新未来世界からこんにちは第5話魔法猫カキブチ現る
【あらすじ】ある日茶倉と竹馬の所に未来人がやってきて二人を円盤に乗せて未来へ旅立とうとしていた。
第5話 魔法猫カキブチ現る
「君達と話を始めた時から、ここで止まっていたんです。いきなりタイムトラベルすると驚くでしょう」
「すると、やっぱり俺達を未来へ連れてゆく気なんだな」
竹馬の口調は、明らかに迷っているようだった。
「タケ、おまえ、そんなに未来へ行くのが怖いのか」
茶倉の言葉に、竹馬がムッとした。
「誰が怖いって言った。俺は、ただ不安でしょうがないんだ。だってよ、もしタイムトラベルに失敗したら、俺達宇宙のクズになってしまうかもしれないじゃないの」
「タケマ、君は、ちょっと心配しすぎる。まあ、それは性格的なものだから仕方がないけれど、とにかく私を信頼してほしい。例えば、君達は、車を運転する時に、もしかしたら事故を起こすかもしれないと思いながら運転しますか、しないでしょう。未来のテクノロジーは、君達の想像を遥かに超えているんです。大船に乗った気でいてくださいよ。これは円盤ですけどね」
ゼモンも、竹馬の心配性に困っているようだ。
「マスター、そろそろ始めませんか?」
バックスが、ゼモンを促した。
ゼモンが、竹馬を見た。
「タケマがいやなら地上まで送りますよ」
ゼモンには、無理やり連れてゆく気はないようだ。
「チャクラは、どうしますか?私と未来へ行く気はありますか?」
「行くよ、行くに決まっているじゃないの。こんなチャンスを逃すわけないじゃない!」
茶倉に迷いはなかった。
50世紀の世界をこの目にしっかりと焼き付けておきたかった。
「無理して連れていかなくてもいいんじゃないの。ゼモン」
茶倉達が声のした方を見ると、一匹の猫が知らぬ間にゼモンの足元に座っていた。
「ああ、紹介しておこう。私の友人のカキブチだよ。彼は魔法使いの猫なんだ」
「魔法使い?」
信じられない物を見る思いで、茶倉は猫を見た。
「・・・・・・の猫?」
竹馬も不思議そうに猫を見た。
「猫が魔法を使って悪いか?」
体毛が白と黒の猫が、気分悪そうに喋った。
「まあ、円盤が現れ、未来人とロボットにも出会ったんだ。猫が喋った位でもう驚くことはないか」
茶倉は、そう言うと、竹馬を見た。
やや考えた後、竹馬が言った。
「俺も行くよ。少々不安だけど、チャにだけ、いい思いさせたくないしな。それに猫にまでバカにされたくないからな」
竹馬もどうやら吹っ切れたようだ。
「おい、おまえら。さっきから聞いてりゃ、猫ネコって馬鹿にしやがって」
カキブチが、パッと宙に飛び上がり、一回転すると美青年に姿を変えた。
「スゲー、チャ、猫が人間に変身したぞ」
竹馬が目を見開いた。
【続く】
新未来世界からこんにちは第4話|萩武
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