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生成AI導入の相談前に何を準備する?30分を無駄にしない「相談メモ」7項目

公開日:2026年8月15日/最終更新日:2026年8月15日

※本記事は、生成AI導入に関する初回相談を有意義にするための一般的な準備方法を紹介するものです。個別の法務、情報セキュリティ、労務、会計など専門的な判断が必要な場合は、該当分野の専門家にも確認してください。

結論:完成した企画書は不要。「困っている1業務」を持っていく

生成AIの導入について相談したい。しかし、次のように考えて問い合わせを先延ばしにしていないでしょうか。

  • 使うAIツールを決めてから相談すべきではないか

  • 社内の全業務を棚卸ししないと話せないのではないか

  • 予算や導入時期が決まっていないと相談できないのではないか

  • AIについて勉強してからでないと、話が通じないのではないか

初回相談の前に、そこまで決める必要はありません。

必要なのは、いま困っている業務を一つ選び、その業務の現状を説明できることです。

一方、「AIで何かできませんか」だけでは、一般的な活用例の紹介で30分が終わりやすくなります。短い相談を具体的な次の一歩へ変えるには、ツール名ではなく、業務の材料を持っていきます。

この記事では、相談前に用意する「相談メモ」7項目、相談相手へ確認する質問、相談後に持ち帰るべき成果物を紹介します。

この記事で分かること

  • 相談前に決めなくてもよいこと

  • 10分で書ける相談メモ7項目

  • 支援会社やコンサルタントへ確認する8つの質問

  • 30分相談が有益だったかを判断する基準

相談前に決めなくてもよい5つのこと

1. AIツールの名前

ChatGPT、Microsoft Copilot、Gemini、Claudeなど、候補を決めていなくても相談できます。既に契約しているサービスがあれば伝えますが、ツール選びを相談の出発点にしないことが重要です。

同じ「文書作成」でも、扱う情報、既存システム、利用者数、社外送信の有無によって適した方法は変わります。

2. 完成した要件定義書

初回相談は、発注を確定する場ではありません。対象業務と課題を整理し、次に何を調べるか決める場です。

開発や外部連携へ進む段階では要件定義が必要ですが、最初から完璧に作る必要はありません。発注前の整理は「生成AI導入の要件定義書テンプレート」で詳しく解説しています。

3. 正確な予算

上限や希望があれば伝えます。ただし、「月額で小さく試したい」「初期開発も検討できる」「まず費用感を知りたい」といった段階でも構いません。

予算を隠して価格を当ててもらうより、どの範囲なら投資判断できるかを共有した方が、現実的な提案を受けやすくなります。

4. 全社の合意

まず情報収集する段階なら、全社承認は不要です。ただし、相談後に誰へ説明するかは考えておきます。経営者、部門責任者、情報システム、現場担当者のうち、次の判断をする人を確認します。

5. AIの専門知識

プロンプト、RAG、API、AIエージェントなどの用語を覚えてから相談する必要はありません。「現在はExcelへ転記している」「確認に毎日1時間かかる」と、普段の言葉で説明できれば十分です。

専門用語を使わないと話が進まない相談相手であれば、長期的な伴走相手として合うかも確認した方がよいでしょう。

10分で書く「相談メモ」7項目

AIよろず室では、初回相談の準備を次の7項目へまとめる方法を提案します。これは公的な診断基準ではなく、本記事独自の実務用テンプレートです。

1. 対象業務

相談したい業務を一つ書きます。「営業を効率化したい」では広すぎます。「商談後のお礼メール作成」「問い合わせ内容の担当部署への振り分け」のように、開始と終了が分かる単位にします。

2. 現在の進め方

誰が、何を見て、どのツールを使い、どの順番で処理しているかを書きます。立派な業務フロー図は不要です。

例:問い合わせメールを営業事務が読み、Excelの担当表を確認し、担当営業へ転送している。

3. 困っていること

時間がかかる、品質がばらつく、見落とす、担当者しか分からない、繁忙期に滞るなど、現在の負担を書きます。

「AIを導入したい」は目的ではありません。AIを使わなくても解決できる課題なら、その方法を含めて比較できるようにします。

4. 入力と出力

作業の材料と、完成物を書きます。

  • 入力:メール本文、PDF、Excel、録音、社内規程など

  • 出力:返信案、分類結果、登録データ、要約、報告書など

実データを外部へ送る必要はありません。相談時は、項目名や匿名化した例で説明できます。

5. 人が確認していること

金額、顧客名、契約条件、公開可否、例外対応など、人が判断している箇所を書きます。ここが、AIへ任せない範囲や承認工程の候補になります。

経済産業省の「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」も、AI利用者が出力の精度やリスクを理解し、想定された仕様どおりに動作しているか確認する考え方を示しています[1]。相談では、効率化だけでなく確認責任も扱う必要があります。

