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読書感想文~なぜ悪人が上に立つのか②~

こんばんは、無糖ラテです。

前回の投稿に引き続き、ブライアン・クラースさんが書かれた『なぜ悪人が上に立つのか』について書きたいと思います。

前回は全体の要約と私の感想を中心に書きましたが、今回は特に私が面白いと感じた内容について紹介していきます。

まだ前回の投稿を読んでいない方はぜひお読みください!

スタンフォード監獄実験の落とし穴

まず初めにスタンフォード監獄実験の落とし穴についてお話しします。
皆さんはスタンフォード監獄実験をご存知でしょうか?

この実験は、若い男性を看守と囚人に分けてふるまいを観察するという目的で実施されたものでした。
しかしなんとこの実験は途中で中止となったのです。
その理由は看守側が囚人側に対してあまりにもひどい扱いをし始めたからというものでした。

この話自体は有名で、私も本書をよむ前から知っていました。
しかし、本書ではこの実験には落とし穴があると記載されています。
その理由は、

  1. 看守全員が暴力的になったわけではない

  2. 暴力的な看守をただ演じていただけである

  3. この実験に参加した学生が、そもそも暴力的であった可能性がある

というものでした。
特に興味深いのは3つ目です。
そもそもこの実験の募集要項には、「監獄生活の心理的実験を行う」という文言が書かれていたそうです。
この「監獄生活」という言葉に抵抗感がない人というのは、元から攻撃的な側面がある人間なのではないか、と研究者は考え、以下のような実験が行われました。

それは、上記の文言で集まった参加者と、単に「心理学実験を行う」と言って集めた参加者を比較するといったものでした。
結果は、前者の方が攻撃性や権威主義的な尺度が高い人たちであるというものでした。

まさかあの有名な実験には、こんな裏話があるとは思いもしていませんでした。
しかし、このようなわずかな文言の違いによって、人に与える印象というのが大きく変わってしまうというのは私にとって良い学びでした。

人を募集するときや採用する必要があるときに参考になるかもしれませんね。

子供たちが選挙での当選者を当てた話

前回の投稿にて、なぜ悪人に権力を持たせてしまうのかという理由として、そもそも人間は合理的な判断で指導者を選んでいないということを書きました。
この節はこちらに関連する内容となります。

とある研究で、5~13歳の子供たちに2人の顔を見せて、「船の船長にはどちらを選びたいか?」という質問をしたそうです。

実はその2人というのは両方ともフランスの選挙に立候補した人たちでした。
そして驚くべきことに、その実験で7割の子供たちが選んだ方の人物というのが、実際の選挙で当選した人物だったのです。

つまり顔しか見ていない子供たちでも、なんとなくこの人にリーダーを任せたいという人が、実際のリーダーとして選ばれているということなのです。

この結果は、大人も子供も、時として非合理な軸で判断するということを示すものとなりました。

人間は生まれながらにして雰囲気に流されてしまう生き物だったんだなと、つくづく実感させられますよね。

「電車」「バス」「線路」の分け方

突然ですが、みなさんに質問があります。
少し考えてみてください。

Q.
「電車」「バス」「線路」という言葉を2つのグループに分けてください。

・・・

さて、みなさんはどのように分類しましたでしょうか。

まず初めに私の回答をお伝えすると、私は「電車」「線路」というグループと「バス」というグループに分けました。

実は日本人は私と同様に、電車と線路を1つのグループでまとめる傾向にあるそうです。
これは、日本人は「包括的」に考える人種だからです。
言い換えると、つながりや関連性を重視する人種であるということです。

一方でアメリカ人は「電車」と「バス」というグループと、「線路」というグループに分ける傾向にあるそうです。
この理由は、アメリカ人は「分析的」に考える傾向にあるからです。

これは米理論という理論に基づいています。
米というのは灌漑インフラが必要となる作物なので、近隣との助け合いや譲り合いの精神が必要となります。
したがって日本のような米を主食としてきた地域の人々は周囲との関連性やつながりを重視する傾向にあります。

一方で小麦というものは自分の敷地に種をまけば良いので、周囲と助け合う必要はありません。
したがってアメリカのような小麦を主食としてきた地域の人々はより個人主義になるということです。

さて、少し話がそれましたが、本書ではこの話のメッセージとして、文化や経験によって考え方は異なるということを主張しています。

そもそも会社としてパワハラ気質の文化が蔓延してきたり、上司からパワハラを受けた経験のある人は、パワハラがあるというのが当たり前、若手はパワハラに耐えるのが当たり前、と考えてしまうということです。

これは確かに私が元々いた会社でもあったのではないかと思いました。
実際上司はパワハラに耐えてきた感満載でしたからね。

ただ、悪人が上に立つことには、その人が元々悪人だというだけでなく、制度や文化にも原因があるということは、自分が腐敗しないためにも意識しておくべきだと思いました。

まとめ

さて、今回はなぜ悪人が上に立つのかについて、面白いと感じた話を3つほど取り上げさせていただきました。

これ以外にも、オウム真理教以上のカルト教団に関する話や悪人がはびこらないという目的での人事異動のメリットに関する話など、面白い話が多くありました。

ご興味があればぜひ読んでみてください!

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