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定年まで会社勤めが幸せな選択肢? 妻の一言で見つめ直した、ある発達障害の人生観

【この記事は、約6分で読めます】

※ 本記事は、自分のキャリア選択に不安を抱えている成人の発達障害を対象としています



「あなた…定年まで今の会社で骨を埋めるのが幸せな選択肢なんて、本気で考えている?」



先日、リビングで家族会議をしていた時のこと。

…妻からのその言葉に、僕は時が止まった気がしました。


それから、妻は僕の目を真っ直ぐに見つめ、静かに。

しかし、逃げ場を塞ぐようなトーンで、僕に畳みかけました。



「…確かにね、定年まで骨を埋めたい、頑張りたいっていう気持ちは悪いことじゃない。その心意気は、素晴らしいと思う。けど… 我慢して・しがみついてまで居続ける必要って、本当にある?


「60歳になって、やっとプレッシャーから解放される時が幸せな時とか言ってるけど… それまでの時間はどうなるの? あなたは60歳になるまで、幸せに生きちゃいけないの?



…正直に告白します。


妻の言葉に、僕は何も言い返せませんでした。




こんにちは、坂巻です。

僕はこれまで、このnoteやプロフィールを通じて、一貫して「人生の目標は、障害を強みに定年までの安定就労継続」うたってきました。


この目標に、嘘偽りはありません。



しっかりと「★ 定年退職までの、安定就労継続(人生の目標)」と記載しているのに、異論はありません。



これは、8年前に現在の会社へ入った時から変わらず貫いているこだわりであり、揺るぎない自信でした。


発達障害という特性を持ちながら、何度も挫折を繰り返してきた僕にとって一つの場所で長く働き続けることは…

自分が社会の一員であると証明するための、唯一の、そして最後のチャンスなんだと。


そう、僕は本気で信じ込んでいました。




しかし、それが本当に僕にとっての「幸せな選択」なのか?

安定就労と引き換えに、僕が差し出してきたものは何だったのか?



今回は、思い切って…

障害者雇用の正社員として7年連続勤務を達成している裏側での、泥臭く、情けなくても、等身大な本音を吐露とろいたします。



どうぞ、いつもの強みは前面に出さない、迷い・悩み・震えている一人の発達障害当事者の現実に、6分だけ寄り添っていただければ嬉しいです。






1.「安定就労」という鎖の中で、僕が演じ続けていたもの



① 「忖度」という高いハードルと戦う日々


僕が現在の会社に入社してからの7年間は、社会適応との戦いだったと振り返ります。


「障害特性があるから仕事ができない」なんて、バカにされるような陰口は叩かれたくない。

その一心で、僕は早く出社し、業務マニュアルを自作し、周囲の顔色を伺い…

「障害者でも、やれば出来る」社員を目指していきました。



安定就労という意味では、僕は成功者なのかもしれません。

しかし、その内情はどうだったでしょうか?



思い出すのは、ある日の業務提案にて。

僕はASD(自閉スペクトラム症)の特性を活かし、ある定例業務を自分に任せられないか?と相談しました。


相談した理由は、2つ。

一つは、手順が決められた定例業務が自分の強みあり、業務担当の拡大によって、仕事に対する責任感を持ちたかったから。

もう一つは、自分でも対応できれば、属人化解消につながり組織に貢献できるから。


自然に考えて、僕が担当すれば専任者の作業時間も減り、ミス防止にもつながり、会社にとっても良い流れだと信じていました。



しかし、会社から返ってきた言葉は…



「坂巻さん、気持ちは嬉しいけどさあ… あなたが提案した仕事、他部署の人の担当だろ? ということは、引き継いだところで上の人は自分たちを通さず勝手に進めてやがってと、メンツをツブされ嫌な気分になるのよ。


