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お客さまの声の集め方を検証してみた


「お客さまの声を、もっと集めたい。」

そう考えたとき、どんな方法を思い浮かべるでしょうか。

アンケート。

インタビュー。

SNS。

口コミ。

レビュー。

そして、コールセンターや問い合わせ窓口。

調べてみると、実にさまざまな方法が出てきます。

では、

どの方法で集めれば、本当に「お客さまを理解できる」のでしょうか

今回は、そこを検証してみました。

お客さまの声には、いろいろな集め方がある

一般的には、次のような方法があります。

  • Webアンケート

  • 個別インタビュー

  • コールセンターへの問い合わせ

  • チャット

  • SNS

  • 口コミサイト

  • レビュー

それぞれに特徴があります。

アンケートなら、多くのお客さまから回答を集められます。

インタビューなら、直接話を聞くことで、より詳しい内容を確認できます。

SNSや口コミなら、企業が質問を用意しなくても、自然に投稿された声を拾うことができます。

つまり、

「お客さまの声を集める」方法そのものは、すでにたくさん存在しています

では、「集めた声」で本当にお客さまを理解できるのでしょうか

例えば、

「この商品は使いにくい。」

という声があったとします。

これは、とても大切な情報です。

でも、ここで一つ疑問が出てきます。

「使いにくい」とは、どういう意味なのでしょうか

操作方法が分からないのかもしれません。

説明が分かりにくいのかもしれません。

そもそも、期待していた使い方と違ったのかもしれません。

ここが分からなければ、

「では、何を改善すればいいのか」

まで進めません。

つまり、

出来事を知ることと、お客さまを理解することは、同じではない

ということです。

アンケートやSNSでは「聞き返す」ことができない

もちろん、アンケートやSNSにも大きな価値があります。

ただし、一つの弱点があります。

それは、

「それって、どういうことですか?」と、その場で聞き返せないことです

例えばSNSに、

「この商品、最悪だった。」

と投稿されていたとします。

企業としては、

「何が最悪だったのでしょうか?」

と知りたい。

しかし、その場で必ず聞き返せるわけではありません。

さらに、SNSなどでは、注目を集めるために表現が強くなったり、感情が強調されたりすることもあります。

だから、

投稿された言葉そのものを、そのまま顧客ニーズだと捉えることには注意が必要です

ここに、コールセンターには大きな強みがある

一方、コールセンターは違います。

お客さまと、

対話できる

例えば、

「返品したい。」

と言われたとします。

返品手続きを案内するだけなら、そこで終わります。

でも、

  • 「差し支えなければ、返品をご希望になった理由を教えていただけますか?」

と聞くことができます。

そこで、

「思っていたものと違った。」

と返ってきたら、

  • 「どのような点が、思っていたものと違っていたのでしょうか?」

と、さらに聞けます。

そして、

  • 「本当は、どのような状態になればよかったのでしょうか?」

と聞けば、

お客さまが本当に求めていたものが見えてくるかもしれません。

つまり、コールセンターには、

「それって、どういうことですか?」と追確認できる強みがある

私は、ここが他のVOC収集方法とは大きく違うところだと考えています。

ところが、コールセンターの品質は「正確性」と「迅速性」で評価されている

ここで、少し不思議なことが起きます。

コールセンターは、

お客さまと直接対話できる場所です

にもかかわらず、品質を評価するときには、

  • 正確に回答できたか

  • 決められた手順を守ったか

  • どれくらい早く処理できたか

  • 何件対応できたか

といった指標が中心になっています。

もちろん、これらは重要です。

コールセンターを安定して運営するためには、正確性も迅速性も欠かせません。

特にBPOとして業務を受託する場合、

「正確に対応します」

「迅速に処理します」

というのは、当然の要求です。

だから、これまでの品質管理が間違っていたという話ではありません。

でも、顧客理解を目的にすると、少し話が変わる

もし、

コールセンターを顧客理解のためにも活用したい

と考えたらどうでしょうか。

正確に答える。

早く終わらせる。

これは、とても重要です。

しかし、

お客さまの話を聞き、

「それって、どういうことですか?」

と確認し、

さらに深掘りする。

こちらには、時間が必要になる場合があります。

つまり、

「早く終わらせること」と「お客さまを深く理解すること」は、同じ方向を向いているとは限らない

