2024年10月31日(木)-すき焼きの夜、妻が見せた不自然な顔
18:30 今日は残業もなく、久しぶりに早い時間に帰宅することができた。 今日は娘の葵や美嘉と、3人でゆっくりと家族の時間を過ごせそうだ。
食卓の中央にはグツグツと音を立てるすき焼き鍋が置かれ、3人で囲むように鍋をつついた。 賑やかな夕食が始まってしばらくした頃、葵が思い出したように切り出した。
『ねえ、今度は洋平先生も一緒にご飯に誘いたいな』
その言葉を聞いた瞬間、美嘉はどこかバツの悪いような、引きつった表情を浮かべた。
『洋平君は大学のレポート提出とかもあるし……アルバイトもあって忙しいんじゃないかしら?』
『そうなのかな……』 葵は残念そうにぽつりと呟き、食卓に一瞬、微妙な沈黙が流れた。
『まあ、誘ってみるだけでも聞いてみたらいいんじゃないか?』 私は美嘉の反応を観察しながら、あえてそう助け船を出してみた。
『やったあ!』 葵は嬉しそうにはしゃぎ、私と笑顔でグータッチを交わした。
一方で、美嘉は相変わらず浮かない表情のまま、しぶしぶ同意する素振りを見せるだけだった。
――どうして美嘉は、洋平君を食事に招待することに、これほど後ろ向きなのだろうか?
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