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arusakka
『迷探偵 沖田』第16話:闇の中の盾
志乃は、意識の戻らぬ沖田のベッドの前に立ち、暗闇を睨みつけた。 彼女の手には、沖田から託された三つの鍵を括り付けたタクティカル・バトン。
「真実は大体3つほど。……一つ、あなたたちはここを占拠したつもりでしょうが、既に久世さんが動いています。 二つ、この病室のドアは、私が内側から『銀の鍵』で細工を施しました。 そして三つ……」
志乃は、暗闇から飛び込んできた最初の工作員の鳩尾(みぞおち)を、迷いのない一撃で打ち抜いた。
「……私は、沖田さんよりずっと、実戦に慣れているということだ!」
暗闘。 視覚を奪われた空間で、志乃は聴覚と触覚を研ぎ澄ませる。 工作員たちの荒い鼻息、衣服が擦れる音、そして床を這う影の気配。 彼女は、沖田が論理で謎を解くように、肉体の躍動で闇を解き明かしていく。
しかし、敵の数はあまりにも多かった。 志乃の身体に数多の打撃が刻まれ、意識が遠のきかけたその時。
カチリ、と。 背後のベッドから、忘れもしない、あの軽妙な金属音が響いた。