ここに、コールセンターの品質を考える上での、もう一つの論点があるのではないでしょうか。

理解したいのは「状況」だけではない

では、顧客理解のためには、何を聞けばいいのでしょうか。

私は、

三層VOC

という考え方で整理しています。

A層:状況

まず、

「何が起きたのか」

を確認する。

例えば、

  • 「商品が使いにくい。」

という話です。

B層:意味

次に、

  • 「それは、どういうことですか?」

と聞き進める。

すると、

  • 「操作方法が分からなかった。」

という意味が見えてくる。

C層:価値感

さらに、

  • 「なぜ、そこが重要だったのでしょうか?」

と聞く。

すると、

  • 「初めて使う人でも、迷わず使えることを期待していた。」

という、お客さまが求めていた価値が見えてくる。

ここまで聞き進めることで、

「何が起きたのか」から「なぜ困ったのか」、そして「本当は何を求めていたのか」

まで理解できるようになります。

「顧客が見えないのに、どうしろと言うのか」から解放される

会社から、

「もっと顧客理解を深めよう。」

と言われることがあります。

でも、

「顧客を理解しろ」

と言われても、

何を聞けばいいのか。

どこまで聞けばいいのか。

次に何を確認すればいいのか。

それが分からなければ、オペレーターも困ってしまいます。

そして、

  • 「顧客が見えないのに、どうしろと言うんだ。」

となってしまう。

だから私は、

顧客理解を個人のセンスや経験に任せないこと

が重要だと考えています。

三層VOCは、聞き方ではなく「会話運び」として設計する

三層VOCを実際の応対で使うには、

単純に、

「A層、B層、C層を覚えてください。」

では足りません。

必要なのは、

どの状況で、何を確認し、その答えによって次に何を聞くのか

という会話運びです。

例えば、

「返品したい」

という言葉が出たとき、

返品手続きをするのか。

理由を確認するのか。

利用目的を確認するのか。

代替案を提示するのか。

その分岐を設計する。

そうすることで、

お客さまの価値まで聞き進めるための道筋

を作ることができます。

そして、その会話運びをAIに実装する

ただし、これをオペレーター全員に暗記してもらう必要はありません。

むしろ、

人に覚えさせるのではなく、AIに実装する

私は、この考え方でAIコーチングエンジン®を開発しています。

AIコーチングエンジン®が、

「次に何を確認するのか」

「この質問には、どんな目的があるのか」

「どの分岐へ進むのか」

を応対中に支援する。

これによって、

経験のある人だけができる聞き方ではなく、

誰もが、お客さまの状況から意味や価値まで聞き進められる応対

を目指します。

お客さまの声を「報告書」だけで終わらせない

そして、もう一つ重要なのが、

取得した情報を会社で使える状態にすることです

コールセンターで聞き取った内容を、

報告書としてまとめる。

それだけではなく、

生データも残す

そうすることで、

  • 何が起きていたのか

  • なぜ、その問い合わせが発生したのか

  • お客さまは何を求めていたのか

  • どんな価値を期待していたのか

を、後から確認できます。

さらに、

企画。

商品・サービス設計。

営業。

マーケティング。

広報。

経営。

必要な部門が、その情報を仕事に使えるようになる。

お客さまの声の「集め方」を変えると、顧客理解の方法が変わる

今回、いろいろなVOCの集め方を調べてみました。

アンケートにも、

インタビューにも、

SNSにも、

口コミにも、

それぞれの価値があります。

でも、

コールセンターには「対話できる」という独自の強みがあります

それって、どういうことですか?

と聞ける。

さらに、

なぜ、それが重要なのですか?

と聞ける。

そして、

お客さまが本当に求めている価値まで聞き進められる

私は、ここにコールセンターの、まだ十分に活用されていない価値があると思っています。

お客さまの声を集めることが目的ではありません。

お客さまを理解できる声を集めること

そして、その声を、

報告書と生データとして会社に残し、

次の仕事に使えるようにすること。

そのために、

三層VOCで掘り下げる会話運びを設計し

それをオペレーターに暗記させるのではなく、AIコーチングエンジン®に実装する

そうすれば、

顧客が見えないのに、どうしろと言うんだ

という状態から、

お客さまに聞きながら、顧客を理解できる

状態へ変えていけるのではないでしょうか。

私は、これが「お客さまの声の集め方」を考えるときに、もう一つ加えておきたい視点だと考えています。

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