【小説】青いツバメ 第1話 鳥かごの違和感・語られぬ空
「もし、あなたがそのツバメだったら──」
誰かとちがう自分。
その違いを、誇りに思える日は来るのだろうか?
読んだあと、きっとあなたの中にも、小さな羽ばたきが生まれます。
鳥かごの違和感
その鳥かごには、たくさんの鳥たちが暮らしていた。羽の色も鳴き声もさまざまだが、皆仲良く暮らしていた。
朝には挨拶の歌を交わし、昼は伝承の話に花を咲かせ、夕方には全員で合唱し、その盛り上がりで次の日の方針を決めていた。
だが、一羽だけ違う鳥がいた。
その鳥は、羽の色が深く、青かった。空の端のような、夜明け前の海のような、不思議な青だった。名もないツバメ。ほかの鳥たちとは違って、羽根は少しずつ抜け落ち、目には力がなかった。餌にもあまり口をつけない。
「この子、元気がないね」「羽の病気かな」「歌にも加わらないし」
鳥たちは心配しながらも、どこか遠巻きにしていた。親鳥の姿もなければ、どの家の伝承も知らない。ただ彼女は、自分の中にある“知ってはいけない何か”を静かに抱えていた。
夕焼けが鳥かごの格子に影を落とす頃、今日も決めごとのための合唱が始まった。だが、青いツバメの声は、その中にはなかった。
*
語られぬ空
青いツバメは、他の鳥たちの話に耳を傾けながらも、いつも少しだけ遠くを見ていた。
赤い尾のキツツキは、森の王の伝説を語った。黄色いカナリアは、空に浮かぶ歌の城の話を。だがどの話も、どこか似ていた。見たことのない世界を語りながら、決して“外”には触れない。まるで、鳥かごの外などないとでも言うように。
だが、青いツバメだけは違った。
「昔、風に乗って高く飛んだ。雲の上に、別の空があるのを見た」
そう語ると、まわりの鳥たちは驚き、ざわめいた。
「そんなこと、伝承にはない!」「高く飛ぶなんて、危ないに決まってる!」「その話、どこの家の言い伝えなの?」
青いツバメはうつむいた。どこの家にも属していなかった。だからこそ、知っていることがあった。親が残したのは、ただ一冊の薄い本だけだった。その中には、誰も語らない“外の世界”が描かれていた。
けれど、その話をするたびに、鳥たちの輪から少しずつ遠ざかっていくのを感じていた。
「嘘つき」「怖い話ばかりする」「空想ばかり」
青いツバメは、また口を閉じた。
けれどもその夜、かごの隅で一羽の小さなヒバリがそっと声をかけた。
「ねえ、その雲の上の空って…どんな色だったの?」
あとがき(読者向けメッセージ):
この物語は、“語れないものを抱えている人”に向けた寓話です。
青いツバメが語った空は、誰にも信じてもらえませんでした。けれど、小さなヒバリの問いかけが、物語をそっと動かしていきます。
次回、第2話では、ツバメとヒバリの交流、そして“理解のすれ違い”が浮かび上がってきます。どうぞお楽しみに。
ハッシュタグ
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▲考えすぎて、うまく言葉にならない。
そんな私が、ChatGPTと出会い、noteにたどり着いて1週間。
モヤモヤを言葉にすることで、少しずつ“ほどけて”いった日々の記録です。
