資格をたくさん持っていても、クラウド案件に入れない人がいる理由|資格は「入場券」でしかなかった
資格は4つ持っていた。でも、面談で資格の話は出なかった
僕はインフラエンジニアとして、AWS SAA、AWS CLF、CCNA、LPICと、資格を4つ取りました。
正直、資格を取っているときは「これでクラウドの案件に行ける」と思っていました。
資格が、自分を次のステージに連れて行ってくれると信じていたんです。
でも、クラウドエンジニアになろうとして面談を受けたとき、現実は思っていたのと違いました。
資格の話は、一度も出なかったんです。
代わりに、毎回かならず聞かれることがありました。
「実務でクラウドを触ったことはありますか?」
面談で必ず聞かれたのは、これでした。
「実務でクラウドを触ったことはありますか?」
資格を何個持っているか、ではない。
実際に、現場でクラウドを触ったことがあるか。
聞かれるのはいつもそこでした。
そして、実務経験がないと、そこから話が前に進まない。
どれだけ資格を並べても、「で、実際にやったことは?」という問いの前では、武器になりませんでした。
資格の勉強で「こういうサービスがある」「こう設定する」は知っている。
でも「実際にその構成を本番で組んで、運用した」経験がない。
面談官が見ているのは、まさにその差でした。
自分より資格を持っている人が、案件に入れない
これは僕だけの話じゃありません。
同僚から、こんな話を聞いたことがあります。
自分よりもクラウドの資格をたくさん持っている人が、なかなかクラウドの案件に入れない。
資格の数だけ見れば、その人のほうが上です。
それでも案件に入れない。
一方で、資格は少なくても実務経験がある人は案件に入っていく。
この話を聞いて、僕はようやく、ある構造に気づきました。
問題は「資格を取れるか」じゃなかった
資格をたくさん持っているのに案件に入れない。
この現象の裏には、資格とは別の要因があります。
それは、会社に案件を取ってくる営業力があるかどうかです。
どれだけ資格を持っていても、どれだけ実務経験があっても、そもそも会社(やエージェント)がクラウドの案件を取ってこれなければ、参画するチャンスは回ってきません。
僕の中で、案件が決まる仕組みはこういう式に整理できました。
案件は「会社の営業力 × 実務経験」で決まる。
資格は、その面談の舞台に立つための“入場券”にすぎなかった。
掛け算なので、どちらかがゼロだと案件はゼロです。
実務経験があっても、案件を取ってこない会社にいれば参画できない。
逆に、案件を取ってくる会社にいても、実務経験がゼロなら面談で落ちる。
ちなみに、この「会社が案件を取ってこれるか」という話は、僕がSESでヘルプデスクから抜け出せなかった理由とまったく同じ構造でした。
そのときの話は別の記事に書いています。
じゃあ、資格は無駄なのか?
ここまで読むと「資格って意味ないの?」と思うかもしれません。
そうではありません。
資格には、はっきりとした役割があります。
資格は、書類選考を通して、面談の舞台に立つための武器です。
実務経験を語るには、まず面談という舞台に立たないといけません。
その舞台に立つために、書類選考を通過する必要がある。
資格は、この入口を開けてくれます。
実際、資格がなければ書類で落とされて、実務経験を語る機会すら得られないことがあります。
だから僕は、資格を取ったこと自体は正解だったと思っています。
順番の問題なんです。
資格は「入場券」。
試合に勝てるかどうかは、舞台に立ってからの実務経験で決まる。
資格が効く場面/効かない場面
整理すると、こうです。
資格が効く場面 … 書類選考の通過率を上げる/面談の“舞台に立つ”/単価交渉の入口/「学び続けている」姿勢の証明
資格が効かない場面 … 面談本番で問われる「実務でやったことは?」/実際に案件へ参画できるかの決め手
資格は入口では強い。
でも、奥に進むほど実務経験がものを言う。
これを理解しておくだけで、努力の配分が変わります。
クラウド案件に入るために、本当に必要だった3つ
僕が遠回りして気づいた、案件参画に本当に必要だったものはこの3つです。
① 小さくてもいいから「実務でクラウドを触った」経験 … 面談で語れるのはこれだけ。規模は小さくても、自分で手を動かした経験が要る
② 案件を取ってこれる会社/エージェント(営業力) … ここがゼロだと、何を持っていても参画チャンスが回ってこない
③ 面談の舞台に立つための資格(入場券) … 書類で落とされないための最低限の武器
この3つが揃って、はじめてクラウドの案件に入れました。
順番を間違えないために
資格を取ること自体は、まったく無駄ではありません。
むしろ入口を開けるために必要です。
でも、資格だけを積み上げても、その先には進めない。
本当に大事だったのは、
小さくても実務でクラウドを触れる環境にいること
案件を取ってこれる会社・エージェントにいること
この2つでした。
「資格が取れる環境」よりも、「実務を積める × 案件を取れる環境」を選ぶ。
これが、僕がたどり着いた結論です。
資格は入場券。
試合を決めるのは、営業力と実務経験の掛け算。
順番を間違えないでください。
同じように資格を積んでいる人へ
もし今、クラウドの案件に行きたくて、資格を一生懸命取っているのに、なかなか前に進めない人がいたら。
一度だけ、確かめてみてください。
自分の会社(やエージェント)は、行きたい分野の案件を実際に取ってこれていますか?
そして、小さくてもいいから、その分野の実務に触れる機会はありますか?
資格は、その舞台に立つために取り続けていい。
でも、舞台そのものが用意されているかどうかは、環境次第です。
努力の方向が、ちゃんと舞台につながっているかを確認してほしいと思います。
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