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生成AIで競合調査をする方法|結論を鵜呑みにしない「根拠カード」5項目とプロンプト

公開日:2026年8月12日/最終更新日:2026年8月12日

※競合調査では、公開情報を正しく扱い、自社・取引先・競合他社の非公開情報や個人情報を入力しないことが重要です。本記事は競争法、著作権、契約上の秘密保持義務に関する個別判断を行うものではありません。

結論:生成AIに任せるのは「比較の下書き」。結論の根拠を残すのは人です

生成AIを使えば、競合サイト、サービスページ、記事、ニュースリリース、採用情報などの公開情報を短時間で整理できます。

ただし、AIが作った「競合の強み」「価格戦略」「狙っている顧客」「市場の傾向」を、そのまま社内会議や提案書に使うのは危険です。生成AIは、資料に書かれていない意図や因果関係を、もっともらしく補うことがあります。

競合調査で必要なのは、情報をたくさん集めることではありません。

どのページの、いつ時点の、どの記述から、どこまで言えるのかを残し、自社が取る次の行動を一つ決めることです。

この記事では、生成AIで競合調査を進める5ステップと、AIよろず室独自の「根拠カード」、そのまま使えるプロンプトを紹介します。

この記事で分かること

  • 競合調査で、生成AIに任せてよい作業と任せない判断

  • 「競合の事実」と「自社の解釈」を混ぜない方法

  • 根拠を残す5項目の根拠カード

  • 30分で一社を調べ、次の営業・企画へつなげる手順

生成AIで競合調査をすると、かえって判断が遅くなる3つの理由

1.情報量が増え、比較軸がない

「競合を10社調べて」と依頼すれば、AIは長い一覧を作れます。しかし、誰向けの、何の判断のための調査かが決まっていなければ、比較項目ばかり増えて結論が出ません。

競合調査の目的は、相手の情報を網羅することではありません。自社のサービス、営業資料、サイト、商品、優先する顧客像のどれを見直すか決めることです。

2.事実と推測が同じ文章に混ざる

たとえば、競合サイトに「導入支援」と書かれていることは確認できます。一方で、「大企業を主な対象にしている」「価格を下げて受注を増やそうとしている」といった解釈は、同じ確度ではありません。

AIの要約では、確認できる文言と推測が同じ段落に並びやすいため、会議で使う前に分ける必要があります。

3.調査が「相手の真似」になってしまう

競合が掲載している機能、キャッチコピー、資料、記事テーマを並べても、自社が同じものを増やすだけでは選ばれる理由になりません。

調査の出口は、「相手がしていること」ではなく、顧客がまだ判断できていないことは何か、自社はどこまで支援できるかに置きます。

競合調査は、最初に「何を決めるためか」を一文で書く

調査を始める前に、次の一文を作ります。

> 今回の調査は、[誰に]対して、[どの提案・サービス・コンテンツを]、[どの判断に使うために]見直すもの。

例えば、次のように具体化します。

  • 生成AI導入を検討している企業の担当者に向け、初回相談ページで伝えるべき判断材料を見直すため

  • 営業チームが既存顧客へ送る資料で、他社と比べる前に明確にすべき支援範囲を決めるため

  • 新しいサービス企画で、顧客が比較するときに不安に感じる項目を洗い出すため

この一文がないと、競合の会社概要、代表者の経歴、記事本数、SNS投稿、価格、採用情報まで調べ始め、判断に必要な情報が埋もれます。

AIよろず室の「根拠カード」5項目

競合について見つけた情報は、一件ずつ次の5項目で残します。これは公的な分析手法ではなく、AIよろず室が生成AIの出力を営業・企画の判断へ使うために整理した実務上の枠組みです。

