突然、熟すもの
忘れた頃にやってくる
平日の、しかも週明け月曜の
心も身体もちょっと気だるい帰宅後に
ポストインされた配達の不在通知票を見て
やば、思わずつぶやいた
もうそんな時期だったか、と思うのと同時に
なんで日曜に届かないんだよ
と、俺の体に住みつく面倒くさい虫が
イラちと顔を出す
そんなことを言っても仕方がない
だって相手は自然
台風の影響で予定より早く収穫しました、と
購入先の農家からメッセージ
そして届いた

梅の調達は、毎年難儀だ
楽天市場の通販で販売されている梅は
ほぼ和歌山県産
梅はどこでも獲れるのに
なぜか和歌山県がシェアの98%近くを占めている
(実際の数値は分かりません、俺の体感値です)
今年はこの時期に千葉に行かないので
どこからか調達しなければならなかった
早くせねば
と、5月の中旬あたりに
販売予約したことをスッカリ忘れ
突如、目の前に現れた
梅3キロ入りの段ボール3つ
なんにも準備してないじゃないか
と、気がせる
俺は軽度の強迫観念の持ち主だから
責任や制限がかかると行動を起こさないと
居ても立っても居られなくなるのだ
いいんだかわるいんだか
こうやって信用を得てきたのは言うまでもない
中身を確認すると、半分ほどが熟れ過ぎて
相当数、梅ぼしにできないことが判明
めちゃ落胆
完熟梅は
北海道に2日かけておくると
熟し過ぎてぶよぶよになってしまうのかな
(本当にそうなんだろうか
今まで大丈夫だったのに)
なんか危なげだったんだよなぁ
と、農家への恨みをかみしめる
この梅たち、見なかったことにしようか
週明けから気を揉みたくない
明日、何かいい案が浮かぶかもしれない
いやいやいやいや、腐るだろ
今でこの状態だぞ
梅の熟しは時速150キロだ
しかし、どうしたものか
このぶよぶよ完熟過ぎた梅
とりあえず、段ボールの梅を床に並べ
全体を眺めてみる
そう言えば去年、完熟梅酒を作ったら
評判がすこぶる良かった
後輩は、こんな美味い梅酒飲んだことない
と言ってガブガブ飲んでたが
後輩が比べられるほど梅酒の種類を
飲んでいたとは到底思えない
とても旨かった、が正解だろう
去年は、長野県の銘酒大信州の
梅酒用に販売された20度以上の日本酒で漬けた
がしかし、今回は完熟過ぎていて
20度程度では不安だ
ここはホワイトリカーとニッカしかない
ホワイトリカーの果実酒
あんまり好きじゃないが
アルコール度数35度は安心だ
19時過ぎから車を出し
角砂糖と酒の買い出しに向かった
ホームセンターを2軒はしごし
お目当てのものを抱えて帰宅
ちゃっちゃと梅の仕分けをし
新幹線並みの速さで
ウイスキーブラックニッカの梅酒と
通常のホワイトリカーの梅酒
計3.5キロの完熟過ぎた梅で梅酒4本漬ける
(9キロのうち3.5キロぶよぶよって酷くないか?)
休む間もなく、残りを梅ぼしへ
リニアモーターカー並みの速さで
樽を消毒しまくり、梅のヘタをとり
樽に並べて塩を散らした
いつもは塩分10%で作るが
この梅がこんな梅なので、今回は15%だ
頭の中で工程の修正する

しっかり消毒してやるしかない
さて、これで終了ではない
梅ぼしはおろか、梅酒にもできなかった
最高級のぶよんぶよん梅がいくつもあって
仕方がないジャムにした

作業を終え、風呂から上がると1時過ぎ
レモンサワーを飲みながらの作業だったので
そのままベットイン
頭の中で明日はオイシックスの
チキン南蛮を弁当にするから、、、と
朝の工程を考えているうちに眠っていた

出来上がった梅ジャムで
トースト2枚を平らげる
フレッシュで甘酸っぱい梅の果肉が
口いっぱいに広がった
ちょっとゆずの酸味が強くて
これは人に出せたものではないな
と頭の中で思いを巡らせながら
誰にやるものでもないので
すごく美味しい!ということにしておいた
自画自賛、自画自賛👏
(購入した店には醜い言葉で酷評しておきました♡)

今年の梅仕事は、まだ始まったばかり
また忘れた頃に10キロが届く
はず
じゃーねー
