デザイン提出後クライアントに「〇〇」と思われたら、その案件は長期化します
おはようございます。
一児の父親でWebデザイナーのあめろぐです。
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突然ですが、デザイン提出後にクライアントから以下のようなフィードバックをもらったことがある方、いらっしゃいますか?
ここの色を〇色に変えてみてほしい
ここのバランスが気になるからこのサイトみたいにしたら?
余白のバランスが気になるからこうしたらどう?
フォントが合っていないので変えてみたい
一見普通のフィードバックのようにも見受けられますね。
ただ、デザイナーはコンセプトや世界観があってデザインを制作しています。
このような根拠のない具体的な修正依頼(トンマナ度外視)をしてきた場合、私の経験ではその案件は例外なく長期化します。
この後詳しくご説明しますので、気になる・当てはまる方はぜひ読み進めてみてください。
:: タイトルの「〇〇」とは何か
タイトルに記載している「○○」とは何か。
それは以下のような感覚のことです。
・なんか違う
・好みじゃない
・要望を理解していない気がする
クライアントがデザインに満足していないが、具体的にどこが理想と違っているのかがわかっていない感情のことを指します。
:: 長期化したプロジェクトの思い出
デザイン提出後にクライアント、冒頭で挙げたような根拠のない具体的な修正依頼がきました。
そのまま言われた通りに修正をして再提出をしたら、次には「別パターンも見てみたい」「やっぱりもとに戻してほしい」などの要望が次々と…。
このような曖昧なフィードバックを受け、戸惑いながら何度も修正を重ねた結果、納期や工数を大幅にオーバーしてしまいました。きっと似たような経験をしたことがある方も多いと思います。
こうした曖昧な反応は一見たいした問題ではないようですが、デザイナー側は「どこをどう直せば良いのか?」が掴めず、手探りの修正を重ねることになります。結果的にコミュニケーションに余計な時間がかかり、プロジェクトがどんどん長引いてしまうのです。
結局、クライアントの本当の要望を理解するまでに時間がかかり、お互いフラストレーションを感じてしまいました。
:: 曖昧なフィードバックが案件を長期化させる理由
曖昧なフィードバックがくるとプロジェクトが長引きやすいのには、いくつか理由があります。
まず初期のすり合わせが不十分だということ。
そうすると認識にズレがあり、完成品を見て初めて「思っていたのと違う」という反応が出てしまいます。その結果、問題点が曖昧なまま手探りで修正を進めることになり、的外れな改修を重ねて時間を浪費してしまいます。
そして指示がぼんやりしているとデザイナーも推測で動くしかなく、修正のたびにデザインの方向性がブレて堂々巡りに陥りがちです。また「こうしてみたら?」という提案も真意が不明瞭だと、こちらから何度も質問や確認を重ねる必要が生じます。本来一度で済む確認が二度三度と増えれば、その分スケジュールも延びてしまいます。
:: なぜ根拠のない具体的な修正依頼をしてくるのか
ではなぜ根拠のない具体的な修正依頼をクライアントはしてくるのか。
原因はデザイナー側にあります。
まず、修正依頼をしてくるということは、クライアントは出来上がったデザインに満足していないのです。
クオリティが高く、少しの調整で済むのであれば根拠のある具体的な修正依頼をしてきます。
素人ながらに「具体的にこうしてみて」と修正指示を言ってくるということは、「この人に任せられない」と、ファーストインプレッションで思われてしまっているのです。
要するに主導権をクライアントに握られてしまっている状態です。
クライアントはデザインの専門家ではないため「どこがどう違うか」を言葉で説明できず、つい「なんとなく違う」としか伝えられません。
こういったケースを「運が悪い」と片付けてしまっては、デザイナーとして伸びしろがなくなってしまうため解決策を講じる必要があります。
:: 案件を長期化させないためのコミュニケーション術
曖昧なフィードバックによる長期化を防ぐには、クライアントとのコミュニケーションを見直すことが重要です。以下に、私の経験上効果があった具体策を紹介します。
初期段階でイメージのすり合わせを徹底する
デザインに取りかかる前に、クライアントが頭に描いている完成イメージをできるだけ共有してもらいましょう。ヒアリングでは抽象的な言葉だけでなく、具体的なデザイン例も見せてもらいます。視覚的な資料を共有することで「こういうデザインが好き」「こういう印象は避けたい」といったポイントを把握でき、後々の「なんか違う」を減らせます。
フィードバックの「違和感」を具体化する
すぐに全面的な作り直しに飛びつくのではなく、丁寧にヒアリングしましょう。「全体の雰囲気がイメージと違いましたか?」「色やフォントはいかがですか?」など、ポイントを絞って質問を投げかけて違和感の正体を探ります。それでも掴めない場合は、比較用にデザイン案を複数用意して「どの方向が近いですか?」と尋ねてみるのも有効です。何案か見比べてもらうことで「この色合いが良い」「このレイアウトはしっくり来る」と具体的な好みを引き出せます。
修正の意図を共有し、言葉遣いにも配慮する
修正の度になぜその変更をしたかをきちんと説明しましょう。「○○が課題と感じたので△△に変えてみました」のように意図を言葉にすれば、クライアントとの認識合わせに役立ちます。また専門用語を多用したり高圧的になったりせず、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。そうすれば相手も安心して意見を言いやすくなり、曖昧な表現に頼らず率直な要望を伝えてもらえるはずです。
:: 初っ端の「かまし」が重要
根拠のない具体的な修正を防ぎやすい方法があります。
それは、「初っ端にかます」ことです。
自信満々にデザインを提出します。
・この部分の要望を、このように解釈してデザインに落とし込みました。
・目線の動きが左上から中央、左下へと誘導させるためにオブジェクトを配置しました。
・ユーザーが一番知りたい情報はこの部分なので、一番目立つレイアウトにしました。
など、デザインの意図をきちんと説明します。
デザイナーが意図してデザインしたことも、クライアント(素人)から見ても専門知識がないので伝わりません。
丁寧に説明し、事前に前提を揃えることで「なんか違う」などの違和感を感じさせることなく進められる場合もあります。
ただ、このテクニックはそもそも要望をきちんと理解してデザインで表現できていることが前提です。
後付けの説得するためだけに説明をしても違和感は膨れてしまうので注意が必要です。
:: まとめ:曖昧さを無くし、プロジェクトを円滑に
クライアントからの「なんか違う…」というフィードバックは、デザイナーにとって頭を悩ませるものです。
しかし闇雲に手直しするのではなく、一歩踏み込んでなぜそう感じたのかを擦り合わせれば、無駄な遠回りを減らせます。大切なのは曖昧さをできるだけ具体化する姿勢と、お互いに歩み寄る心構えです。
私も経験を通じて、初期の丁寧なすり合わせと相手の本音を引き出す質問の大切さを痛感しました。 曖昧なコミュニケーションが減れば、案件の進行も早まり納品までスムーズにたどり着けるはずです。
「なんか違う」を恐れず、上手に引き出して味方にするくらいの気持ちで臨みたいですね。 ちなみに、スムーズな納品のためにはコミュニケーションや言葉遣いが重要だと言われます。
この点については別の記事「なぜか舐められがちなデザイナーへ|スムーズな納品に必要なのは言葉遣いが9割」で詳しく書いていますので、ぜひ読んでみてください。
