ガラムマサラはアーユルヴェーダにもあるインド混合スパイス
前回は中国の混合スパイス十三香を紹介しました。
今回はインドの混合スパイスのガラムマサラを紹介します。
ガラムが熱い、マサラがスパイスの意味です。
このスパイスもおいしいだけでありません。
インド伝統医学のアーユルヴェーダでもでてくるものがあります。
ガラムマサラも十三香と同じ様によく味わっていると、時間差で味と香りが変化することを感じます。
私は十三香とガラムマサラを交互に使用したり、料理の半分ずつに十三香とガラムマサラをかけたり、同時に入れたりもします。
ガラムマサラは十三香と違って、通常のスーパーでも売っていますね。
A.ガラムマサラの成分
ガラムマサラを構成する代表的なスパイスは一般的には7~10種類あります。
メーカーによっても成分が微妙に違います。
代表的なスパイスのそれぞれの味・香り・役割・伝統的に使われてきた背景について調べましたので、紹介しましょう。
1.カルダモン
味: 爽やかでほんのり甘い
香り: レモンとユーカリを合わせたような優雅な香り
役割: ガラムマサラの爽快感の源
背景: 消化促進・口臭予防・心を落ち着ける作用
2.シナモン
味: 甘く柔らかく温かい味
香り: 甘くウッディで温かい香り
役割:甘みの基盤を作り香りを立体化
背景:血流改善、抗菌、血糖調整
3.クローブ
味: 強い甘苦さと薬草的な重厚さ
香り: 濃厚で甘く刺激的
役割: 香りの深みを担当
背景: 抗菌・防腐作用が強い
4.ブラックペッパー(黒胡椒)
味: 鋭い辛味とスパイシーさ
香り: 刺激的で爽快
役割: 全体を引き締める要
背景: 代謝促進、発汗作用が強い
5.クミン
味: 香ばしく土っぽい苦味と辛さ
香り: エスニック特有の強い香り
役割: インド料理の主流
背景: 消化促進、整腸、抗酸化
6.コリアンダーシード
味: 柔らかく甘いナッツのような味
香り: 柑橘のような優しい香り
役割:バランス調整
背景:消化改善、鎮静、抗炎症
7.ナツメグ
味: ほんのり甘く苦くミルキー
香り: 甘く温かいスパイシー香
役割: 肉料理のコクを増す
背景: リラックス効果、消化促進
8.ベイリーフ(月桂樹)
味: ほろ苦く爽やか
香り: 清涼感と森林のような香り
役割:香りの余韻に奥行きを付ける
背景:抗菌、消化促進
9.フェンネル
味: 甘く爽やかでアニス風味
香り: 清涼感ある甘い香り
役割: 食後の甘い余韻
背景:胃の調子を整える
10.メース
味: ナツメグに似てやや繊細で甘苦い
香り: 甘くフルーティーなスパイス香
役割:上品な香りの層を追加
背景:鎮静・抗炎症作用
B.ガラムマサラの味・香り変化の秘密
ガラムマサラも十三香と同じく、甘さ・辛さ・苦さ・痺れ・爽やかさが重層的で、立体的な味を私は感じました。
しかも、口に入れた瞬間と咀嚼中と飲み込んだ後で味が変化するという時間差を私は感じましたし、それがこの香辛料の魅力です。
口に入れた瞬間は甘味、咀嚼中は辛味、飲み込んだ後は苦味を感じるという不思議な香辛料です。
具体的には次の通り。
a.口に入れた瞬間
カルダモン・シナモンの甘く爽やかな香りがふわっと立ちます。
b.咀嚼中
ブラックペッパー・クミンの刺激とスパイシーさが前面に出ます。
c.飲み込んだ後
クローブ・ナツメグ・メースの甘苦い深い余韻が長く続きます。
これが、ガラムマサラが香りの万華鏡と呼ばれる理由です。
C.カレー粉との違い
ガラムマサラはカレー粉と同じ成分が入っています。
決定的な違いはターメリック(うこん)で、カレー粉に入っていますが、ガラムマサラは入っていないのがほとんどです。
a.ガラムマサラとカレー粉の共通スパイス
ガラムマサラとカレー粉の両方に入ることが多い核となるスパイスです。
1.クミン
エスニックの土っぽい香ばしさの中心。
2.コリアンダー
柑橘的で甘い香り。カレーらしさの核。
3.ブラックペッパー
辛味と刺激のベース。
4.シナモン
温かい甘い香り。
カレー粉では少量、ガラムマサラでは比較的多い。
5.クローブ
深い甘苦さとスパイシーさの追加。
6.カルダモン
レモンのように爽やかな香り。
ガラムマサラでは重要、カレー粉では少ないが入ることが多い。
7.ジンジャー
辛味と温感。
ガラムマサラにも入ることがある。
8.メース/ナツメグ
甘く温かいスパイス。
ガラムマサラで多用、カレー粉にも少量。
b.カレー粉だけに必ずあるスパイス
ガラムマサラには基本的に入りません。
1.ターメリック
決定的な違いで、ガラムマサラには入らない。
2.フェヌグリーク
日本式カレー粉の和風カレーの香りを作る重要成分。
ガラムマサラではあまり使わない。
3.レッドチリ
カレー粉は辛味を味として持つため必須。
ガラムマサラは辛味より香りを重視するため入れないことも多い。
4.マスタードシード
カレー粉でよく使われるが、ガラムマサラでは珍しい。
5.ローリエ
カレー粉には微量入ることがあるが、ガラムマサラでは基本使わない。
C.ガラムマサラだけに入ることが多いスパイス
カレー粉には基本的に入りません。
1.ロングペッパー
インド北部系のガラムマサラで登場。
日本のカレー粉にはまず入らない。
2.スターアニス
一部の北インド配合で使用。
カレー粉には極めて稀。
3.カルダモン
カレー粉にも少量あるが、ガラムマサラほど中心ではない。
4.クローブ・シナモンの高配合
ガラムマサラは重厚なスパイスを多く使い、カレー粉は脇役程度。
私はみそ汁に七味唐辛子や十三香を入れますが、ガラムマサラを入れることもあります。
エスニックな味に変わって、私にはおいしく感じます。
本記事は調味料に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の疾病の診断、治療、予防を目的とするものではありません。
体調に不安がある場合は、医師等の専門家にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は12月22日(月)午前10時公開です。
少しでもご参考になれば、スキを押して下さい。