「残念だけど、この件は却下される可能性もあると思って、保留にさせてくれ。部署の足並みを揃えることも、仕事だ。上の意向もあるし、今は波風を立てないでくれ」



このようなケース、今に始まったものではありませんでした。


「〇〇の仕事について判断基準を統一させることで安定化を図りたいから、確認後の指示命令系統を一本化して欲しい」と相談するものの…

「前回と今回では事情が違うから、難しい」だの「その判断は、△△さんが自分の領域というプライドが強いから、本人の意向なしでは抜きにできない」などと、バッサリ切られるケースも目の当たりにしてきました。



定例業務化してミスなく確実に仕事したくても、「上の思いつき」でその場しのぎの対応に追われる始末。


効率化と会社が掲げているのに、最後は忖度そんたくが優先される。




特性上、急な予定変更や非合理的なルールが苦手な僕にとって…

臨機応変な対応は、脳内がパニックになるのを必死に笑顔で隠し続ける、自分を「演じる」時間でした。




② 退社後の帰り道で、力が抜ける自分


会社での僕は、安定した社員です。

しかし、退社して会社の出入り口を出た瞬間…


安定した社員という「役者」から外れ、ストレスから解放されたと力が抜ける。



恥ずかしい話ですが…

責めて家ではテンションを明るくしようと、水のように酒を飲んで帰宅するなんてのも、この7年間数え切れないほどありました。



なぜ、そこまでして僕は「定年」に固執する必要があったのか?

それは、僕の中に強烈な劣等感があったからだと考えます。




言葉を選ばずに申し上げると…

過去、社会に適応できずに苦しんできた僕にとって、定年まで勤め上げることは「自分を否定した人への見返し」でもありました。


「ほら見ろ、俺だって環境変えたら普通に働けるんだ」という証明をしたかった。



しかし、妻の言葉は、その執着がいかに自分を追い詰めていたかを気づかせてくれました。


僕は「幸せになるため」に働いていたのではなく、「社会に認められるため」に自分を演じていたのです。




2. 本業に捉われず、副業で本当の自分を取り戻す


① 評価に縛られない「サードプレイス」の発見


そんな閉塞感の中で、僕を救ってくれたのは、皮肉にも会社以外の居場所でした。

具体的には、このnoteでの発信と、そこから派生した副業でありました。


会社での僕は、常に人事考課というモノサシで測られる存在です。



「根回しする力がもう少しあれば、スムーズに仕事が進むのに」

「もっと柔軟に空気を読んでくれりゃあ、私たちに対する配慮への負担も減るのに」


……



どれだけ成果を出しても、定型発達の社員と比較され、減点方式で評価される環境。

実際、会社は「いつまでも同じことしてりゃあ、評価は上げないよ」というスタンスで、僕は年々年収も下がっている状態です。


人事考課という世界で、僕は常に「何かが欠けた、不完全な存在」でした。




しかし、note、そして副業の世界は違いました。


僕が書く記事、僕が経験してきた苦悩、僕が実践している工夫。
それらが、誰かの役に立ち「坂巻さんの言葉に救われました」というダイレクトな声となって返ってくる。


そこには上司の顔色も、会社の理不尽なルールもありません。

極端な話、更新をサボったからと言って誰から責められる心配もありません(笑)


何より、自分の裁量で全て仕事が回せるというのは、副業だからこそ成し遂げられるメリットです。




「自分は、会社という世界以外でも、誰かに価値を提供できるんだ」




この気づきは、僕に「好きなペースで、得意な分野で対価をもらってもOKなんだ」と、他者貢献できる喜びと社会でつながる自信を与えてくれました。



確かに、副業によって本業でのストレスがゼロになったわけではありません。

しかし、「いざとなったら自分には別の道がある」「ここで評価されなくても、俺の価値は揺らがない」と思えるだけで、周囲の顔色を伺う回数が少しずつ減っていったのです。




② 「安定就労」の定義をアップデートする


ただし、誤解して欲しくないのは…
僕は「だから会社なんて辞めてしまえ」と言いたいわけではありません。



僕はこれまで2年にわたり、noteで75記事以上の投稿を続けてきました。

そこで重ねてしてお伝えしてきた通り、発達障害を持つ僕たちにとって、組織に属して得られる「社会的信用」「相手への伝え方・伝わり方を身に着ける」は、生活の土台として非常に重要です。

