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【映画日記】「雪の花ーともに在りてー」を見ました。

※写真は全てチラシからの転載です

2025/2/27
幕末の福井の町医者で、不治の病として恐れられた天然痘から人々を救おうと命懸けで闘った笠原良策(白翁)の生涯をたどった映画「雪の花ーともに在りてー」を、遅ればせながら見てきました!

笠原良策の地元・福井県内某映画館で鑑賞。
ご夫婦で観に来られていた方が多く、
夫婦の休日が合わない我が家にはちょっとうらやましかったです。

まず先に申し上げますが、私は地元福井にこんな素晴らしい方がいたことを全く知らなかったです………💦。
使命感一つで疱瘡(天然痘)に立ち向かった町医者。
藩主松平春嶽に召し抱えられそうになっても「名を求めず、利を求めず」と固辞するシーンは、彼の清廉さを象徴するシーンでもあり。

彼の墓が福井市の大安禅寺にあるというのも、彼が設立した除痘所跡地がちょくちょく訪れていた春山合同庁舎付近にあるというのも、今回初めて知りました。今度行ってみよう。

あらすじはザクっと以下の感じです。
福井城下の町医者・笠原良策は、城下の領民が次々と疱瘡に倒れても、何もできない自分に無力感を抱いている。
京都の蘭方医・日野鼎哉から蘭方医学を学んだ際、疱瘡の確実な予防法「種痘」を知り、私財をなげうって種痘の苗である痘苗(いわばワクチン)を福井に持ち込む。さまざまな困難に直面する中で、妻の千穂の献身的な支えを得ながら種痘の普及に尽力した…という話。

映画のチラシ。
とにかくこの夫婦が美しかったです。

種痘という天然痘ワクチンを開発したジェンナーの伝記を幼少期に読んでいたためか、吉村昭さん(※奥様は福井出身の津村節子さんです)の原作を読まずとも、ストーリーはおおよそ想像がつき、話はすんなり入ってきました。

以下、映画の感想です。

①映像がとにかく美しい!

冒頭、滝の流れるシーンが、まるで絵画を見ているかのような美しさでした。
その後も緑豊かな山々、猛吹雪の峠、若狭湾の美しい海など、四季折々の自然が随所に織り込まれています。

ロケの大半は笠原良策の地元・福井県内で行われており、福井県フィルムコミッションさんが、ロケ地マップを作成しています。

映画館に貼り出されていたロケ地マップ。
この映画館では配布されてなくて残念。
その分、こちらに見入ってしまいました。

ロケ地、めちゃくちゃ知ってるとこばっかやった!笑

冒頭の美しい滝は、昔娘と見に行った池田町の龍双ヶ滝だったのは納得。
あの滝は本当に美しくて、心が洗われるよう。
北陸新幹線が通らない池田町なのですが、一見の価値ありです!

猛吹雪の峠のロケ地は、なんと福井和泉スキー場でした。
先日行ったばっかやのに、全然知らんかった!苦笑

エンドロール見たら、なんと私の地元坂井市の千古の家もロケ地らしく。
片っ端から調べたけど、松坂桃李さんの登場シーンってことしかわからなかった…どの場面なんだ…。

映像の美しさを語るつもりが、ほぼロケ地紹介になってしまいましたが、ともあれ、福井を知る方なら「あそこロケ地だったの?!」ってうなること間違いなしです。

②映画の企画、キャスティングが素晴らしい。

最初に断っておきます。
私は主人公が松坂桃李さんというだけで見てしまいました笑。

シンケンレッド時代から見てるので…苦笑


そんなミーハーさ(死語)はさておき、この映画で地元民ですら知らなかった偉人にスポットを当ててくれたことがただただありがたく。
笠原良策についてもっと知りたくなりました。

そして未曾有の感染症に立ち向かうというテーマ。
コロナ禍の記憶が新しい私たちには、当時、種痘への偏見が相当根強かったであろうことは容易に想像がつきます。
普及には壮絶な苦労があったはず。
なので、このテーマを選んだスタッフの皆さんの狙いは、素晴らしいと思いますし、私もそれゆえにこの映画を見た次第です。
そして、命懸けで天然痘に向き合う笠原良策役が松坂桃李さんというのは、私には納得いくキャスティングでした。

③流れるような展開。いや、流れすぎたのかもしれない。

ストーリーは静かに、流れるように、進んでいきました。
私は過剰な演出が苦手なので、このぐらい静かな展開の方が好きです。

先ほども書きましたが、一番私が注目していたのは、未知の療法への偏見をどう克服するか、でした。
ひとたび患者が出れば差別にも近い感情が身近なところですらも渦巻くといった、コロナ禍でも散々味わったテーマを主人公がどう克服していくかを見たかったのですが。
ただ、結構ここがあっさりしていて。
種痘導入を目指した良策は命まで狙われるほど奉行所にも領民にも疎まれたというのに、家老が奉行と藩医を叱責しただけで解決したことになってしまってて😭。

Wikipediaによると、実際は再び疱瘡が流行して初めて、領民は種痘の重要性に気付いたみたいです。
そうだったろうと思います。いくら種痘が疱瘡撲滅に役立つ手段だといっても、得体のしれない医療行為を受け入れるのはそんなに簡単なことではないはず。
コロナ禍を経験している私たちには身に染みて理解できるんです。抵抗感が生じるのも仕方ないことだと。
だからそこをどうやって主人公が周囲を巻き込んで乗り越えていったか、見てみたかったんですが……。

冒頭疱瘡に倒れた村人が出た際には、医療的になんの手立てもないため隔離するしかないとなった無情感は、ひしひし伝わってきました。
隔離する方も、される方も、辛い決断です。
奇跡的に回復した娘が偏見にさらされ、孤独に悩んでいた姿も胸を打つものがありました。

だからこそ、その後待ち受ける展開を私が期待しすぎてしまっていたのかもしれません💦。
先行して見てた友人知人はそのあたり何も言ってなかったので。

チラシにも見開きで載っている吹雪の峠越えは史実らしいです。
ただ、そうせざるを得なかった理由がちょっとわかりづらかったかも。
藩主から種痘の許可が出たのが遅かったから雪の季節になってしまったとか
明確に理由がわかるともっと良かったんだろうなと思いました。

ちなみに、先行してこの映画を見てた知人から「良策の奥さんがとにかく素晴らしい」と聞いていまして。
芳根京子さんが演じていたのですが、確かに素晴らしい女性でした。

私が男性なら惚れてまう。

いや、素晴らしすぎて、同じ女性としては「凄すぎ!」と思ってしまいました。
夫が蘭方医を学ぶために長期間不在にすることも、種痘導入のために私財を投げ打つことも全て快く受け入れ、夫不在の間には医療行為も代わりに行い、そして種痘への偏見が根強い中で受けてくれる子ども(というか親)に必死に頼み込むことまで引き受けて。
しかも男気にあふれ、武術にも優れているという。
ここまで全て兼ね備えた女性は現実世界にはなかなかいないと思います…………。

とはいえ、福井の女性をそこまで素晴らしく描いてくれたことに関しては、ただただありがたいと思います!





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