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yukayoshino
観測16日目|なぜその場所は途中のままでいられるのか
これまで観測してきた場所には、共通する特徴がある。
どれも完全に整理されているわけではなく、かといって放置されているわけでもない。何らかの手入れや更新が行われているが、その方向が一つに定まっていない。
つまり、途中の状態が持続している。
ある一角では、空き地の一部だけが整えられ、別の部分はそのまま残されていた。さらにその周囲では、新しい建物の工事が進んでいる。
このとき、その場所は「開発中」とも「放置」とも言い切れない。
複数の時間と用途が重なり合い、どこに向かっているのかが確定しないまま維持されている。
通常、都市は一定の方向に向かって整備されると考えられる。しかし実際には、複数の意図や条件が重なり、結果として一つの状態に収束しない場所が生まれる。
この非収束の状態こそが、観測の対象になっている。
なぜそれが可能なのかを考えると、そこには単一の管理や目的では捉えきれない構造がある。
完全に決定されていないことによって、むしろ持続している。
途中であることが、終わらない理由になっている。
観測は、この持続する途中に触れ続ける行為なのかもしれない。