6. 制約

入力できない情報、利用できるサービス、既存契約、社内規程、納期、予算、担当者の人数などを書きます。

制約は「できない理由」ではありません。最初の検証範囲を小さくする材料です。

7. 相談後に決めたいこと

30分後に何が分かればよいかを一つ決めます。

  • 最初に試す業務を決めたい

  • 現在のツールで足りるか知りたい

  • AIへ入力してよい情報の考え方を整理したい

  • 開発・研修・伴走支援のどれが必要か判断したい

  • 概算費用と進め方を知りたい

目的が一つなら、短い相談でも結論を持ち帰りやすくなります。

記入例:問い合わせの担当振り分けを相談する場合

対象業務
Webサイトと代表メールへ届く問い合わせを、担当部署へ振り分ける業務。

現在の進め方
営業事務が本文を読み、Excelの担当表と過去メールを確認し、営業・サポート・経理へ転送している。

困っていること
1日30件前後あり、繁忙時は初動が翌日になる。複数部署に関係する問い合わせで判断がばらつく。

入力と出力
入力は問い合わせ本文と会社名。出力は分類、優先度、担当部署、転送文の下書き。

人が確認していること
クレーム、解約、法的主張、大口顧客、個別契約に関する内容は責任者が判断する。

制約
顧客の個人情報を未承認サービスへ入力できない。現在はMicrosoft 365を利用。最初は自動送信させたくない。

相談後に決めたいこと
既存環境で下書きまで試せるか、追加ツールが必要かを判断したい。

この程度のメモがあれば、相談相手は一般論ではなく、対象業務、データ、確認工程、試験範囲を具体的に検討できます。

月額39,800円(税込)で、相談後の実行まで伴走します

生成AIの相談で本当に必要なのは、ツールを紹介してもらうことだけではありません。対象業務を決め、試し、確認し、使い方を直し、社内に残すところまで担当する人が必要です。

AIよろず室では、月額39,800円(税込)で御社のAI担当者になるサービスを展開しています。課題の発見から、業務に合わせたAIツールの作成・レクチャーまで支援します。月額プラン以外にも、課題や希望に応じた支援をご案内できます。

30分の無料相談では、完成した企画書やAIの専門知識は必要ありません。現在困っている業務を一つ伺い、最初に確認することを整理します。売り込みや、その場での契約のお願いはいたしません。


相談相手へ確認する8つの質問

相談は、自社の課題を話すだけでなく、相手の支援範囲を確認する場でもあります。

1. 業務の棚卸しから相談できますか?

作るものが決まっていない場合、業務選定から対応できるかを確認します。最初から製品や開発内容が固定されている場合は、自社の段階と合わない可能性があります。

2. 提案後の実装も依頼できますか?

計画、研修、実装、定着のどこまで対応するかを聞きます。「対応可能」という回答だけでなく、月額内・別料金・他社連携の区分も確認します。

3. 自社の既存ツールを前提に考えてもらえますか?

新しいAIを契約する前に、Microsoft 365、Google Workspace、CRM、チャット、RPAなど、現在の環境でできることを確認します。

4. 最初の検証では何を成果物にしますか?

研修資料、プロンプト、試作品、手順書、効果測定記録など、相談後・支援後に何が残るかを聞きます。

5. 効果はどの数字で確認しますか?

利用回数だけでなく、作業時間、修正時間、差し戻し、処理件数、初動時間など、対象業務に合う数字を確認します。

6. 入力データとアカウントはどう扱いますか?

どの環境へ入力するか、誰がアクセスするか、契約終了後に何を削除・返却するかを確認します。

7. 対応範囲外と追加費用の条件は何ですか?

外部システム連携、複数部署、保守監視、専門資格が必要な領域など、別料金や対象外になる条件を聞きます。

8. 契約しない場合、相談後に何が残りますか?