やましい話ですが、組織に属していれば「毎月決まった給料が振り込まれる安心感」も得られます。


この「安定した生活基盤を築く」という方向性は、今後もプロフィールに掲げ続けますし、変えるつもりもありません。




ただ、僕が今、声を大にして言いたいのは「心の健康を差し出してまで、会社にしがみつくのを『安定』と呼んではいけない」という重要性です。


今の僕にとっての安定就労とは、「定年まで一つの会社で耐え抜くこと」ではなく、「自分らしい働き方の選択肢を持ち、心身の健康を保ちながら働き続けられる状態」を指します。



もし、会社という環境がどうしても自分を削り、メンタルを詰ませてしまうなら…

その時は、人事考課に縛られない時短勤務を選択してもいい。
副業を育て、一定の収益が続いたら例えば本業を週3勤務などに切り替える道を探ってもいい。



「一つの会社で骨を埋める」という古い美徳に縛られ、今この瞬間の自分を壊してしまうほどこれ以上の不幸せはないと、僕は考えます。



おわりに



最後までお読みいただき、ありがとうございます。


妻との対話、そしてこれまでの7年間の歩みを振り返り…

僕は今、改めて自分の人生観を再構築しています。


「定年までの安定就労継続」という目標。
それはこれからも僕の生きる行動指針ですが、その意味合いは劇的に変わりました。



「我慢して60歳まで耐え抜く数十年」ではなく、 「自分を活かせる場所を組み合わせ、心豊かに生きる社会人生活」にする。


そのためには、時には「忖度そんたく」を受け流し、時には評価を気にせず「ほどほどにこなす」勇気も必要です。



そして何より、会社以外の場所で「自分らしくいられる居場所」を育てることが…

結果として、本業を長く続けるための最大の秘訣になると確信しています。



2年以上にわたり、安定した生活基盤の築き方を言語化してきた僕でさえ、今でも社風の荒波に揉まれ、メンタルがグラつく時があります。

この記事を書いている今でも、来週からの出勤に不安を感じないわけではありません。



しかし、今の僕には、このnoteを通じて繋がっている皆さんがいます。

会社での評価とは別の、本当の僕を認めてくれる場所があります。



もしあなたが今、僕と同じように「今の会社に居続けなければならない」という重圧で息ができなくなっているなら…


どうか、自分にこう問いかけてみてください。



「自分は、今この瞬間、幸せを感じていい存在であることを忘れていないか?」



最後に、皆さんに聞いてみたいことがあります。


「会社を辞めたい」「今の働き方は自分に合っていないかも」と感じた時、あなたが一番「怖い」と感じることは何ですか?

世間体、お金、将来への不安、あるいは家族の反応……。


些細なことでも構いません。
ぜひ、コメント欄であなたの本音を教えてください。



同じ悩みを持つ仲間として、一緒にこれからの「新しい安定」を考えていければ嬉しいです。





【さらに深く、自分らしいキャリアを築きたい方へ】

今回の記事では書ききれなかった、僕が本業でのメンタルダウンを回避しながら、副業をゼロから軌道に乗せた具体的なステップ」については、これらの記事にて詳しく解説しています。




この記事で紹介しているのは、下記の3点。


  • 本業をほどほどに抑え、定例業務を「強み」とする考え方

  • 会社に依存しない「自分軸」とあなたに合った副業の探し方

  • 発達障害の特性を「武器」に変えて副収入を得るための方法



僕が7年間の試行錯誤でたどり着いた、実践的なノウハウを凝縮しました。

「今の会社で耐え続けるしかない」という思い込みから解放され、自分だけの人生を取り戻したい方は、ぜひ手に取ってみてください。



最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

これからも、安定と自分らしさを両立させる道を、共に歩んでいきましょう。





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坂巻菱生 | 発達障害(ASD)成人当事者 応援していただいた気持ちは、創作活動のエネルギーです。家族との時間をより幸せに過ごせるよう、大切に使わせていただきます◎ ありがとうございます。

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