ざっくり学ぶ、船の代替燃料のきほん
――LNG・メタノール・アンモニアのメリットとデメリット
国際海運は世界のCO₂排出量の約2.5%を占め、その脱炭素化はIMO(国際海事機関)が2050年までのネットゼロを目標に掲げる重要な課題です。この目標を達成するための代替燃料として、現在注目を集めているのがLNG(液化天然ガス)、メタノール、アンモニアの3種類です。それぞれ特性が大きく異なり、一長一短があります。今回は3つの燃料を物流の視点から比較・考察します。
1.LNG(液化天然ガス)燃料
LNGは現時点で最も普及が進んでいる代替燃料です。メリットは技術的成熟度の高さです。すでに多数の商業船が就航しており、バンカリング(船舶への燃料補給)インフラも主要港を中心に整備が進んでいます。従来の重油に比べてSOx(硫黄酸化物)をほぼゼロ、NOx(窒素酸化物)を約80%、CO₂を約25%削減できます。既存エンジン技術との親和性も高く、船会社にとって導入リスクが比較的低いです。

一方デメリットは、CO₂削減率が限定的なことです。2050年ネットゼロの目標には届かず、あくまでも「過渡期の燃料」です。また「メタンスリップ」と呼ばれる未燃焼メタンの大気放出が問題視されており、実質的な温室効果ガス削減効果が想定より低くなるリスクがあります。長期的な脱炭素化には追加対応が必要な点も課題です。
2.メタノール燃料(CH₃OH)
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