【2026年調剤報酬改定】選定療養の重要変更2つ|長期収載品の患者負担「2分の1」へ+薬局の時間外対応
2026年度(令和8年度)の調剤報酬改定では、選定療養制度に関して薬局・患者双方に影響の大きい2つの制度変更が実施されます。
特に薬局現場に直結するポイントは次の2つです。
結論(重要ポイント)
長期収載品(先発医薬品)の患者負担
価格差の「4分の1」 → 「2分の1」へ引き上げ薬局の時間外・休日対応
特別料金の徴収が選定療養として正式に可能
本記事では、厚生労働省の資料をもとに、薬局実務に直結する制度変更のポイントと現場対応をわかりやすく解説します。

2026年調剤報酬改定:選定療養制度の主な変更点
令和8年度改定で見直された選定療養のうち、薬局実務に関係する主な変更点は次の通りです。
① 長期収載品(先発医薬品)の患者負担引き上げ
価格差の 25% → 50%
② 薬局の時間外対応を選定療養として制度化
夜間・休日対応の特別料金徴収が明確化
この見直しの背景には、
後発医薬品使用促進
医療費適正化
創薬イノベーションの推進
薬剤師の働き方改革
といった政策目的があります。

見直し① 長期収載品の患者負担が「価格差の2分の1」に
後発医薬品(ジェネリック)が存在する場合でも、患者の希望で先発医薬品を選択すると、選定療養として追加負担が発生します。
今回の改定では、この負担割合が大きく見直されました。
負担割合の変更
改定前
価格差の 4分の1(25%)
改定後(2026年度〜)
価格差の 2分の1(50%)
つまり、先発医薬品を希望する患者の自己負担額は実質的に倍増することになります。
薬局実務への影響
今後、薬局では以下の対応が重要になります。
先発希望時の患者説明の強化
ジェネリック医薬品の品質説明
患者同意の明確化
特に、患者が「知らなかった」とならないよう、調剤前の説明プロセスの整備が重要になります。

見直し② 薬局の時間外対応が選定療養に
今回の改定では、薬局の時間外対応の位置づけも明確化されました。
これまで制度上は、
「診療時間外の診療」
という表現であり、薬局が明確に含まれていませんでした。
しかし今回の改定により、規定は次のように変更されています。
改定後の規定
「保険医療機関又は保険薬局が表示する診療時間又は開店時間以外の時間における診察等」
つまり、
薬局の開局時間外対応も選定療養の対象
となります。
可能になること
薬局では以下が制度的に整理されます。
夜間対応
休日対応
開局時間外の調剤

これらについて、
特別料金(時間外対応費用)
を患者から徴収することが可能になります。
制度の狙い
この見直しには、
薬剤師の働き方改革
不要な時間外対応の抑制
薬局機能の適正評価
といった政策意図があります。

注:すべて選定療養の対象となる訳ではありません。
ただし、緊急やむを得ない事情による時間外の指導管理又は調剤については、現行の時間外診察の選定療養と同様に、患者から特別の料金を徴収することは認めない。
選定療養に導入すべき事例等に関する 提案・意見募集の結果への対応等について
薬局が準備すべき実務対応
令和8年度改定に向けて、薬局では次の準備が重要になります。
① 先発医薬品希望患者への説明体制
患者には次の内容を明確に説明する必要があります。
長期収載品の追加負担
ジェネリックとの差額
後発医薬品の品質・安全性
特に今後は、**「価格差の2分の1負担」**となるため、患者説明の重要性がさらに高まります。

② 時間外料金のルール整備
薬局が時間外対応の特別料金を徴収する場合は、
料金設定
適用条件
対応時間
などをあらかじめ定める必要があります。
さらに、
患者が見やすい場所への掲示
も求められます。

まとめ|選定療養制度は「患者負担」と「薬局機能評価」の両面で変化
2026年(令和8年度)調剤報酬改定では、選定療養制度が大きく見直されました。

重要ポイントを整理すると以下の通りです。
2026年改定の重要変更
長期収載品の患者負担
価格差の4分の1 → 2分の1薬局の時間外対応
特別料金の徴収が制度化
これらは、
後発医薬品使用促進
医療費適正化
薬剤師の働き方改革
を同時に進める政策です。
薬局では、患者説明・料金掲示・運用ルール整備を早めに進めておくことが重要になります。

出典:個別改定項目について
令和8年度診療報酬改定の概要 【調剤】厚生労働省保険局医療課

※調剤報酬改定の重要ポイントは、今後も随時まとめていきます。
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【詳細解説】選定療養の計算方法について