候補業務、確認事項、次の一歩など、契約前でも持ち帰れる内容を確認します。相談が営業説明だけで終わらないための質問です。

支援会社ごとの役割や契約前の確認事項は、「AI導入支援の選び方」でも整理しています。

30分相談の理想的な進め方

0〜5分:相談の出口を合わせる

「今日は、最初に試す業務を決めたい」「既存ツールで足りるか判断したい」など、30分後に決めたいことを確認します。

5〜15分:現在の業務を説明する

相談メモを使い、対象業務、現在の流れ、入力、出力、確認者、制約を説明します。会社全体の説明に時間を使いすぎず、対象業務へ入ります。

15〜23分:AIを使う範囲と使わない範囲を切り分ける

下書き、分類、抽出、登録、送信など、工程を分けます。AIだけでなく、既存機能、RPA、手作業を含めて考えます。

23〜27分:最初の検証を決める

対象者、期間、件数、確認者、入力可能な情報、測定する数字を決めます。最初から全社展開を提案されても、小さく試せる単位へ戻します。

27〜30分:次の判断を決める

誰が、いつまでに、何を確認し、次回何を決めるかを明確にします。資料を受け取るだけでなく、社内の行動へつなげます。

相談後に持ち帰るべき5つの成果物

有益な相談だったかは、話が盛り上がったかではなく、次が残ったかで判断します。

  1. 最初の候補業務:どの工程から試すか

  2. AIへ任せない範囲:人が判断・承認する内容

  3. 最初の検証条件:利用者、期間、件数、データ、環境

  4. 測定する数字:時間、修正、差し戻し、処理数など

  5. 次の判断日:継続、変更、中止、追加提案を決める日

特定の製品名や見積書だけが残り、この5つが曖昧なら、すぐ契約せず整理し直します。

自社の業務候補をまだ一つに絞れない場合は、「生成AIで改善する業務を見つける業務診断」を使って、頻度・時間・型・リスク・確認者から候補を比較できます。

注意したい相談の兆候

  • 業務を聞く前に特定製品の契約を勧める

  • 「何でもできます」と言い、できない条件を説明しない

  • 入力データ、権限、人の確認について質問しない

  • 成果物と対応範囲が曖昧

  • 追加費用が発生する条件を説明しない

  • 効果を利用回数だけで判断する

  • 契約期間や解約条件を急いで伝えない

  • 相談中に即決を求める

一つ当てはまっただけで悪い会社とは限りません。しかし、質問しても具体的な回答が得られない場合は、契約範囲を書面で確認してください。

誰が同席すべきか

初回から大人数を集める必要はありません。基本は、次の二人がいれば進めやすくなります。

  • 対象業務を実際に知っている人

  • 試験導入の可否や社内確認先を判断できる人

一人が兼ねても構いません。情報システムや法務の確認が必要でも、初回相談へ必ず全員を呼ぶのではなく、後で何を確認するかを整理します。

持参資料も、機密を含む原本は不要です。匿名化した入力例、現在の出力様式、業務手順の箇条書き、利用中ツールの一覧があれば十分です。

コピペして使える「生成AI導入・相談メモ」

【相談の目的】
30分後に決めたいこと:

【対象業務】
業務名:
開始地点:
終了地点:

【現在の進め方】
担当者:
使っているツール:
主な手順:
頻度・件数:
所要時間:

【困っていること】
時間/ミス/ばらつき/属人化/滞留/その他:

【入力と出力】
入力する材料:
完成物:

【人が確認すること】
判断項目:
承認者:
例外時の相談先:

【制約】
入力できない情報:
利用中の環境:
希望時期:
費用の考え方:

【相談相手へ聞くこと】
支援範囲:
成果物:
追加費用:
データの扱い:
相談後の次の一歩:

空欄があっても問題ありません。空欄そのものが、相談で一緒に整理する論点です。

よくある質問

Q. まだ生成AIを一度も使っていなくても相談できますか?

相談できます。利用経験より、困っている業務と現在の手順が分かることが重要です。まずAIを使うべきか、既存機能や業務変更で解決すべきかを切り分けます。

Q. 相談したら契約しなければなりませんか?

契約する必要はありません。相談後に何を持ち帰れるか、契約しない場合に連絡が続くかも事前に確認してください。AIよろず室では、相談時に契約を求めることはありません。

Q. 実際の顧客データや社内資料を見せる必要がありますか?

初回相談では、匿名化した例や項目名で説明できることが多くあります。原本の共有が必要になった場合は、契約、共有方法、保存、削除、アクセス範囲を確認してから進めます。

Q. 相談前に社内稟議は必要ですか?

情報収集だけなら不要な場合が一般的ですが、自社のルールを確認してください。有償調査、データ共有、アカウント接続、試験導入へ進む前には承認範囲を明確にします。

Q. 月額39,800円(税込)のプランしかありませんか?

月額プランは選択肢の一つです。他にも、課題や希望に応じた支援をご案内しています。対応範囲と費用は、業務や成果物を確認したうえで事前にお伝えします。

まとめ

  • 初回相談に完成した企画書やツール選定は必要ない

  • 「困っている1業務」を対象に、現状・入力・出力・確認・制約を整理する

  • 相談前に「30分後に決めたいこと」を一つ決める

  • 相手の支援範囲、成果物、追加費用、データの扱いを確認する

  • 相談後に候補業務、任せない範囲、検証条件、測定項目、次の判断日を持ち帰る

「何から話せばよいか分からない」という段階でもご相談いただけます。AIよろず室では、月額39,800円(税込)で御社のAI担当者になるサービスを展開し、課題の発見から、業務に合わせたAIツールの作成・レクチャーまで支援しています。月額プラン以外の支援もご案内できます。

30分の無料相談では、現在困っている業務を一つ伺い、AIを試す前に確認することを整理します。売り込みや、その場での契約のお願いはいたしません。



この記事を書いた人
AIよろず室。
AIコンサル企業や大手広告代理店でのデジタルマーケティング等を含め、IT業界で20年以上の経験を持つエキスパートです。課題の発見から、業務に合わせたAIツールの作成・レクチャーまで支援します。月額39,800円(税込)で、御社のAI担当者になるサービスを展開しています。


参考資料

[1]経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(確認日:2026年8月15日)

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