お金を増やすほど、削りたくなかったものが見えてきた
FIREを意識し始めた頃、
正直に言うと、少しだけ危うい時期があった。
お金は増えている。
資産は順調に積み上がっている。
数字だけ見れば、前に進んでいる。
でもその一方で、
自分の中の何かが、少しずつ削れている感覚があった。
※この記事を書いている私は、仕事・家族・健康を同時に考えながら、
経験をどう編集すると人生が立体的になるか考えている普通の会社員です。
FIREを目指して、失いかけた感覚
時間を効率で切り分ける。
支出を「意味があるか/ないか」で裁断する。
今は我慢、あとで自由。
この考え方自体が間違っているとは思わない。
実際、必要なフェーズもある。
ただ、ある瞬間から違和感が出てきた。
数字は整っているのに人生の解像度だけが、下がっていく。
だけど、正直に言うとこの感覚は「過去の話」ではない。
今でも、ときどき顔を出す。
数字を追いすぎそうになる瞬間もあるし、
余白を削れば、もっと早く進めるんじゃないかと思うこともある。
だからこれは、克服した話というより立ち位置を決め直した記録に近い。
家族・健康・経験を削る違和感
よく考えると、おかしな話だ。
将来の自由のために、今の人生を削っている。
老後に時間ができても体が動かなかったらどうする?
一緒に笑いたい人との関係が薄れていたら?
好奇心そのものが枯れていたら?
FIREは「目的」じゃない。
あくまで「状態」だ。
なのに、
その状態に近づくために、
人生の手触りを削っている。
この構図にどうしても納得できなかった。
支出を「資産の移動」として見る視点
そこで、支出の見方を変えた。
減った/増えた
損した/得した
ではなく、
どの資産に移ったかで見る。
家族との時間 → 関係資産
トライアスロン → 健康資産・行動資産
旅や学び → 経験価値資産・思考資産
キャッシュは減っている。
でも、人生BS全体で見ると、
別の場所にちゃんと積み上がっている。
この視点に立つと、
「削る」発想そのものが変わった。
この辺りの話はこの記事でも紹介している。
結局、何のためのFIREなのか
ここで一度、立ち止まって考えた。
自分は、
「働かなくなりたい」のか?
「お金を最大化したい」のか?
たぶん、違う。
本当は、
家族・健康・好奇心を犠牲にせず
人生を長く、面白く使いたい
状況に応じて、選び直せる状態でいたい
そのための手段として、
FIREという考え方を使っているだけだ。
私にとってのはあくまでFinancial Independence, Ready to Exitなのだ。
お金を増やすほど、削らなかったもの
だから、はっきり決めた。
FIREのために人生を犠牲にしない。
家族との時間は削らない
体を動かす習慣は手放さない
好奇心が動いた方向は、無視しない
むしろ逆で、お金を増やすほどそれらを守る設計にする。
FIREとは、
人生を削って到達するゴールではなく、
人生を削らずに歩き続けるための状態だ。
数字や戦略の話じゃない。
でも、
この感覚がないまま積み上げた資産はきっと最後に、使い切れない。
だから私は、
家族・健康・好奇心を、
最初からポートフォリオの中心に置いた。
それが私の「人生編集」の核心なのである。
もちろんこれがいつも完璧にできているわけじゃない。
迷う日もあるし、数字に引っ張られそうになる日もある。
それでも、「何を犠牲にしないか」だけはこれからも何度でも確認し直すつもりだ。
▼このnoteを書いた人

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