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道標

“From above and below both mushroom,
we become friends“

表紙に添えられた英文です。

「キノコ曇」の上と下の物語
孫たちの葛藤と軌跡

を読みました。
サブタイトルにある言葉は
奇跡ではなく軌跡。
綴られているのはそれぞれの
軌跡
ですが
2人が出会ったことは
奇跡
と言うべきなのかもしれません。

原田小鈴さんは
雲の下にいた山口彊さんの孫。
アリ・ビーザー氏は
曇の上にいた
ジェイコブ・ビーザー氏の孫。
そんな2人が
それぞれの思いとともに
交流を深めます。


山口彊さんは
広島と長崎の両地で被爆。
ジェイコブ・ビーザー氏は
広島と長崎
両方の原爆投下機に搭乗。
決して出会うはずのない2人。
70年近く時が経過し
その2人の孫が
被爆地長崎で言葉を交わします。


アメリカでは
原子爆弾は戦争の終結を早め
多くの兵士の命を救った
と考えられていると聞きます。
これを
原子爆弾投下を正当化していると
非難する考えも存在します。

しかし
誤解を恐れずに言えば

議論すべきはそこではなく
今この瞬間も
争いで命を落とす人がいるという事実。
そして
命を繋いだ人にも
深い悲しみと苦しみがあるということ。


葛藤しながらも
平和学習に協力する原田小鈴さん。
学年ごとに理解力が違うからと訴えても
「時間が確保できないので
すみませんが
全校生徒に1時間以内で」
と言われたこともあるそうです。
それどころか
「どうしてあなたが話すのですか。
被爆者の方がいらっしゃるのに。
私も被爆2世です。
継承なんて
あなたがしなくてもいいのに」
あるいは
「平和学習で学力は伸びない」
などと発言した学校長もいたとのこと。


平和な世界へ導くのは
歴史から学び
過ちは繰り返すまいと思う心

それを妨げるのは
今の自分の都合しか考えない
狭き心

前者でありたいと思います。