見出し画像

【脳外科医が解説】 鬱と運動: 脳内のバランスを回復する自然な方法

こんにちは脳外科医のあみとです。

モチベーションが上がらないと感じることは、
多くの人が経験することですが、
これが病的レベルまで悪化するとうつ病になります。

うつ病の治療には、
脳内のセロトニンやノルアドレナリンを増やす薬が使われることがあります。
これらの神経伝達物質は、鬱々とした気分を晴らすのに必要です。

セロトニンは脳の興奮を抑え、落ち着いた判断を下せるようにします。
セロトニンが欠乏すると、逆に興奮状態になり、イライラし、落ち着かなくなります。

ノルアドレナリンはやる気や注意深さ、集中力を上げる役割があります。
ただし、あまりにも多いと落ち着きがなくなってしまいます。

理想的な状態は、これらの神経伝達物質が絶妙なバランスで作用することです。そのため、どれか一つを補うだけでは十分ではありません。

実は、薬物治療だけでなく、運動をすることでもセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンが分泌されます。これらの神経伝達物質の分泌を促すことで、自然にうつ症状が改善されることがあります。

また、BDNF(Brain-Derived Neurotrophic Factor)もうつ病と関係している可能性があります。BDNFは脳細胞を守ったり、成長させたり、ニューロンの繋がりを増やしたりと、さまざまなプラスの働きをする物質です。
うつ病患者では、BDNFも脳内に少ないと言われています。

さて、マウスの実験では、運動によってBDNFが増加することが示されています。
心拍数の増加に伴い、BDNFの分泌も増えることがわかっています。

運動により様々な神経伝達物質やBDNFなどが分泌され、うつ症状改善する可能性もあるわけですね。ただし、これらの物質は数週間後には運動前の量へと減少してしまうため、継続的な運動が大切です。

運動を取り入れることで、脳内のバランスを自然に整え、
うつ病の症状を緩和することができる場合があります。
運動の種類や強度は個人差があるため、自分に合った運動を見つけることが重要です。
運動を始める際には、無理をせず、徐々に強度や時間を増やしていくことが大切です。
特にうつ症状が強い人は運動なんてする気も起こらないと思います。
そのような方はまずは病院へと足を運び、薬物治療から開始をすると良いでしょう。
それから、自分に適した治療方法を見つけましょう。

運動による自然な方法で、うつ症状を改善し、脳内のバランスを回復することが可能かもしれないという話でした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
記事を読んでくださってありがとうございます。

このnoteでは
某大学病院で働く 脳外科医あみと が
知っておくと役立つ脳の話をしてます

よろしければフォロー頂けましたら幸いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



いいなと思ったら応援しよう!