第100話 【爆笑】婚活中にスマホの通知「ポイント残高5円」で地獄
【もとしの爆笑日記 第100話】
導入|それは「音」から始まった
人は、
たった一つの通知音で人生が崩れることがある。
それも、
婚活という「第一印象が命」の場で。
しかもそれが、
恋でも仕事でもなく、
「ポイント残高5円」だった場合――
もう、逃げ場はない。
これは、
27歳・独身・婚活中の男、
もとしが体験した、
静かで、確実で、取り返しのつかない地獄の話だ。
登場人物紹介|もとしという男
もとし、27歳。
日本人、独身。
家族構成は、
父・母・弟の4人家族。
趣味は
・読書
・朝の散歩
・プラモデル作り
どれも悪くない。
むしろ「堅実で真面目」と言われがちだ。
本人も自覚している。
「派手さはない。でも誠実さなら負けない」と。
だからこそ、
婚活には本気だった。
服装も、
香水も、
話題の引き出しも、
何度もシミュレーションした。
──スマホの通知音だけは、
完全に想定外だった。
第1章|婚活カフェという名の戦場
その日は、
都内某所の「婚活カフェ」。
形式は、
1対1で20分ずつ話すタイプ。
テーブルは小さく、
距離は近く、
逃げ場はない。
もとしは、
開始5分前から席に座り、
深呼吸を3回した。
(よし…落ち着け…
今日は“聞き上手で誠実な男”でいく…)
スマホは、
一応マナーモード。
一応。
第2章|相手女性、好印象の予感
目の前に現れた女性は、
清楚系で、落ち着いた雰囲気。
笑顔も自然で、
声も柔らかい。
「初めまして、〇〇です」
「は、初めまして。もとしです」
──噛まなかった。
それだけで今日は合格点だ。
会話も、
不思議と噛み合った。
・仕事の話
・休日の過ごし方
・最近読んだ本
女性が言う。
「本、読むんですね。素敵です」
(来た…!
俺の“読書キャラ”が刺さってる…!)
もとしの心拍数は、
静かに上がっていた。
第3章|「安心」という名の油断
会話はスムーズ。
沈黙もない。
女性が笑う。
もとしも笑う。
(いける…
これは…いけるやつだ…)
人は、
安心した瞬間に油断する。
そして、
油断した瞬間に、
人生は牙を剥く。
第4章|例の“通知音”が鳴る
それは、
会話が一番いいところで起きた。
女性が、
「将来どんな家庭を築きたいですか?」
と聞いた、その瞬間。
──ピコン♪
静かなカフェに、
妙に澄んだ音が響いた。
もとしの脳が、
0.2秒で理解する。
(……俺のだ)
第5章|時間が止まった0.5秒
もとしは、
反射的にスマホを伏せようとした。
だが、
婚活カフェのテーブルは小さい。
逃げ場がない。
そして、
通知はロック画面中央に、
でかでかと表示されていた。
第6章|相手女性の「一瞬の視線」
人は、
見てはいけないものほど、
無意識に見てしまう。
女性の視線が、
ほんの一瞬、
スマホに落ちた。
ほんの一瞬。
だが、
その一瞬は、
永遠のように長かった。
(やばい…
頼む…
文字、読まないでくれ…)
第7章|もとしの頭の中で始まる地獄会議
もとしの脳内では、
猛烈な会議が始まっていた。
・今すぐ話題を変えるべきか
・笑って誤魔化すべきか
・「すみません」と謝るべきか
どれも、
正解が分からない。
なぜなら、
通知の内容を
まだ自分でも確認していないから。
第8章|沈黙が生む“最悪の想像”
沈黙が、
1秒、2秒、3秒と続く。
女性は、
表情を変えない。
だが、
微妙に口角が固まっている。
(見た…?
今、見たよね…?)
もとしの背中に、
じっとり汗がにじむ。
第9章|スマホを伏せた“後”
もとしは、
ついにスマホを裏返した。
遅かった。
明らかに遅かった。
(大丈夫…
内容までは見えてないはず…)
そう信じたい。
だが、
婚活という場では、
「信じたい」は最も危険な感情だ。
第10章|何事もなかったフリの再開
女性が、
何事もなかったように話を続ける。
「それで、家庭の話なんですけど…」
(よし…
触れてこない…
助かったか…?)
もとしは、
無理やり笑顔を作り、
会話に戻ろうとする。
しかし、
彼の頭の中は、
通知の内容への恐怖で
支配されていた。
第11章|「ポイント」という単語の破壊力
問題は、
通知の“送り主”だった。
LINEでもない。
仕事でもない。
──ポイント系アプリ。
それだけで、
いくつもの誤解が生まれる。
・金銭感覚
・生活レベル
・余裕のなさ
婚活市場において、
これらは即・減点項目だ。
第12章|もとしはまだ知らない
この時点で、
もとしはまだ知らない。
・通知の全文
・表示された金額
・女性がどこまで見たか
すべてが、
ブラックボックスのまま。
だが、
このブラックボックスの中に、
とんでもない爆弾が
眠っていることだけは、
なぜか分かっていた。
第13章|会話は続く、違和感も続く
会話自体は、
破綻していない。
だが、
空気がどこか違う。
女性の相槌が、
ほんの少し減った。
笑顔が、
ほんの少し浅くなった。
(気のせいだ…
気のせい、だよな…?)
第14章|時間終了の合図
20分終了のベルが鳴る。
「ありがとうございました」
女性は、
丁寧に頭を下げる。
表情は、
礼儀正しい。
だが、
何かが決定的にズレた感覚だけが、
もとしの胸に残った。
第15章|スマホを手に取る、その前に
席を立つ直前、
もとしは一瞬ためらった。
(今…
見るべきか…?
それとも…
見ないほうがいいのか…?)
スマホは、
ポケットの中で、
妙に重い。
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