ヘルムート・ニュートンを語るイザベラ・ロッセリーニ
ヘルムート・ニュートンを語るイザベラ・ロッセリーニ
David Lynch & Isabella Rossellini at the time of ‘Blue Velvet’ (1986)

写真は、映画「ヘルムート・ニュートンと12人の女たち」から、『ブルーベルベット』(1986年)当時のデヴィッド・リンチとイザベラ・ロッセリーニ
Helmut Newton: The Bad and the Beautiful – Official U.S. Trailer
設定から日本語字幕に変えられます。 1:29min
Isabella Rossellini/ヘルムート・ニュートンの写真は、性差別的という形容のみでは・・
ヘルムート・ニュートンの写真は、挑発的であり、性差別的という形容のみでは捉えきれない、多層的な意味を内包している。たとえば、彼の作品に登場する女性たちは、ニュートンの幻想に基づいて演出され、ときに屈辱的に見える状況に置かれている。しかしながら、その眼差しは一貫して激しく、強靭であり、むしろ鑑賞者の嗜虐性をあぶり出し、それを罰するかのような迫力を帯びている。
「女性に惹かれながらも、弱みを握られて腹を立てているのよ。そんな文化を暴いている彼の写真は、とても興味深いわ」-Isabella Rossellini(女優/イタリア)
作品そのものの意味や意義とは別に、ヘルムート・ニュートンとの仕事が、他に代えがたい経験であったこと、また、彼との間に表現者同士の共鳴が確かに存在していたことが、モデルたちの証言からも明らかである。作風から想起されるイメージとは裏腹に、彼はモデルに対して常に敬意をもって接し、自らの優位性を利用して誘惑するようなことは決してなかったという。-Isabella Rossellini
ヘルムート・ニュートンのデヴィッド・リンチのへの当時の認識
この当時(1988)のデヴィッド・リンチに思いを巡らすならば、彼が 、ただ、イレギュラーな世界を描き出しているのではなく、Popular art(ポピュラーな世界観)と noble art(高貴な芸術)の境界線を自由に横断していたことに気づく、そのデヴィッド・リンチの自由の空間域を、ヘルムート・ニュートンはすでに見抜いていたのかもしれない。
ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)

ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton/Helmut Neustädter,1920 - 2004)は、ベルリンに生まれた写真家である。1950年代より、彼のアートワークは、VOGUE誌をはじめとする多くのファッション誌に掲載され、瞬く間に注目を集めた。彼の作品は、その大胆な構図と性的な演出によって、強いインパクトを与えただけでなく、多くの議論をも巻き起こした。「性的なもの、ではないか」「女性蔑視的ではないか」といった批判も少なくなかった。しかし、それこそがニュートンの表現の核心であり、20世紀でもっとも物議を醸した写真家の一人と、称されるゆえんであるかも知れない。
ファッション写真家として、彼はボディ・パフォーマンスという独自の視点を確立し、そのスタイルは今なお強い影響力を持っている。
ヘルムート・ニュートンのアートワーク
次回は、ヘルムート・ニュートンのデヴィッド・リンチへの視線に続きます。お時間の許す折に・・・・
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