新未来世界からこんにちは第8話気分はもう未来人
【あらすじ】茶倉と竹馬は、ゼモン達とともに円盤に乗って50世紀にやってきた。未来の空には見たこともない多数のスペースシップが飛び回っていた。
第8話 気分はもう未来人
突然、茶倉の横にいた竹馬が前方の窓を見て叫んだ。
「おい、チャ。あれを見ろよ!」
茶倉が窓を見ると、山のような高さの摩天楼群が、空を切り裂くように林立している光景が、視界に飛び込んできた。
その摩天楼群の間を小型の円盤や見たこともない飛行物体が多数飛行している。
そこには、SF映画でしか見たことのない未来世界が、鮮やかに躍動していた。
「マスター、到着しましたよ」
「 よし、それじゃ行こうか」
ゼモンがバックスに合図すると、バックスが先頭に立って歩き出した。
円盤から降りた茶倉達が、目にしたものは、多数のスペースシップとそれに乗ったりそこから降りたりしている多数の人々やロボット達、エイリアン達の姿であった。
茶倉達が降りた所は、スペースシップ乗り場のようだ。
あちこちに着陸しているスペースシップは、どれも鮮やかな色のデザインをしており、まるで前衛アートの展覧会にいるような気分になった。
「おい、チャ、見ろよ。エイリアンだぜ。スゲェー、まるでスターウォーズの世界みたいだ」
竹馬が、感動と興奮とが、ぐちゃぐちゃに入り混じった声を出す。
猿人タイプのエイリアンや恐竜タイプの宇宙人、タコ型の火星人を思わせる手足が八本ある生物など、二人の想像を遥かに超える、とてつもなく奇妙な連中が大手を振って歩いていた。
「ここはスペースステーションだよ。君達の世界で言えば、駅や港みたいな場所だね。宇宙旅行やタイムトラベルもここから自由にできるんだ。こういう場所が、街のあちこちに存在しているんだよ」
ゼモンが説明していると、前方から一人の女性が、軽く手を振りながらやってきた。
なかなかの美人でグラマーだ。
水色のビニールのような服を着ており、髪は金髪である。
「紹介しよう。妻のエレナだ」
ゼモンが二人に向かって、その女性を紹介した。
「は~い、ゼモンエレナです。漢字で書くと是門絵令名よ。あなた方が、過去からのお客様ね。それじゃ、ダーリン、我が家へ帰りましょうか」
エレナが背を向けて歩き出そうとした時、茶倉がゼモンに尋ねた。
「ねえ、ゼモン。この円盤は、ここに置いたままでいいの?」
「これは、タイムコントロールセンターが管理している円盤なんだ。次の人が使う予定だから置いたままでいいのだよ」
「ゼモンの円盤じゃなかったのか」
竹馬の言葉に、ゼモンが軽く笑った。
「円盤の機能を維持するには、高度な技術と知識が必要だからね。専門機関に任せているのだよ。さあ、パーキングエリアへ行こう」
ゼモンが歩き出したので二人も後に続いた。
その時、ゼモン達めがけて翼の付いた一台の大きな銀色の車が宙を飛んでやってきた。
【続く】
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