気の持ちよう|シロクマ文芸部
熱帯夜が続いている。
猛暑日は、さらにだ。
そんな中、珍しく俺のアパートに客があった。
向かいに座った姉貴が言う。
「本当に暑いね」
「夏はこうでなくちゃ、ねぇ」
俺は、横を向きながら言った。
「エアコンくらいつけなさいよ。夏バテするわよ」
汗をぬぐいながら、姉が言う。
「夏バテなんて、気の持ちようだ」
爺ちゃんの口癖だ。
「やせ我慢もたいがいにしなさいよ」
「団扇と麦茶があれば、いいんだよ」
テーブルには、麦茶のコップが三つ。
俺は、隣に向かって、目くばせをした。
姉貴が、こちらを見た。
「お爺ちゃんの新盆なんだから、お盆には帰ってくるのよね」
こぼれ話:
気温による呼び方の違い(気象庁)
夏日(なつび): 最高気温が 25度以上
真夏日(まなつび): 最高気温が 30度以上
猛暑日(もうしょび): 最高気温が 35度以上
酷暑日(こくしょび): 最高気温が 40度以上
熱帯夜(ねったいや): 夜間の最低気温が 25度以上
実は、熱帯夜というタイトルの作品を既に投稿しています。
後から気づいたら、シロクマ文芸部の今回のお題が、
『「熱帯夜」から始まる』でした。
自分でも知らないうちに、お題が目に入っていたのかもしれません。
シロクマ文芸部へのレスペクトを込めて、今回も参加させていただきます。
