【毎ショ】女王の誤算(410字)
毒リンゴで暗殺成功したところまでは良かった。医師免許を持っている王子に蘇生されたのは誤算だった。
もっと厄介な誤算は、へそを曲げた姫が二度目三度目の毒リンゴを次々に注文しに来ることだった。
姫は幾度もリンゴで死んでは王子にキスされず、真面目に蘇生される。
「もうリンゴを用意するのが面倒だからサプリにしたわ」
「ありがとう女王様!」
「そんなにキスしたいなら直接言えばいいじゃないの」
「女子はそうはいかないのですよ。キスする理由がないと恥ずかしいではありませんか」
何気なく私を貶したな姫。毒リンゴを食べすぎて舌に毒が移ったらしい。
「もう手っ取り早く、王子にサプリを盛ってお前からキスすればいいでしょう」
「さすが邪悪な女王様!思いつきませんでしたわ!早速試してきます!」
——後日、若い侍女が頬を赤らめて訪れた。
「あの、想い人とキスできるサプリを作ってくださると…伺いまして…」
毒サプリが恋のアイテムになるんじゃないわよ。
(410字)
▼参加させていただいた企画
▼7月恋愛月間・関連作品
