【R-18】2024年10月30日(水)-妻の下着
帰宅する電車の中で届いた、玲からのショートメッセージ。
『今日はありがとう!すごく楽しかった。――忘れてないよ、あの雨の日のこと』
――やはり、玲も忘れていなかったのだ。私だって、忘れられるはずがなかった。
5年前の告別式の夜。激しい雨音の中、公衆トイレの狭いブースで目にした光景。 黒のストッキングに包まれた脚と、黒のガーターベルト。下着は着けていなかった。
『のりは、こういうのが好きでしょ?』
あのかすれ声の誘いと、意味深な言葉にはどんな意図があったのだろうか。 浴室でひとりシャワーを浴びながら、そんな記憶が走馬灯のように頭の中をめぐっていた。
シャワーを終えて脱衣所へと上がる。 濡れた髪を拭いながら、ふと脱衣かごに目を留めた。
そこには、これまで見たこともない、黒色の透けたレースの下着が無造作に放り込まれていた。
――美嘉のもの、なのだろうか。
←前の投稿 2024年10月29日(火)[後編]-忘れられない夜
→次の投稿 2024年10月31日(木)-すき焼きの夜、妻が見せた不自然な顔
いいなと思ったら応援しよう!
『夫と妻、そして家庭教師の洋平』を応援してくださる皆様へ。
サポート(チップ)を通じていただいたお気持ちは、今後の連載活動や次回作の取材費として大切に活用させていただきます。
引き続き【スキ】や【フォロー】、そしてサポートでの応援をよろしくお願いいたします!