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白黒つけたかった看護師の私が、グレーを受け入れられるようになった話

昔の私は、何でも白黒はっきりさせたいタイプだった。

正しいか、間違っているか。  
やるべきか、やらないべきか。

看護学生の頃から「正解」を求める癖があった。

検査値には基準値があって、  
症状には原因があって、  
対応にも“正しい手順”がある。

だから、「正しさを積み重ねればうまくいく」と思っていた。

でも、実際に現場に出るとそうはいかなかった。

同じ疾患でも症状の出方は人それぞれ。  
教科書通りにいかないことばかりだった。

「なんでこの人は良くならないんだろう」  
「この対応で本当に良かったのかな」

正解が一つじゃない世界に、何度も戸惑った。

さらに、理不尽な場面にもたくさん出会った。

どれだけ丁寧に関わっても伝わらないこと、  
頑張っても報われない瞬間。

「正しさ」だけではどうにもならない現実を知った。

そして子どもを産んで、その感覚は決定的になった。

子育てには、マニュアルが通用しない。

小児の発達段階はわかっているはずなのに、  
自分の子どもとなると全然その通りにいかない。

昨日できたことが今日はできない。  
理由もなく泣く。  
思い通りに進まない毎日。

“わかっている”と“できる”は違うと、痛いほど実感した。

看護師として働く中でも、  
母として過ごす日々の中でも、

「絶対的な正解なんて、ほとんどない」

そう思うようになった。

大事なのは、その人にとって何がベストか。  
その子にとって何が合っているか。


状況は常に変わるし、  
昨日の正解が今日も正解とは限らない。

だからこそ必要なのは、  
白黒つけることじゃなくて、柔軟に考え続けること。

グレーを受け入れるというのは、  
曖昧にすることでも、手を抜くことでもない。

その時々で最善を選び直せる強さだと思う。

昔の私は、答えを急いでいた。

でも今は、「今はこれでいい」と思えるようになった。

看護師としても、母としても、  
揺れながら進んでいけばいい。


そう思えるようになって、少しだけ生きやすくなった。

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