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上賀茂神社 神様に呼ばれた道

「バスを乗り間違えた!」

何気なく前にある掲示板を見て、目的地から離れていくことに気づいたのは、バスが10分ほど走った後だった。

今宮神社を出て、まだ行きたい場所があった。
時間的にもう帰るべきか、行くべきか迷ったが行こうと決めた。

それなのに、バスを間違えるなんて…。

とりあえず、バスは降りたけれど、ここはどこだろう。

地図アプリを見ようとして、ふと前を見ると東山が近い。
これなら10分も歩けば賀茂川に出るだろう。

歩きながら、中華料理屋の支店名を見て、ここがどのあたりかは察しがついた。

バス通りを歩いているうちに、川が見えた。
その先には、大文字山が見える。
川の向こうには、赤い鳥居が見えた。

すぐにそれが、上賀茂神社だとわかった。
前から、一度行ってみたいと思っていた神社だ。

賀茂川にかかる御薗橋みそのばしを渡った。
橋から上流を見ると、四条大橋から見る北の景色とは違って、北山が近い。
随分、北に来たなと感じる。
清流が流れる川べりは、深い緑が続き、木陰の遊歩道を散策する人がいる。

御薗橋から北山を望む


ここが上賀茂神社、と入口の大鳥居を見上げた。

進んで、上賀茂神社の一の鳥居をくぐると、真っすぐな白い道が二の鳥居まで続く。

一の鳥居 その向こうに二の鳥居

両脇は緑の芝生。
広々とした空間に、澄み切った清らかな風が吹く。

なんと、気持ちのいい場所だろう。

快晴の空と緑の芝生

境内の中に入ると、円錐形の砂山が二つ並んでいるのが目に入る。
不思議な存在感で、神聖な空気が漂う気配がある。

本殿背後のご神体「神山」を
象って盛られた立砂


境内をざっと見て回って、本殿のある楼門の中に入る。
普段は本殿は見ることができないそうなので、外から手を合わせた。


来る予定でなかったこの場所に来れたのは、きっと神様に呼ばれたのだろう。
それならば、今日は来れただけでいいと思った。

上賀茂神社の対になる下鴨神社の糺の森ただすのもりは、神聖な気配が漂っている。
縄文時代からあるというその森に、一歩足を踏み入れると時間が止まるというか、遡るような感じがする。
時のはざまに陥るような、そんな感覚だ。

上賀茂神社もやはり、同じような気配を感じる。
開放的な広大な芝生は、清らかな空気の通り道となっているようだ。
境内の中には、庭園や小さな神社がいくつもあり、見るべきものは他にもたくさんあるのだと思う。

また来ることになるだろう。
その時は、じっくり見て回ろう。


神社前のバス停で、バスを待っていると、ちょうど正面にある周囲より少し高い山が、なぜだかとても気になった。
あとで調べてみると、比叡山だとわかった。
比叡山は、京都と滋賀にまたがる山で、遠くにそびえる山のイメージがあったが、あまりに近いのでわからなかった。

賀茂の神様がお生まれになったのは、比叡山の西の麓にある御生山みあれやまだといわれている。


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