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短歌×パウンドケーキ ?掛け合わせで生まれる価値|小さなビジネスのタネ #1

地域で見つけた『小さなビジネスの仕組み』を観察する不定期コラムです。この連載では、地域で出会った小さな商売を通して、価値が生まれる仕組みを観察していきます。


今日、田舎の小さな本屋さんで開かれていたポップアップ展を訪れました。

出会ったのは、一つのパウンドケーキ。

透明な袋に入ったパウンドケーキには、一首の短歌が添えられていました。

話を聞くとこの商品は、『短歌を詠む人とお菓子を作る人』二人のコラボレーションから生まれたものでした。

二人は半年前、初めてこの本屋を訪れたそうです。

作家は、縁側から見える山々や、流れる空気、その場で感じたことを短歌にする。短歌を読んだお菓子職人が、情景を思い浮かべながら、どんなお菓子にするか、どんな味にするかを考える。

風景が言葉になり、言葉が、お菓子になる。
この発想、掛け合わせ、なかなか思いつかない。


もちろん、短歌だけでもその方の作品であり、価値があり
パウンドケーキだけでも商品価値があります。

でも、その二つが組み合わさることで、どちらにもなかった新しい価値が生まれていました。

食べ物なのに、読む時間がある。
作品なのに、味わう時間がある。

パウンドケーキは単なる「食べ物」ではなく、「体験」になっていました。

短歌を読みながら味わうことで情景を想像する。
食べ終わった後も、短歌が余韻として残る。
思わず誰かに話したくなる。

どちらか一方では生まれなかった価値です。




ビジネスというと、「何か新しいものを作らなければ」と考えてしまいがちです。でも新しい価値は、ゼロから生み出すものだけではありません。

すでに存在する価値と価値を掛け合わせる。その組み合わせ方次第で、人は「面白い」「欲しい」と感じることがあります。

このパウンドケーキは、そのことを教えてくれました。

今回のタネ

異なる価値を掛け合わせることで、新しい価値が生まれることがある。

地域には、そんな小さな工夫がたくさん眠っています。

この連載では、そんな「ビジネスのタネ」を、これからも拾い集めていきたいと思います。



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