読書まとめ「不動産投資関連3冊」→歪んだ市況で競争に飛び込むか?
一言で言うと
歪んだ市況で競争に飛び込むか?
概要
不動産投資に興味を持ち、
図書館で関連書を 3冊借りて読んでみました。
『「私にはムリ!」と思い込んでいる人のための 不動産投資の基本』台場 史貞
都内中古ワンルーム推し。
好立地で空室リスクの低い物件を
現金厚めで買い、実績を作ってから
融資で拡大していく戦略です。
具体的なテクニックよりも、
マインドセットの話が多め。
ちなみに、数百万円程度の預貯金は
当然あるよね、っていう前提です。
『底辺から年収1,000万超の不動産投資術~「資産」より「仕組み」を買え!』石原 博光
地方の築古木造アパートを一棟買いして、
メンテナンス・リフォームによって
稼働率を上げる戦略。
丁寧に情報収集した上で、
物件購入時の値引の交渉、
融資金利の交渉もシビアにやっていく姿勢です。
地域の選び方、物件の確認ポイント、
不動産会社からの情報の引き出し方など、
具体的な手順まで解説されています。
『2030年不動産の未来と最高の選び方・買い方を全部1冊にまとめてみた』山下 努
直近の不動産市況をマクロで理解
するための本。
著者はジャーナリストで、
投資目線だけではなく、
自宅用不動産の売買についても
言及されています。
都心マンションの異様な高騰や
空き家問題など、
不動産市況の歪みを感じさせられます。
3冊読んでみて、
自分はやはり不動産よりも株式投資かな、
という結論に至りました。
収入(属性)が弱い:
株や投資信託はそこそこ持っていますが、収入は高くありません。不動産投資の最大の武器である銀行融資が受けにくいと思われます。人間関係構築・交渉力が弱い:
不動産投資においては、不動産会社や管理会社、金融機関との折衝・交渉が必要不可欠ですが、苦手意識があります。本業にも活きるスキルが身につくとプラスに考えることもできますが、融資を受けてまでやるのはリスクを負い過ぎです。順番が逆で、リスクヘッジできる本業で鍛えてから、不動産投資に参入するべき。市況は「家余り」の見通し:
人口減少・空き家増加が進む日本で、不動産投資を始める合理性を見出しにくいです。物件や地域の人気・不人気が二極化し、先行者有利が強まるのではないかと思います。
そんな中で可能性が残っているのは、
都内 or 地方都市での中古ワンルーム投資
あたりだと考えました。
今後自宅マンションの修繕や
親族の物件の相続があることを考えると、
不動産を保有して知識・経験を
得ておくメリットはあると感じます。
ただ、家余りの歪んだ市況で
苛烈な競争に新規参入するかどうかは、
もう少し検討の余地がありそうです。
本稿では、上記 3冊からの学びを 3点共有します。
① 買う前も買った後も、競争にさらされる
不動産投資においては、
物件はオンリーワンです。
誰かがある物件を買ったら、
他の人はその物件を買えなくなります。
購入だけでなく運用中や売却も含めて、
不動産投資ではあらゆるタイミングで
他者との激しい競争が発生する
と理解しました。
購入したあとの客付けに関しても、
借り手の候補者を
周辺の物件と奪い合うような形です。
こういった競争に勝つには、
相場の調査やニーズの把握、
適切なリフォームなどのアクションが必要。
もちろん、裁量が大きくて大変な分、
融資が受けられたり、
高い利回りを実現できたりする
メリットはあります。
ただ、適切なアクションが求められる以上、
一握りの勝者と多くの敗者、
という構図になるのは間違いないと感じます。
一方、株式投資の場合は、
ひとつの銘柄を大勢で保有する形です。
ある銘柄に人気が集まったとしても
買えなくなるようなことはありません。
また、買ったときの条件(値段) がすべてで、
買った後にできるアクションは
ほとんどないと言っていいでしょう。
(その会社の商品・サービスを買うくらい)
不動産は、投資するものではなく、
経営するものと考えた方が適切です。
サラリーマン生活の中で
不動産経営に役立つスキルが
十分に身についている人であれば、
勝算はあると思います。
2冊目の著者・石原さんは、
普通のサラリーマンにもできる、
といった趣旨で書かれていましたが、
彼は海外留学・商社勤務を経て
26歳で起業されています。
彼が説く「普通のサラリーマン」像は、
