🕯️ゾクッとする小さな怖話 伍🕯️
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前書き
「猫は、嘘をつかない。……壁の向こう側に対しても」
本当は夜にアップしようと思ったのですが、あまりに寒くて、猫がずっと壁の向こうを見ていて……怖くて一人で抱えていられなくなったので、今、書きました。
安桜芙美乃
【午前午前1時28分の猫】
夜中の、午前1時28分のことでした。
私は静まり返った部屋で、
スマホでの小説の執筆に
没頭していました。
深夜の静寂は、
物書きにとって最高のスパイス。
画面の光だけが
私の世界を照らしていました。
その時です。
首筋に、ふわっと何かが触れたんです。
柔らかな、
それでいて少しだけ
静電気のような感触。
私は驚きませんでした。
わが家には猫がいるからです。
時々、
静電気を感じることがあるので。
(ああ、また甘えに来たのね)
そう思いながらも
スマホを指を動かし続けていると、
今度は背中を「さわ、さわ……」と
なぞるような感触がしました。
私の後ろにはベッドがあります。
猫が、私の髪で遊ぶことがあり
髪が「さわさわ」動いている感じが
していました。
『もう、執筆できないじゃん……』
苦笑いしながら、
甘える愛猫を嗜(たしな)めようと、
ふと視線をスマホから外して
後ろのベッドを見ようとした時
視界に入った玄関の方に
目が止まりました。
私の思考は、一瞬止まりました。
猫は、
遠く離れた玄関の板間に座り、
こちらをじっと見つめていたのです。
猫は背中から尻尾までの毛を
これ以上ないほど逆立て、
普段は聞いたことの無い
低い唸り声をあげていたんです。
その視線は、
私の少し上を見ているようでした。
猫は「何か」を、
はっきりと捉えているようでした。
玄関からは、
私の座っている位置は
1DKなので筒抜け。
ベッドからは壁があって
玄関は「死角」になっています。
そのベッドの隅にも
愛猫が寝そべっていたのか
首だけを上げて
玄関の方を見ていたのです。
手の届かないベッドの隅で
寝そべっていたであろう猫が
頭だけを上げて、壁を隔てた
玄関を見ていました。
でも‥‥‥
うちには猫は一匹だけなのです。
『何で二匹?』
『え?どっちが本物?』
と、私は意外にも冷静でした。
だというのに、
猫の瞳には、
壁さえも透過して、
玄関にいる猫が、
鮮明に見えていたのでしょう。
ベッドにいる猫も、
耳を寝かせ
やがて私の方を見ながら
毛を逆立てて
私の目ではなく
頭の上を見て
唸り始めていました。
その時、私の髪と背中に
また何かが触れた。
玄関にいる猫が
少しずつ近付いてきた。
その時、私の髪は掴まれ
後ろに引っ張られました。
仰け反る私に
猫たちが「ふーっ!」と
威嚇する唸り声を上げた時
私は気を失ったのです。
朝‥‥‥
私はベッドで寝ていました。
猫は私と一緒に
布団の中で、のびのびと
寝ていました。
『夢か‥‥』
あまりの寒さに
エアコンの暖房をつけ
カーテンを開けると
雪が降っています。
私の住む所では
珍しい積雪。
暫く雪に見惚れて振り返ると
玄関に猫がいて、
私をじーっと見ていました。
ベッドを見ると猫はいない。
ホッとして、
再び私はベッドに潜ろうとして
布団をめくると愛猫がいました。
『‥‥‥えっ?』
寒さのせいもあったのか
私は鳥肌を立て
ベッドに潜り込みました。
でも、少しして
布団からはみ出していた
私の長い髪を
何かに引っ張られました。
そこで、私は目が覚めた。
『‥‥‥夢?』
愛猫は私の布団の中で
のびのび寝ていました。
冬の寒い朝。
外は雪が降っています。
ベッドの中の愛猫も目を覚まし
眠りから覚めたばかりの
「本物の猫」が、
あくびをしたあと、
壁を隔てた玄関の方に
顔を向けて耳をピンと立てていました。
今も、
気のせいなのか‥‥
この文章を書きながら
私の背中には、
猫の毛よりもずっと細く、
冷たい何かが、
ゆっくりと這い回っています。
安桜芙美乃

後書き
猫って縄張り意識が強いといいます。
そして、たぶん私は
猫から見れば、ただのご飯をくれて
遊んでくれる人間かもしれません。
そんな私が、夢にうなされていた時、
もしかしたら愛猫が夢に入り込んで
助けてくれたのかなって思いました。
そう思ったあと‥‥‥
じゃあ、私の髪を引っ張ったのは誰?
そんな事を思った
2月の雪の降る朝でした(๑•﹏•)
安桜芙美乃
SUNO AI MUSIC
【硝子玉の告白】
作詞 作曲 編曲 芙美乃、Gemini、SUNO
【歌詞】
[Intro]
【時計の針の音:カチ、カチ……】
[Verse 1]
午前二時 部屋の中
スマホの光に 浮かぶ影
あなたの背後に 咲いたのは
私にしか見えない 黒い花
[Verse 2]
ねえ 気づいてる?
さっきから あなたの肩
冷たい指が 三本ほど
「さわ、さわ」と 遊んでる
[Pre-Chorus]
私は 玄関の闇を 見つめる
あなたは ベッドの私を 疑う
鏡合わせの 「私」と「私」
どちらが あなたを守る 子かしら?
[Chorus]
硝子玉の瞳が 捉えた真実
あなたの後ろに もう一人のあなた
毛を逆立てて 威嚇しても
届かない 死角の境界線
ねえ 振り返らないで
その首筋 「それ」が 舐めようとしている
[Bridge]【ささやき声で】
「……玄関にいるのは、私じゃないよ」
「……ベッドにいるのも、私じゃないかもね」
[Outro]
「……みーつけた」
☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆

ありがとうございました😊
また来てね(@^^)/~~~♪
安桜芙美乃
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