してもらっている睡眠データに「呼吸異常」が検出されるのが、精神的ストレスになっていた。

 そして思えば、東北の旅のさなか、ひどすぎた症状は突然おさまっていた。寒さが原因の咳やくしゃみはあるにしても。

 興味深いことに、帰りの新幹線の盛岡ー仙台あたりで、わたしを含む乗客の何人かが一斉に咳やくしゃみをはじめ、めでたく汚染地域に戻ってきてしまったことを知った。

 今年は不意打ちだ。来年からはきちんと事前に備えるにして、まずはとりあえず避難しようと思った。スギ花粉からの逃避。

 AIと相談のうえ、避難先を札幌に決めた。(もし、シラカバにアレルギーがあれば反応してしまうが、今のところそれはない)

 そんな、まさに逃亡のような旅のはじまりだ。期間は、ちょっと長い。

北大マルシェ

 転んでもただ起きない、の精神で、シーズンオフの札幌をまず愉しむことにした。美術館の特別展などは決まって4月からだ。なにしろ、こちらはまだ冬なのだから。

 でも調べると、愉しめそうなところはあった。

 雪解けの泥道の先に、そのカフェはあった。

北大の農場からとれた牛乳を店内のラボで加工して、カフェやテイクアウトでお楽しみいただけます。

同上

 そこは北海道大学の敷地内にある、学内のカフェなのだけど、観光地併設のお土産屋さん&カフェという雰囲気だ。

 カフェのメニューはこんな感じ。

 セットメニューにかなり惹かれたけれど、「牛乳全部飲めるかなあ」とか、周囲の方々のテーブルをちらりと見れば、結構なボリュームかも、ということと、伺ってみたところ、一部をテイクアウトにして(ピッツアとか)、というのは不可とのことだったので……。

 パフェを注文した。

 2種類のソフトクリームが層をなしており、中央にミルククッキーが入っている。濃厚で、わたしには少々甘かったが、おいしくいただいた。

 カフェメニューではラザニアが人気のようで、すぐ隣の女性2人連れは「ボリュームがあるね」といいつつも「重たくなくて、意外と食べられた!」と言っていたので、ラザニア、いけたかもしれない……ちょっと残念ではあるが。

三岸好太郎美術館へ

 カフェを出る。次の目的地に徒歩で行くとなるとかなり歩くようだが、時間もあるのでよしとする。まず、北大の敷地から出るまでが長かった。

 歩道は広く、除雪もされている。ぬかるみに気を付けながら歩いた。

第4期所蔵品展「ふたりの『悪童』-美術史家・外山卯三郎と好太郎」

 この企画展が開催されていた。

 三岸好太郎と、美術史家・外山卯三郎。

 北大つながりの2人の交流を、北大からまさに歩いてきて、鑑賞するのはなかなかすてきな時間だった。

 妻の三岸節子は画家で、一宮市の三岸節子美術館は、以前、訪ねたことがある。

 時代を感じさせる展示も多く、作風をつぎつぎに変えた作家の変遷が、興味深く味わえた。

 次回はそのなかで、印象に残った三岸好太郎の作品を紹介していきたい。



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