宴の中心で誰かが笑っている。
桜の下で声が大きくなっている。
少し離れたところで私は枝を見上げている。
そして、その上の空を。
青空の下の桜はどうして人をこんな気分にさせるのだろう。
そのとき、花びらが一枚。
満開の枝から。
風に吹かれて。
また一枚。
「何見てるの」と隣の人が言った。
「桜」と答えたら、笑われた。
私は盃を持ち直した。
桜は、まだそこにあった。
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