キャリア迷子なアラフォーの私にとっては
ハイスペックサラリーマンとして映りました。
結局、自分のスキルや可処分時間を考慮すると、
株式や投資信託を保有して
ほったらかしにする方が
向いていると考えるに至りました。
② 正社員の信用で、融資という選択肢を得る
不動産投資の特徴は、
金融機関から融資を受けられる点です。
手持ちの資金にレバレッジをかけて、
大きな金額を動かすことができます。
これは株式投資にはない特徴であり、
資産形成の加速が可能になります。
ただし、融資は無条件で
受けられるわけではありません。
年収だけでなく、会社規模や勤続年数、
現在資産や保証人の有無まで、
様々な「属性」をもとに融資の可否が決まり、
融資額や金利も上下します。
株式の価格が市場の評価で決まるように、
融資額は自分の信用に対する
金融機関からの評価で決まる、というわけ。
自分の価値が金融機関によって
値付けされているようで、
なんだかムズムズしますね。
正社員として今と同じような仕事を
ずっと続けることに対して、
モヤモヤした感情を抱いていたんですが、
融資を受けるために正社員を続けている
と捉えればいいのではと思えました。
無職になるとクレジットカードを
新たに作れなかったり、
既存のカードの限度額を上げられなかったりと、
金融機関からの「信用」が低下します。
(特に FIRE民は痛感するようです)
金融機関からの「信用」を稼ぐ手段として、
正社員のイスは有効活用するべきでしょう。
もちろん、融資が受けられるからと言って、
フルローンでありったけ借りるのがいい、
というわけではありません。
ただ、融資を受ける選択肢があることは
当たり前のことではなく、
正社員としての「信用」の賜物だと認識し、
いつまでも使えるものではないと
考えておくべきだと感じました。
③ 家は一生に一度の買い物、ではない
マイホーム=一生持ち続けるもの、
という固定概念を捨てるべきだと
3冊目で説かれていました。
自宅も金融資産のひとつであり、
市況や家族構成の変化に合わせて
売買しましょう、という言い分です。
たしかに、我が家も 35年ローンを
繰上なしで完済するころには、
子どもたちは独立しているはず。
60代夫婦が住むだけなら、
ファミリータイプのマンションの広さは
必要ありません。
実際、私の実家も妻の実家も
明らかに部屋を持て余しており、
物置部屋が発生してしまっています。
自宅が高くなったら売って賃貸に住み、
安くなったら買い直すサンドイッチ戦略
が提唱されていました。
一生同じ住宅に縛られるのではなく、
状況に合った住宅・契約形態に
流動的に切り替えるスタイルです。
特にマンションの場合は、
築15年目の大規模修繕の前に売る、
という戦術も紹介されていました。
昨今の物価・人件費高騰によって、
毎月集めている修繕積立金だけでは
大規模修繕の費用をまかないきれず、
臨時徴収するケースも増えているそうです。
とはいえ、サンドイッチ戦略では
売買・引っ越しに伴う家族の負担が
一切考慮されていないのは気になりました。
売買の手続きや引っ越しの手間・費用に加えて、
子どもの転校・転園や、
地域の人間関係のリセットなどですね。
我が家の場合は、築 15年の前に売ろうとすると、
長女が中学生、次女が小学校高学年と
なかなか多感なタイミング。
お金の面で合理的だから、という理由で
子どもたちに負担をかけてしまうのは、
ちょっとナンセンスだなーと感じてしまいます。
一応、同じマンション内の賃貸物件に引っ越す
という戦術も紹介されていましたが、
自宅が高く売れるなら同じマンション内の
賃貸物件も賃料が高くなっているはずです。
我が家にとって現実的なのは、
自宅が築 15年になる前に
実家を相続することになったケース。
子どもが独立するまでは相続した実家に住み、
夫婦 2人になったら手ごろな賃貸に移る、
という流れはアリかなと思います。
サンドイッチ戦略の実効性は
家族の年齢などでケースバイケースだとしても、
マイホームを売る選択肢は
ライフプランの盲点だと思いました。
一度買ったら一生住み続けるのではなく、
市況の変化や相続、家族構成の変化によって、
柔軟に考えるようにしたいですね。
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