曇ったDR Summicron 50mm f2
以前DRズミクロンが某リユース店に並んでいるのを発見し、以前からLeica M2用にリジッドのシルバーのズミクロンが欲しかった私は、しばらく悩んだ結果このレンズを購入しました。
DRになりますので通常のリジッドとは違いますが、レンズ自体はズミクロンと同じですしシルバー外装ということで、かなり満足しています。
以前私がLeica M2で使っているレンズを紹介したエントリーがありますので、もし良かったらこちらもどうぞ。

DRズミクロンのDRはデュアルレンジの意味で、ピントリングを切り替えると近接撮影ができる様になります。この時代のライカレンズは大体寄れて1m位なのですが、このDRズミクロンは通常の最短1mに加えて、機構を切り替えると45cmまで寄れる様になります。このDR機構もすごく気に入っています。
この近接撮影をするためにはファインダーの補正をするメガネが必要なのですが、私のレンズにはメガネはありませんでした。(なので相場よりお安く手に入れました)

さて、このレンズは外観やヘリコイドの滑らかさなどは極上なのですが、レンズにクモリがあり写りにも影響が出ます。明らかに状態の良いレンズよりコントラストが低下し、淡くねむい写りとなるのです。
それでもズミクロンの雰囲気は十分にありますし、撮り方によってはそのクモリのなせる技なのか、私が所有の他のレンズでは出せない存在感が生まれる時もあります。

個人的にはオールドレンズだから何でも「エモい」ですませる気持ちはありませんが、このレンズの歴史はエイジングとして必要なものだとも思っているのです。
ただ、たまに「このレンズの本来の写りってどうなんだろう?」と思うのも事実です。そこで葛藤が生まれます。このレンズの歴史を尊重すべきか、クモリを取り除き写りを優先すべきか…

少し話が飛びますが…私は古いフォルクスワーゲンに乗っています。この車の世界にも同じ様な価値観が存在しており、オリジナルの状態をキープして歴史を大切にするとか、アフターメーカーの再生パーツを使ってもレストアするとか、気合をいれてオリジナルの部品でレストアするとか、ボロいまま乗るとか…色々なオーナーさんの趣味嗜好で車が維持されています。

レンズに話を戻しますが、レンズは車の様に安全に関わるものではないので、基本的には自分の好きな様にしたら良いのですが、それでもこの様な時に自分の価値観や古いものへのこだわりとして、どの様に接していくのか考えてしまいます。
きっと古いものを愛する愛好家の方は、みなさん同じ様なことを考えたことがあるのではないでしょうか。
個人的には「レンズの歴史は尊重するが、道具として使えなければ意味がない」と思っているので、何かしら手入れをしたいのですが、その着地点がどのあたりなのか…

悩みますが「清掃でクモリが取れるなら良いが、レンズを研磨する様な方法はやめておこう」と言うのが現状ぼんやり考えているところです。
DRズミクロンはレンズを捻ると外れるので、中を見ることができるのですが、過去にメンテナンスもされている様で、作業をされた方のネームがケガいてあります。現状レンズのクモリ以外はチリ・埃もなくとても綺麗ですから、以前ちゃんとしたプロにメンテナンスをされているものだと思います。
いつ頃メンテナンスされたものかは分かりませんが、もしその時にクモリが取れなかったのなら、清掃だけでのクモリ除去は難しいのかもしれません。
自分でメンテナンスをしたい気持ちはありますが、ライカのレンズはちょっと怖くて躊躇しますので、また予算ができたら一度清掃に出してみようと思います。さてどうなることやら。

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