ざっくり学ぶ、SOLAS条約のきほん | #200
海運や港湾、コンテナ物流の現場では、「SOLAS」という言葉を耳にする機会が多いのではないでしょうか。VGM、ISPS、GMDSS、危険物取り扱いといった実務ルールの多くは、この条約を出発点としています。今回はその全体像を、初心者の方にもわかりやすくざっくり整理してみます。
SOLAS条約とは
正式名称は「Safety of Life at Sea=海上における人命の安全のための国際条約」です。IMO(国際海事機関)が管轄する海事分野の最重要条約で、1912年のタイタニック号沈没を契機として、1914年ロンドンで初版が採択されました。現行は1974年SOLAS条約で、多数の議定書・改正を経て今も更新が続いています。締約国は約165か国、世界の船腹量の99%以上をカバーし、「海の安全の憲法」とも呼ばれる存在です。
SOLASの章立て
全15章から構成されます。
第Ⅰ章は一般規定(適用範囲・証書・検査)、
第Ⅱ-1/Ⅱ-2章は船体構造・防火、第Ⅲ章は救命設備、
第Ⅳ章は無線通信(GMDSS)、
第Ⅴ章は航行安全(AIS・VDR・ECDIS)、
第Ⅵ章は貨物運送(VGM)、
第Ⅶ章は危険物運送(IMDGコード)、
第Ⅸ章はISMコード、
第Ⅺ-1/Ⅺ-2章はISPSコード、
第Ⅻ章はばら積み貨物船の追加安全対策、
第ⅩⅣ章は極海コード(Polar Code)
を規定しています。
物流実務に直結するルール
VGM(Verified Gross Mass)は第Ⅵ章に基づき、荷送人にコンテナ総重量の確定申告を義務付けます。未提出は「No VGM, No Load」で積込禁止です。
IMDGコードは危険物の分類(クラス1~9)、UN番号、梱包、表示、書類を規定し、日本の船舶安全法と連動します。
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