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新型エルグランドに、日産復活の期待と希望 アリアと新型リーフに試乗して感じた、洗練さにある使いにくさ

街中の日産販売店で、新型エルグランドの展示車を見かけるようになりました。

実車を前にすると、まず感じるのは車体の大きさと迫力です。写真で見るよりも堂々としており、大型ミニバンらしい存在感がありました。フロントまわりには現在の日産らしい顔つきが取り入れられ、斬新な部分がありながらも、全体としてうまくまとまって見えます。

16年ぶりの全面改良ということもあり、まだ見慣れないデザインではありますがとても今の日産車らしい作りと統一感があります。しかし、新しい車は街中を走る台数が増えるにつれて、少しずつ印象がまた変わっていくものです。最初は個性的に見えたデザインが、数年後にはそのメーカーを象徴する顔として定着することもあります。

個人的には白が強調されたボディよりも、オーテック仕様の深みのあるブルーが気に入りました。大きな車体に濃いブルー色と青色デイライトがよく似合い、上質さと特別感が際立って見えたからです。

新型エルグランドには、日産らしい堂々とした未来感がある

新型エルグランドから、日産復活の兆しを感じた

私は、日産の復活を大いに期待しています。

その理由の一つは、日産GT-Rの存在です。2025年8月26日に惜しくも生産が終了した日産GT-Rは、速さだけを追求した車ではありませんでした。独自の四輪駆動技術やツインターボエンジン、誰でも高性能を引き出せる安定性など、日産の技術力と執念が詰め込まれた一台でした。世界の高性能車と正面から競いながら、日本のメーカーにしか造れない価値を示したR35 GT-Rは、日産という会社が本来持っている力の象徴です。

その日産が経営面で苦しい状況に置かれ、魅力的な新型車を十分に出せない時期が続いたことに、とても寂しさを感じています。しかし、新型エルグランドの実車を見ると、ようやく日産が自らの存在感を取り戻そうとしているように見えます。

アルファードやヴェルファイアが圧倒的な存在感を持つ大型ミニバン市場に、日産が再び本気で挑む姿を感じました。

新型エルグランドがすぐに日産の経営を立て直すとは思えませんが、しかし、消費者に「日産車を見に行ってみたい」と思わせるきっかけにはなります。ブランドの復活は、販売台数だけではなく、まず期待を取り戻すことから始まると思います。

アリアと新型リーフの室内には、確かな進化があった

先日、日産アリアと三代目となる新型リーフに試乗させてもらいました。

どちらも室内に入った瞬間、インパネまわりが非常に洗練されていると感じました。大きなディスプレイやすっきりとした造形によって、従来の日産車とは違う先進性があります。

特にアリアは、電気自動車らしい静かさと滑らかな加速に加え、室内空間にも落ち着きがあります。新型リーフも、かつての実用的な電気自動車という印象から、より上質で現代的な車へ進化しようとしていることが伝わってきました。

デザインだけを見れば、日産の電気自動車は決して海外メーカーに負けていないと思います。むしろ、日本人が安心して乗れる先進的な電気自動車として、十分に魅力があります。

見た目の新しさや室内の上質感は、日産の進化をはっきりと感じた

ただし、実際に運転すると、デザインとは別の部分で気になる点もありました。

タッチボタンが、使いやすさにつながっているとは限らない

一番気になったのは、ふれる感覚のタッチ式のボタンのことです。

インパネをすっきり見せるためには、物理的なスイッチを減らし、タッチ操作にまとめることが有効なのだと思います。しかし、運転中に操作すると、ボタンを押せたのか、押せていないのかが感覚的に分かりにくい場面がありました。

物理スイッチであれば、指先でボタンの位置や形を確認でき、押したときの感触もあります。慣れれば前方を見ながら操作することもできます。

一方、タッチ式は見た目が美しい反面、操作するたびに画面やパネルを確認しなければならないことがあります。押したつもりでも反応していなかったり、逆に触れただけで反応したりすると、運転中には小さなストレスになります。

先進的に見えることと、運転中に使いやすいことは、必ずしも同じではありません。

押したのか、押していないのか分からない感覚のタッチ式ボタンは、
運転中に意外と気になってしまう

もう一つ気になったのが、ウインカーの操作感です。

レバーを動かした際の感覚が非常にソフトで、ウインカーを出すときはとても良い。しかし特に車線変更のときに少し使いにくさを感じました。高級感を出すために軽く滑らかな操作感にしているのかもしれませんが、ウインカーは運転中に何度も使う重要な装置です。

どの程度ハンドルを回せばウインカーが消えるのか、右左折用として固定されるがあまり車線変更の場面ではウインカー消しに戸惑う。つまり洗練された機能に慣れが必要なのか。もう少しユーザーに対して明確に操作が伝わるほうが安心できると試乗して感じました。

日産の復活には、見た目と操作性の両立が必要です

現在の自動車は、ディスプレイの大型化やタッチ操作の採用によって、スマートフォンのような進化を続けています。

しかし、自動車は止まった状態で操作する家電ではありません。走行中に周囲を確認しながら操作する機械という側面があります。だからこそ、見なくても使えることや、指先に確かな反応が返ってくることが重要ではないかと思っています。

私は、新しい技術やデザインを否定したいわけではなく、アリアや新型リーフの洗練された室内には魅力を感じましたし、日産が新しい時代へ進もうとしていることはとても評価しています。

だからこそ、見た目の先進性だけではなく、毎日使ったときの分かりやすさや使いやすさにもこだわってほしいのです。

最近は、むしろホンダのほうが今後を心配してしまうほど、日産には変化の兆しが見え始めています。新型エルグランドには日産らしい迫力があり、アリアや新型リーフには新しい時代へ進むための洗練さがあります。

そこに、フェアレディZや日産GT-Rを生んだ日産らしい技術への執念と、運転する人の感覚を大切にする設計が加われば、日産は再び多くの人を引きつけるブランドになれるはずです。

新型エルグランドに見えた期待を、今後「日産車に乗ってみたい」と思える復活につなげてほしい、そう思っています。


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