  1. 確認した事実:ページに何と書かれているか。数値、サービス名、対象、条件は原文どおり残す

  2. 情報源:URL、資料名、確認日、画面やPDFの場合は該当箇所

  3. 言えること:その情報から、事実として言える範囲

  4. 言えないこと:顧客数、売上、戦略、実際の運用など、公開情報だけでは判断できない範囲

  5. 自社の次の判断:自社の説明、商品、営業、コンテンツで何を確認・変更・維持するか

たとえば、競合サイトに「月額の伴走支援」と書かれていたとします。

  • 確認した事実:月額制の伴走支援を提供していると書かれている

  • 情報源:サービスページのURL、確認日

  • 言えること:継続支援をサービスとして説明している

  • 言えないこと:契約社数、平均契約期間、支援品質、顧客満足度

  • 自社の次の判断:自社も価格だけでなく、支援範囲・成果物・相談できる内容を明確にする

この形なら、AIが出した「競合は継続支援に強い」という要約を、根拠のある事実と自社の判断へ分けられます。

調査対象は、3種類に絞る

最初から競合を増やしすぎないために、調査対象を次の3種類から一社ずつ選びます。

1.直接比較されやすい会社

同じ顧客の、同じ困りごとに、似た支援や商品を提供している会社です。価格や機能だけでなく、どの段階の顧客へ何を約束しているかを確認します。

2.顧客が代わりに選ぶ方法

別の会社だけが競合とは限りません。内製、既存のIT業者、研修だけの導入、ツールの個別契約、何もしないことも、顧客が比較する選択肢です。

「なぜ導入支援を頼まないのか」を理解するには、この代替手段を調べる方が役立つ場合があります。

3.参考にする異業種の会社

同じ商品ではなくても、説明の仕方、料金の見せ方、問い合わせ前の不安の解消、事例の作り方が参考になる会社です。

この区分を混ぜると、「競合が多い」ように見えて、何を比較しているかが曖昧になります。一枚の調査では、どの区分かを必ず記載してください。

30分で一社を調べる5ステップ

ステップ1:調査の出口を決める(3分)

「初回相談ページを見直す」「営業メールの一文を変える」「新しい資料テーマを決める」など、今回決めることを一つに絞ります。

ステップ2:公開情報を3点まで集める(7分)

最初は、サービスページ、料金・FAQ、導入事例または記事の3点で十分です。検索結果の要約や口コミだけを根拠にせず、必ず公開ページを開いて確認します。

ステップ3:根拠カードを作る(8分)

各ページから、今回の判断に関係する記述だけを抜き出し、5項目で記録します。記述を長く転載する必要はありません。URLと要点、確認日が分かれば十分です。

ステップ4:生成AIに比較の下書きを頼む(7分)

根拠カードを入力し、「事実」「仮説」「自社の次の確認」に分けて整理させます。AIには、新しい事実を探させたり、相手の意図を断定させたりしません。

ステップ5:自社の一つの行動を決める(5分)

調査を終える条件は、資料が完成することではありません。「次の一週間で、何を一つ変えるか」を決めることです。

たとえば、料金ページに対象外の条件を足す、問い合わせフォームに質問を一つ加える、営業資料の導入事例に確認範囲を追加する、といった行動です。

コピペして使える:生成AIへの競合調査プロンプト

以下へ、自分で確認した根拠カードだけを貼り付けて使います。

役割

あなたは公開情報を整理する調査補助者です。入力に書かれた情報だけを使い、競合の売上、顧客数、戦略、品質、内部事情、顧客満足度を推測で追加しないでください。

今回決めたいこと

対象の区分

・直接比較されやすい会社/代替手段/参考にする異業種

根拠カード

・確認した事実:
・情報源(URL・確認日):
・言えること:
・言えないこと:
・自社の次の判断候補:

出力してほしい内容

1.確認済みの事実だけの要約
2.事実から考えられる仮説。ただし「仮説」と明記する
3.追加確認が必要なこと
4.自社で取るべき行動の候補を3つ
5.顧客に直接聞くべき質問を3つ
6.社内会議で使うとき、断定してはいけない表現

生成AIの回答には誤りが含まれる可能性があるため、出力を使う前に元情報を確認する必要があるとIPAも案内しています[1]。競合調査では特に、AIが出した説明より、根拠カードへ戻れる状態を優先してください。

AIよろず室では、公開情報の整理から、競合との比較で見えてきた顧客課題の整理、サイト・資料・営業導線の見直しまで支援します。月額39,800円(税別)で、御社のAI担当者になるサービスが入口の一つです。月額プラン以外にも、必要な支援範囲に応じてご案内しています。


