見出し画像

『カペリンの奇跡』#07                                          プロローグ 《スタビレの帰還》                        第七章 【心の灯をたどって】

マガジンはこちら▼

「スタビレ、スタビレ大丈夫か。」

ピービーが心配そうに声を掛けた。

「あ、はい。」

「あの、ピービーさん、」
「ピービーさんのご家族はご無事ですか?」

「俺の方は大丈夫だよ、家族も早くからこっちに移り住んでいたから。」
ピービーは、そう言うと申し訳なさそうな表情を浮かべた。

「あの、友達の事も心配だから、これから疎開エリアに行ってみます。」

「そうだな、それがいい。」
「途中、戦没者慰霊碑に寄って行きな、親父さんもそこに眠っているから。」

そういうとレンタルエレカ(電気自動車のシェアサービス)のカードキーをくれた。

受け取るスタビレは、やはり焦燥していた。
無理もない。

「気をしっかり、帰りまた寄ってくれ。」

「有難う。」

「必ず寄れよ。」
スタビレは礼を言うとアルバート社のロビーを後にした。


次章、第八章 【刻まれた名前】
戦没者慰霊碑で悲しみに暮れるスタビレ。
そこに思いがけない再会が待っていた……
「君に帰れる場所はあるか。」


いいなと思ったら応援しよう!