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ただ今展示中⑲《埴輪 両手を挙げる女子》古墳時代・6世紀、東京国立博物館

この記事では、現在、東京国立博物館でることができる《埴輪 両手を挙げる女子》についてご紹介します👇

《埴輪 両手を挙げる女子》
茨城県・茨城町駒場字伊勢ノ台出土
古墳時代・6世紀、東京国立博物館

本作は、古墳時代の6世紀に制作され、茨城県の茨城町駒場字こまばあざ伊勢ノ台いせのだいの地で出土した人物埴輪で、現在は東京国立博物館に所蔵されています👇

ではこの埴輪の上半身から鑑賞を始めます👇

まず頭部を見ると、眉と鼻が立体的に表されています👇
鼻筋は通って、鼻先はやや尖っています。
目の形に注目すると、下辺はまっすぐで、これに対して、上辺は弧を描いています。
これにより、目元は微笑んでいるような印象を与えます。
口も口角がやや上がっているような造形です。

さらに顔では、目の下から頬にかけて、赤い色が着けられています👇
この彩色は、当時の化粧を表していると考えられます。

顔の下では、首の下の箇所に平たくて丸い粘土のパーツが複数貼りつけられています👇
これは、玉を連ねて作った首飾りを表す部分です。
アクセサリーで装う姿は、この埴輪にかたどられた人物が一定の重要性を認められていたことを示唆しています。

そして肩から先の部分では、アルファベットの「C」の字の形に曲げられた腕が、前へと伸ばされています👇
この腕の先で概略的に指を表された手は、前方へと差し出されています。
これは、何らかの儀式に関係するポーズをとっている姿であると想像されます。

続いて下半身の造形にも注目します👇

この埴輪の下半身の箇所では、下に向けて朝顔の花の形に開く形状が呈されています。
これにより、スカート状の衣装が表現されています。
この下半身の箇所だけではなく上半身の部分でも同様ですが、この像では衣装には模様などのディティールの表現は確認されません。

それから下半身の衣装の下には、脚が表されてもよさそうですが、この像では円筒の台座のみが造形され、脚の表現は確認されません👇
このように脚が表されない埴輪は、比較的身分の低い人物をモデルとしているとされます。

このように本作では、顔の化粧や首飾りの着用は許されていても、衣装の細部や足までは表されない女性がかたどられています👇
おそらくこの像は、儀式に参列する複数の女性の姿を表した、群像のうちの一体として制作された埴輪だったのではないでしょうか。

《埴輪 両手を挙げる女子》
茨城県・茨城町駒場字伊勢ノ台出土
古墳時代・6世紀、東京国立博物館

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