競合調査で、やらない方がよい5つのこと

1.公開情報にない数値をAIへ推測させる

「売上規模を推定して」「顧客数を予測して」といった結果は、もっともらしく見えても判断材料として不安定です。公開情報で確認できないことは、未確認として扱います。

2.相手の文章を言い換えて自社サイトへ載せる

競合調査は、コピーを作るための作業ではありません。相手が何を言っているかを知り、顧客にとってまだ不明な判断材料を見つけるための作業です。

3.価格だけで優劣を決める

同じ月額でも、対象業務、相談頻度、実装、権限、契約条件、成果物が違えば、単純に比較できません。価格を確認したら、同時に範囲と条件を確認します。

4.一度の調査で、戦略まで決める

一社のサイトは、一時点の見せ方にすぎません。調査で得た仮説は、商談、失注理由、顧客アンケート、問い合わせ内容と合わせて検証します。

5.検索順位のためだけに競合記事を量産する

Googleは、他の情報源を単に要約・言い換えるだけでなく、独自の情報、分析、価値を加えることを重視しています[2]。競合サイトを見て似た記事を増やすより、顧客からよく聞かれる判断・制約・確認手順を自社の視点で深く書く方が、SEO・AIOにも営業にも役立ちます。

調査結果を、営業とサイト改善へ渡す

競合調査の結果を、スプレッドシートにためるだけでは成果になりません。次の三つの受け渡し先を決めます。

営業へ渡すもの

相手企業が比較しやすい選択肢、初回商談で確認すべき質問、説明で誤解されやすい条件を渡します。「競合より優れている」という主張ではなく、顧客が自社に合う条件を判断できる説明にします。

サイト・資料へ渡すもの

競合調査で見つけた「顧客が迷いそうな点」を、FAQ、料金ページ、サービス説明、導入事例、ホワイトペーパーの改善候補にします。

次のコンテンツ企画へ渡すもの

複数社が同じ機能を説明しているなら、機能比較だけでは差別化しにくい領域です。そこで読者が必要とする判断基準、失敗例、導入後の確認、実務テンプレートをテーマにします。

よくある質問

Q.競合は何社調べればよいですか?

最初は、直接比較されやすい会社一社、代替手段一つ、参考にする異業種一社の合計3対象で十分です。調査社数より、一社ごとに根拠と次の行動が残ることを優先してください。

Q.生成AIにウェブ検索を任せれば、自分でページを見なくてもよいですか?

いいえ。検索や要約を入口に使うことはできますが、会議・営業資料・サイト改善に使う結論は、元の公開ページへ戻って確認してください。特に料金、仕様、契約条件、公開日などは変わることがあります。

Q.競合の資料やウェビナーをAIへ入力してもよいですか?

公開されていても、利用条件、著作権、契約上の制約を確認してください。必要以上に全文を入力せず、今回の判断に必要な公開情報と自分の要約を使う方法が安全です。

Q.月額39,800円のプランしかありませんか?

月額39,800円(税別)の伴走支援は入口の一つです。業務診断、AIツール作成、レクチャー、競合調査を踏まえたコンテンツ・営業導線の整理など、課題に応じた支援をご案内しています。対応範囲と費用は着手前に確認します。

まとめ:競合を調べる目的は、相手を知り尽くすことではない

  • 競合調査の目的は、自社が次に変えることを一つ決めること

  • AIには公開情報の整理を任せ、事実・推測・自社の判断を分ける

  • 根拠カードで、情報源・確認日・言えること・言えないことを残す

  • 相手の真似をするのではなく、顧客がまだ判断できていないことを見つける

「競合と比べて、自社の強みをどう説明すべきか」「営業・サイト・資料のどこから見直すべきか」を整理したい場合は、AIよろず室へご相談ください。30分の無料相談で、調査の出口と最初に見る対象を一つ整理します。売り込みや、その場での契約のお願いはいたしません。



この記事を書いた人
AIよろず室。
AIコンサル企業や大手広告代理店でのデジタルマーケティング等を含め、IT業界で20年以上の経験を持つエキスパートです。課題の発見から、業務に合わせたAIツールの作成・レクチャーまで支援します。月額39,800円(税別)で、御社のAI担当者になるサービスを展開しています。

参考資料

[1]IPA「テキスト生成AIの導入・運用ガイドライン」(2026年8月12日確認)

https://www.ipa.go.jp/jinzai/ics/core_human_resource/final_project/2024/generative-ai-guideline.html

[2]Google Search Central「Creating Helpful, Reliable, People-First Content」(2026年8月12日確認)

https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content


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