ただ今展示中⑰《靫(ゆぎ)形埴輪》古墳時代・6世紀、東京国立博物館

この記事では、現在、東京国立博物館で観ることができる《埴輪 馬》についてご紹介します👇

本作は、古墳時代の6世紀に制作され、群馬県の太田市西長岡の地👇で出土した器物埴輪で、現在は東京国立博物館に所蔵されています。

靫は戦で用いる武具の一種で、弓を使って射る矢を収める入れ物です👇
この埴輪でも、一番上の箇所に、三本の矢が収納されている様子が表されています。

ここに表されているすべての矢は、矢柄(矢の軸の部分)の先に取り付けられた矢じりを上に向けながら並んでいます。
この埴輪に表されている矢じりは、全体に大きめのサイズで、後部の左右に「返し」がついています。

矢を収める容器の口の縁の部分は、連なって列を作る大小の玉が飾っています。
これにより本作が、実用性だけでなく装飾性も備えた、権力者の古墳を飾るにふさわしい贅沢な造りの武具を表していることを伝えています。

矢は、筒の形を呈する部分に収まっています👇
この矢筒部分からは左右に板状のパーツが翼のように広がっています。
その間に、交差した幅の広い、平たい紐が表されています。
靫を持ち運ぶときは、この紐を利用して背中に負っていました。

実際に、この靫を背負った男性の姿が造形された例を複数確認することができます。
具体的には、同じく東京国立博物館に所蔵されている、鎧兜で完全武装した男性の立ち姿をかたどる国宝の埴輪には、背中の中央から腰に掛けての位置に造形されている例が存在します👇

古墳時代・6世紀、東京国立博物館
この靫のような武具の埴輪についても、複数の種類のものが古墳に置かれました。
武具の埴輪はモデルとしてかたどった武器が備える威力によって、古墳から邪悪なものを遠ざける役割を担っていたと考えられています。

👇こちらの「はにわ展」関連動画もご視聴いただけましたら幸いです。
いいなと思ったら応援しよう!
いただいたチップは記事作成のための資料の代金に充てたいと思います